将来の夢、か…
私は神尾蘭。小学1年生。
授業参観で作文を読む。テーマは将来の夢。
「蘭ちゃん、将来の夢あるよね?入学した頃に書いたプリントに【陸上の選手】って書いてなかった?」
三崎先生が私の白紙の紙をみて言った。
「いまはそういう気分じゃないの。ケーキ食べたいからケーキ屋さんかなぁ。お金たくさんだかメジャーリーガーかな?」
私は“そういう”人だ。つい昨日まではバレリーナになりたい、一昨日はピアニスト、アイドル、etc…
親と先生をよく困らせていた。