じゃあ書き込ませていただきます!
31巻後のなつみかんです!多少臭くなりますが..w
[永遠を知っている」
蜜柑side
触れ合った手と手の体温は、何かを語るようにじんわりと体の心を 溶かしていった。
棗はその紅い目を密かに揺らしながら、ウチの方に向けた。
そして、作り物かと疑わせるような端正な顔をゆっくりとウチの顔に近づけた。
やがてシーツの上に描かれた二人の影は重なり合い、愛おしそうに数秒間をじわりと堪能した。
その行為で、何か思い当たる記憶の欠片が突如頭の中によみがえった。
雪が積もったあの冷たいベランダで、ただひたすらに気持ちを伝え合ったあの聖なる夜を。
そして、目の前の憎いほど愛おしいこの人の鼓動が、雪のように溶けてなくなった、その日も...
全て思い出せないというのは嘘じゃない。でも、その記憶は閉じていた本のように、開けば容易に思い出せるものもあるだ。
楽しかった記憶、悲しかった記憶、つらかった記憶、楽しかった記憶_____...
大事な想いや記憶ほど、容易には思い出せない。
ただ、さっきの記憶の後者の記憶は、とても辛く、悲しいものだ。鼓動を確かめながら、彼の名前をひたすらによびつづけるその姿は、とても弱弱しいものだった。
ふれあった唇の温度の余韻は、消えかけの蝋燭の様に消えていった。
こんどはウチの方から棗に抱きつき、そのくちびるを堪能した。
そしてとろけるような接吻を終え、抱きついたままで
「離れたくあらへん...離れたら棗の心臓、またとまってまう...」
と呟いた。
抱きついた胸元で、棗の心臓は鳴り響いていた。
「俺、一回死んでるからな....。いらねえ記憶ばっか思い出してんじゃねえよ、馬鹿蜜柑。」
昔よりいささか低くなったその声に、少し感銘を受けながら、静寂に身を任せた。
二人の鼓動が重なり合い、生きている、と叫んでいた。
大丈夫、棗は生きている。
「愛してるで...」
「ばーか、しってるよ。」
この想いこそが永遠なのだと、そう、思う。
わぁ〜。素敵な小説ありがとうございます。ラブラブな、なつみかんありがとうございます♪
きゃー///////
すっごい上手い!愛だねぇ〜Vv
なつみかん大好き!