「えへへ……」 あーあ。ホントに彼氏がいたらなー! 私はそう思いながら、本を閉じる。そして、目を閉じて想像する。 『一緒に帰ろっか、萌奈。』 なんて言われたりして〜! そこで、はっと我に帰る。私ってば、何も藍の前で…! そう思って、目をおそるおそる開けてみる。しかし、藍はいなかった。 「良かった……」 ほっとして、胸を撫で下ろす。しかし、私に彼氏なんて出来るのだろうか。