結局授業中に決まらず、家で書くことにした。
「おかーさん、将来なにになればいいの?」
「お母さんにはわからないよ」
「おねーちゃん!」
お母さんがダメならお姉ちゃんだ。
お姉ちゃんは中学2年生。
将来の夢はアニメーター。
お姉ちゃんは絵を描いていた。
私の好きなキャラクターだった。
「ハルヒちゃんだー!おねーちゃん上手!」
「ありがと。で、どうかした?」
お姉ちゃんは手を止めて私を見る。
「私、将来なにになればいいのかな?」
「小学生の将来の夢はコロコロ変わるよねぇ。
私が蘭と同じくらいの頃はマンガ家だったなぁ」
お姉ちゃんは懐かしそうに言った。
「なんでいまは違うの?」
「お姉ちゃんね、物語を作れないの。だから無理だーって6年生の頃に気づいて、だからアニメーターになろうって」
「うーん、よけい悩んできちゃった」