するとおおきな山羊は目を見開き、
「まぁ、ごめんなさい!...私はトリエル。この遺跡の管理人です。」と名乗った。
トリエルは、僕が大人しくなったのを見て、
「私が名乗ったんだからせめて名乗るべきだとは思うわ.....よ?」
そうだった。すっかり忘れていた。しかし....
「あー......えっと....」
「どうしたの?」
意を決した。
「ごめんなさい、僕...名前がなくって....」
―――
といったことを話しているといつの間にか大きな建物の前に着いており、
「ここがホームよ。今日から暫くはここがあなたのお家。とりあえずは先に、あなたの手当てを優先させて?」
と、紅掛空色...?のホームに足を踏み入れた。