第2話 フェイク
ジャクロシア暦53576年
「たまにはお城の中から出たいわ」
「駄目です」
「即答ね」
「お外では現在、人間達の戦争と言うものが行われております」
「戦争?」
「ベレイカお嬢様の生みの親である天使キリエラ様はお言葉を残されています」
「聞かせなさい」
「二回から目薬」
「………」
「すみません、間違えました、こちらが残された言葉でした」
「き、聞かせなさい」
「『我々天使や悪魔と違って、人間とは武器を用いて戦いし愚かな者である、世界というこの地で
それを行うのは神や天使や悪魔に対する冒涜と取れて見れる、実に愚かなリ』とのことです」
「つまり?」
「つまり、戦争の中外出は許されないと言うことでございま」
「行きたいわ」
「最後までお聞きください、戦争の中外出は許されませんが鏡というものがございます」
「自分と同じ存在を作り出す超ハイテク技術マシンのことね」
「……えーっと……」
「で、その鏡はどこ?」
「はい、こちらでございます」
「で、これでどうしろと?」
「鏡の中の世界に行けば間逆の世界なので戦争もないかと」
「そうね」
「ですが、時々鏡の中の自分が出てくるという現象が起きますのでお気をつけ」
「ねぇ、クロスチャン」
「はい、何でしょう?」
「貴方、何故もう一人の私と話しているの」
「と、こういう風になります」