桜が咲いたすごく綺麗な校庭を目の前に私は「ふぅー」とため息をついた。
私、松原萌奈、今日から小学6年生。
そして、今日は6年生になったばかりの新学期。
どうしてため息をついたかというと、いよいよ最高学年になるんだなぁって思って。
そんなことを思いながら、ゆっくりと玄関のところに行く。
玄関のところでは、すごくざわついていて、5・6年生のクラス発表が書いてある。
私は、6年1組から順に自分の名前をまず、探す。
そしたら、6年3組のところに「23、松原萌奈」と書いてあった。
本当は友達の名前とかも探したかったが、たくさん人がやってきて、見れなくなってしまったので、探すのはやめて、新しい6年3組の教室に向かった。
教室に着くと、けっこうの子が友達同士で喋ってる。
誰か知ってる子いないかなぁと思って席でかばんしまいをしていると、「ねぇ、松原萌奈ちゃんだよね?」と1人の子が声をかけてきた。振り返ると、「あ!結衣!」と私は思わず言ってしまった。声をかけてくれたのは、浅井結衣だった。結衣とは実は幼稚園が一緒だった。
だから、知っていた。
「初めて同じクラスになったね。これから仲良くしようね」と結衣は言ってくれた。
そのあと、体育館で行われた「離任式と始業式」も終わって、担任の先生が来る。
私のクラスの担任は、坂口健先生だった。
まぁけっこう優しそうな先生には、見えた。
坂口先生は、30歳らしい。
なんかどっかで聞いたことがある名前だなぁと私は思った。