ガヤガヤ ガヤガヤと教室は、賑やかだ。否、うるさいくらいだ。
ホームルームが始まるころ、ころセンセが、教室にはいってくる。
「皆さん、おはようございます。知っていると思いますが、今日から、E組に新しい生徒が加わります。さあ、入って。」
教室に、入ってくる。肩までの、ボブヘアで、つやつやだ。整った顔立ちのずば抜けてはいないが美人だ。
黒板の前に立つと、黒板に名前を書き始めた。『坂口 優衣』と。
「坂口優衣です。よろしくお願いします。」
ニコっと微笑んだ。ミステリアスな雰囲気は、その美人な顔立ちと、あいまって、不思議な人というキャラクターを造り上げている。ふと、口を開く。
「みなさん。鬼ごっこをしませんか?少しかわったルールですが、きっと楽しいはずですよ?」
と優衣が提案する。すると生徒たち、先生も、賛成した。だが、渚は不安に思っていた。でも、反対の人が相手にされないほど、賛成が多かった。
ころせんせーは、少々不安そうな顔をしていた。
優衣は、口元で不気味にわらった気がした。
「決まりですね、皆さん。段取りは、すべて私が、しておきますので。」
僕らは、お互いにあんなことをするとは思っていなかった。