双子の悩み

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2:結:2015/03/20(金) 17:11

私は制服を脱ぐと、部屋着に着替えて鞄の中から今日の宿題になっている数学と古典のワークを出した。
ワークを進めながら、ふと、時計を見ると、もう夜の7時になっていた。
食事の時間なので、私は階段を下りた。

「たまこ。勉強はしているのか?」
「うん……」
「そうか、それならいいが」
それだけで、お父さんとの会話は終わった。
私との会話が終わると、お父さんも、ももことお母さんの会話に参加し始めた。
お父さんは、一体何がしたいのだろう。
私は親の言うことはよく聞いているつもりだし、勉強も毎日欠かさずにやっている。
それなのに、どうしてみんなももこが好きなのかな?
まぁ、別にどうでもいいけど……。
「おかわり!」
突然大きな声が上がり、隣を見てみると、ももこが無邪気な笑顔で茶碗を上げていた。
「はいはい」
お母さんも笑いながら給仕する。
うらやましいとは思ったけど、それを実行するほどの勇気はない。
そんなことをしたら、この場が思いきりしらけるのが目に見えてるし、私だって、恥をかきたくないから。


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