「 ず、ずっと前から……好きでした。 」
その時の私は恥ずかしさで爆発してしまいそうで、まともに呼吸が出来ていなかったのを今でも覚えている。
そんな姿を見て貴方は私にこう言った。
「 じゃあ、今から俺の家来てよ 」
私はその意味が分かった。分かった上で“はい”と俯いたまま同意した。
学校の校門を出て、家とは真逆の方向に向かう。同じクラスの女子3人組が俯きながらついていく姿を唖然として見ていたのを、横目で確認した。そんな目で、見ないで。
一言も発する事無く、家に着いた。家は白色で、和風とはかけ離れた白を基調とした家だ。小さなガーデニングに咲いていたアネモネと、白いチューリップ、黄色いチューリップが風に吹かれて揺れる。
“御邪魔します”と言ってお辞儀をすれば、返答は無く家には私と彼だけだった。
どうしていいか分からずに立ち尽くしていると彼は“部屋来て”と素っ気無く私に言う。
言われた通り階段を上がって部屋に行けば、意外にも綺麗な部屋だった。
パタン、という音と共に私は彼のベッドの上に押し倒された。
「 ちょ、ちょっと待ってくださ…… 」
抵抗しようとしても、力は叶わなかった。
「 俺のこと好きならいいじゃん? 」
耳元で囁かれて、私は堕ちた。
あれから、半年が経った。
結局今日も家に連れ込まれ、相手に堕ちる。
夕暮れ時、玄関のドアを開け一歩だけ歩み進んだでくるっと後ろを振り返って彼に問いかけた。
「 私の事、好きですか? 」
数秒の沈黙の後、彼の口から発された言葉はいつもと変わらなかった。
>>3小説よんだ!面白い!続き楽しみにしてまーす!