思い付き小説もどき。

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3:多々良:2020/08/30(日) 22:33


しばらく歩くと、校長室の机と椅子を思わせるようなものが現れた。その手前には小さな椅子も置いてある。
管理人「さ、そこへ腰掛けて下さい」
カルセナはそれに従って、おもむろに腰掛けた。ここの空気のせいか、座面がひんやりとしていた。
管理人は机の向こうにある椅子へ腰掛け、机に置いてあった分厚い資料集のようなものをペラペラと捲り始めた。
管理人「えー.....お名前は....」
カルセナ「あ、えっと」
管理人「あぁ、言わなくて結構ですよ。カルセナ=シルカバゼイション....カルセナさんですね」
カルセナ「えぁ....何で分かるんですか....?」
表情に疑問を浮かべながら問い掛けると、クスリと笑った。問い掛けに対する回答はそれっきりだった。
管理人「性別は女、歳は17....なるほど、姉妹が他に7人も居たんですか。楽しそうですね」
カルセナ「あ、はい.....」
個人情報がバレすぎていて、驚きのあまり上手く言葉を発せなかった。
管理人「さて、死因は.....マンションの屋上から転落....即死だったようですね。...御愁傷様です」
カルセナ「......え?」
今、確かにそう言った。聞き逃してなんかいなかった。しかし、あまりに重いその言葉を受け止める事の出来ない自分がいた。
カルセナ「ちょ、ちょっと待って....!?『死因』って......わ、私.....死んでるの....!!?」
管理人「....先程言った通り、ここは虚無の間。ここへ来られる者は限られています。...一つは『偶然迷い込んで来た生者』。そしてもう一つは、『死者』です」
カルセナ「.....うそ...」


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