>>55 またまた使わせて頂きました
「お前は自分で買え! とにかく俺はタイムドライバーをゲットする。それが今日の任務だ(キリッ)」
「誰もアシタ☆ガールズには勝てなかったか……」
タイムドライバーは発売日に長蛇の列ができて即日完売してしまい、本日近くのおもちゃ屋で午後7時からようやく再販がされるらしい。
少なくとも3時間前から並んで確保しようとする辺り、左巻先生はアシタ☆ガールズのガチ勢みたいだ。
青系の持ち物が多いことから推測して、恐らく戦闘服の青いサキミラちゃん推しだな……。
普段はクールでアニメなんか興味無さそうな左巻先生が実はアシタ☆ガールズが好きだって秘密を知れることが出来て、少し優越感に満たされていた。
ニタニタと左巻先生を眺めていると、不服そうな顔をされる。
「お前はさっさとパソコン消して授業の準備しろ! 俺の授業に遅れたら単語100回書きだからな」
「うわぁぁそれだけは嫌だぁ!」
慌ててパソコンをシャットダウンしようと、ボタンを押そうとした時だった。
ビービーッと不穏な警告音が鳴り響き、画面上に次々とポップアップが表示される。
「え、なに!?」
「……エラー……ウィルス感染……」
「はぁ? なんだと!?」
左巻先生が私を押し退け、絶え間なく表示されるポップアップを消していく。
が、追いつけず、ポップアップは一向に増えていくばかりだ。
「超強力なウイルスバスターをインストールしてあるはすだが……お前どうやって感染させた!?」
「ぎえぇぇごめんなさい! 私機械オンチなもんで触った機械片っ端から壊しちゃうんですよね……Voutubeで動画観るくらいなら大丈夫だと思ったんですけど……」
学校から支給されたタブレットも何度か壊してしまい、前担任の森田先生にも呆れられていた。
特に変なサイトを閲覧したりアプリをインストールしたわけでもないのに、なぜかデバイスを壊してしまうのだ。