ショートケーキ、迷惑かけてごめん。
上杉君じゃなくていいんだよ。
>>262の続き書くね。
「ただいま。」
和典が帰ってきた。
和典の声を聞いて、早織と詩織が
玄関に走っていった。
私も、コンロの火を止めて、玄関に
行った。
和典は、サッカー選手なの。
スポーツバッグを、いつものところに
かけて、コンロに火をつけた。
「彩、世界の選手権に出ることに
なった。明後日から、イタリアに
行くんだ。彩たちも、行くか?」
早織と詩織はキョトンとしていた。
私は、イタリアに行くことが夢でも
あった。今のお金で行けるのだろう。
「和典の試合は見たいよ。でも、今の
お金で行けるのかしら。」
早織が、私にしがみついてきた。
何を話しているのか、分からない
ものね。イタリアに行くか、
行かないか話しているんだよ。
「大丈夫。俺が払うから。行きたい
のか?行きたいなら、保育園の仕事
休み取っとけよ。」
私、保育士なんだ。
ま、行きたいし、そろそろ休み
取ってもいいよね。休んでないもの。
「園長先生ですか?上杉彩です。」
園長先生がすぐ出てくれて、和典が
話したことを話した。
「上杉さん、いいですよ。楽しんで
きてくださいね。」
早織と詩織の幼稚園の休みも取って、
ご飯を作り始めた。
今日のメニューはハンバーグ。
和典に初めて作ったご飯だからだよ。
今日は、私の誕生日だから。