一話【休日の驚愕】
舞視点
私、八城舞はナイトメア攻略部に所属している。私は杉浦さん率いる攻略班で、他には、主力、スカウト、レスキューがある。いつも朝霧さんや太一さんにも助けられて日々精進。という朝に。そして、いきなりナイトメアからメールが来た。
【差出人:黒木 左京】
【件名:お前が八城 舞で合ってるよな?】
【本文】
突然のメールだが許して欲しい。俺は少しお前に頼みごとがあった。そのために現在メール中だ。そして緑花学園への転校の作業中でもある。
ええ?私に頼み・・・?そして転校の作業中?もしかしてナイトメア攻略部に入るのかな?私はそのまま続きを読んだ。
頼みと言うのは、俺の神経機能を取り戻して欲しいということだ。俺ソロだとどうしても神経機能を取り戻せない相手だ。無理を承知で言うが、頼む。出来ないなら出来ないで俺は自分でやるが・・・まずはこれを受け取ってくれ。ちなみに、無理だから返すなんていうのはなしだ。攻略の費用に使ってくれればそれでいいしな。
【添付:ゲームマネー100億円】
えええええええええええええええええええええええええええええええええええええっ!?ひゃ、百億円?!イベント復活代金三回分・・・それにソロでこれだけお金持ってるなんて凄すぎるよ・・・
「これは杉浦さんたちに相談しないと・・・」
ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンッ!
「ひぃぅ!」
驚いた後に驚かせるような杉浦さんのノックで、私は飛び上がるように驚く。
「お、起きてますから!それに休日なのになんでですか!?」
「休日でも即効で集まる理由があるからだよ!」
「ふぇ?」
集まる理由?まぁいいや。その時に黒木さんのことも言っておこう。きっとなんらかの事情があるんだろうし・・・
私はそのまま部室へ向った。でも、集まっているのは朝霧さんと、私と、太一さんと杉浦さん、増田さん、陽子さん、攻略班とランキング上位者の皆だ。
「今日、俺、増田、寺西、朝霧、太一にこんなメールが届いた。」
皆がいっせいにナイトメアを見せてくると、そこには、さっき私宛に届いたメールと同じ文章が書かれていた。でも、他の皆には添付品がなかった。
「あ!私にも届きました!添付品ゲームマネー100億円が・・・」
「なっ・・・100億円!?」
杉浦さんも驚いて、眠そうにしていた太一さんも目をまん丸にしていて、朝霧さんなんて、開いた口がふさがっていない。増田さんも陽子さんも驚愕みたい。
「はい。返すのはダメみたいです。こっちが断っても断らなくてもだそうです。」
「なら神経機能を返すのが常道だな・・・」
杉浦さんは、私、陽子さん、増田さんにパーティ申請をしていた。多分、通常戦で取り戻すつもりなんだろう。
「朝霧、太一。お前らは黒木の情報に付いて集めてくれ。」
「わかったっす!」
「わかりました!舞さん、杉浦さん、陽子さん、増田さん、気をつけてくださいね!」
「俺も微力ながらどうにか頑張ります。」
増田さんがいつもの紳士的な態度で答えて、陽子さんも。
「そんなに心配しなくたって大丈夫っ!あたし達ならどうにでも出来るよ!」
陽子さんも元気に答えて、早速私達も黒木さんのステータスを開いてみると、黒木さんは、左手と両足の神経機能を失っていた。神経機能を奪った相手の名前は、【ジゴクリ】。
「なっ・・・魔の領域に出る敵じゃないですか。俺が遠距離攻撃で攻撃を仕掛けたら、1しかダメージを与えられませんでした。HPはどうやら5000のようですが・・・」
増田さんが驚いた顔で言う。固いけれどHPが低いってことは、まだましなんだろう。
「っていうか、左京ってランキング11位なんだ。あたしより上かと思ってたよ。」
「え、知り合いか何かですか?」
私は陽子さんに聞いてみると、陽子さんは。
「左京はね、あたしの中学時代の友達だよ。って、話がそれるし、まずはジゴクリの攻略方法から考えようよ。」
「増田、何か知ってることはあるか?」
「精々言えば、ジゴクリは遠距離攻撃が出来たり、攻撃力が低いことです。」
・・・固すぎて徐々に減らしていくタイプなんだろうか。魔の領域ではそんなに強そうじゃないけど・・・
「とにかく、まずはコイツとの戦闘をふっかけるぞ!」
杉浦さんが戦闘に参加し、そこに私達が乱入した。黒木さんを、助けないと!
続く