「せんぱい、おれのこと」
彼の心の声が、聞こえてくるようだった。続く言葉は分かっていた。
しかし、彼の考えは、少しずれている。彼のことは、もちろん好きなのだ。一緒に居たいと思うし、彼の笑顔を見る度幸せになる。
――ただ、一番ではない。
俺を一番に愛す彼はそう足掻いても俺の一番にはなれない。
そんな俺を優しく受け止める彼は、とっくに狂ってしまっているのだろう。
*
さっきのシチュでいずみside〜〜!
自分が歪んでいると自覚のないせんぱいです
せんぱいはおれと目を合わせようとしない。合わないんじゃなくて、意図的に。付き合う前は、ちゃんと目を合わせて、他の誰でもない、おれ自身を見ていてくれていた。
最近のせんぱいは、おれに、おれじゃない誰かを重ねているのだ。
「ま、いっか」
――せんぱいがおれを求めてくれるなら、それで。
*
付き合ってから少し経ったころのはなし。
>>89-90寄り、元来のラブラブカップルな感じでもいずみは目を合わせない