>>23
まあ最近6時間授業始まったんでね、確かに少々疲れてますね…。でも書けないほど忙しいことはなくってですね、本当に、ただただ続きが思いつかないんです…(笑)
さて、1日空きましたが書きます。
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「やっぱり生きてたのね。通りで貴女の魔力に反応が強いと思ったら…」
屋敷の庭で発見されたどこか怪しく、どこか弱々しい雰囲気は失せていた。ただただ禍々しいだけの狂気を纏って静かに近づいてくる。なんとも言えないその空気感にエマは一歩ずつ、一歩ずつ下がる。廊下も永遠に続くわけではなく、ついに端までたどり着いてしまう。
「さあ、ここで終わりよ、エマ・ルシエンテス」
口角を上げて、まるで今から遠足にでも行くかのように楽しそうに近づいてくる。溢れんばかりの狂気と抑えきれない愉快な感情に満ちた笑顔。それは間違いなく、この状況を、エマを殺そうとしている状況を楽しんでいるからだ。
今にも飛びかかってくるかもしれない、なんて怯えながらこれ以上下がることもできず、エマは壁にもたれかかる。エマが手に握った包丁を振り上げた瞬間。
「やっぱりか。初めて会ったときからおかしいとは思ってたんだよ」
エマの足元の影から黒い影が伸びてくる。やがてそれは実態を伴い、見慣れた銀髪と少し濁った赤目の姿に変わる。
「僕に君の情報が一切入ってこなかったのは君のせいだったというわけか、ベルディア。さあ、怪我をしていないのは幸いだ。エマを怪我させてヴィクターに怒られるのは僕なんだからさ?やめてほしいね」
先ほどまでの緊迫した空気を溶かすようにセフェリノは続ける。ベルディアもさっきまでの狂気が嘘だったかのような余裕そうな表情を浮かべる。
「…貴方じゃ分が悪いわね。出直すわ」
そう言って軽々しく近くの窓から飛び降りて姿を消した。無論、ここは普通の人間が飛び降りて無事な高さではない。が、ベルディアは普通の人間ではないのだからそう軽々と死ぬわけがないのである。