「あの子、超スタイル良くない?」
「本当だ〜」
………ウザイ。もう言わなくていいっつーの。この言葉は、もう嫌になるほど聞いた。聞きたくなくても、自然に耳から入ってくる。しかも、言ってる女子は、毎日同じ。でも、名前は知らない。あれは誰だ。君の名は。
流行りだよね。『君の名は。』
まぁ、私は映画とか見ないけど。
っていうか、自己紹介しないと。
私は、石田夢李。先日、引っ越してきたから、当然だけど転校生。
クラスは、2-5だという。勿論、中学生ね。で、今日が学校へくる一日目。
然程楽しみではない。転校なんて、楽しみにするものじゃないと思ってるから。因みに私は今、階段をゆっくり上ってる。疲れるからね。さっき、担任に教室へ行けと言われたから。仕方なく。転校初日から休んでやろうかなと思ったけど、それは流石に母が許してくれなかった。
「はぁ………」
私は大きな溜め息をつく。何故なら、やっと長い長い階段を上り終えたからだ。それと同時に、教室に行かなければいけないという、試練が私を襲った。
>>5での誤字。
言ってる女子は毎日同じ。
↓
言ってる女子は毎回同じ。