恐る恐る一口飲んでみる。
魔耶「…うっ…!?」
カルセナ「…!?魔耶!?」
魔耶がぶるぶるとふるれながら俯いた。
苦かったのだろうか。それとも不味かった…!?
魔耶「…うまい。」
カルセナ「殴っていい?」
つい本音がこぼれた。
魔耶「へへっ、いつかのお返しだよ〜だ!それにしても、この飲み物おいしいなぁ。ちょっと酸っぱいレモン水、的な。」
カルセナ「まぁ、そんなに美味しかったならよかったよ」
はぁとため息をつく。魔耶も私があの木の実を食べたときはこんな気持ちになったのだろうか。
…こういうイタズラは、控えよう。心に誓うカルセナだった。
魔耶「はぁ、まあまあお腹はふくれたかな。」
カルセナ「ならよかったよ。調子はどう?」
少し腕をまわしたり、翼をいじったりしてみる魔耶。
魔耶「大丈夫そう。背中もいたくないし。」
カルセナ「そう。よかったぁ〜…」
魔耶「いやー、まだこの世界に来て3日?4日?くらいしかたってないのに、毎日なにかしらのトラブルに合ってるね〜」
この世界で起きた出来事を振り返ってみる。
カルセナ「そうだねぇ。最初のトラブルは私がドラゴンに襲われたやつだね〜」
魔耶「呑気にいわないでよ、ほんとにぎりぎりで…」
カルセナ「……?」
魔耶「……!……?」
そのあとはひたすらカルセナと話こんだ。
〜5日後〜
魔耶「ふー。治った!快調快調!」
私の骨の様子を医者に診てもらい、無事に退院することができた。
カルセナ「お医者さん驚いてたね。こんなに早く治るとは〜って!」
医者の反応を思い出して二人で笑う。
魔耶「あははっ、魔族はすごいって思われたかな?」
カルセナ「そうだろうねぇ〜」
人間なら2週間は必要な怪我をたった5日で治したのだ、そんな反応にはなるだろうけど…やっぱり面白かった。
魔耶「さぁ、4日もおとなしくしてて体が鈍ってるんだ。クエストでも受けよう!」
カルセナ「いいね〜!私も暇してたんだ!」
二人で話ながらギルドに向かって歩き始めた。
(あれぇ、一部4日になってる…5日っす。)