アンチ・プリンセスのプリンセス童話

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3:AL ◆6.:2021/05/13(木) 19:25

私はアリアーナ・メディッサ。ナルシサ国の姫として
大切に育てられてきた。そのことには感謝をしているし
傲慢なつもりもない。だけど………

王子様なんて、私は待たないし、歌も歌わない。
鳥や動物とは話せない。星に願いだってかけない。
私は、普通の『プリンセス』ではないのかしら?
**
今日もいつものように目が覚める。いつもの毎日が
今日も始まる。

「お目覚めおめでとうございます」

そう言って私に声をかけてくれるのは、私の侍女の
マリアンナ・リリース。サラサラした黒髪のボブヘアと
つり目がちな茶色い瞳が特徴的な、美人。

「おはよう、マリー」

マリーというのは彼女のアダ名。私達は小さな頃から
ずっと応援で、まるで姉妹みたいな関係だ。


普通のお姫様ならば、人間のお友達などいないものです。
歳が近い女性は敵だと決まっており、虐げられることが多いのです。
しかし、アリアーナ姫の場合は違います。
侍女のマリアンナとは、幼い頃からの親友で、何でも話せる
姉妹のような関係でした。アリアーナ姫は特殊です。
普通の姫では、ないのです。


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