第一話、 〜 始まり、 〜
私、朝歌 歌音の家はケーキ屋さん。毎年クリスマスのこの時期は忙しくて、店内にはお客さんがいっぱい。今は少し落ち着いてきた頃。でもまだまだ注文はある。
「 …っあれ?… 」
私は紙のようなものを拾った‘プリチケ’だ。きっとさっき来た人だ!私はそう思い店を出ていった。
「 あのっ、! 」
私は声をかけた。相手は私の方を向き首をかしげて
「 ん?むっちゃんの事かなぁ? 」
と言った。私は息を切らし、相手にプリチケを手渡した。すると、相手はまたもや首をかしげ
「 キミ、カノンって言うのかな? 」
といった。私はその通り歌音だ。なぜ相手が知っているのだろう。私は首をかしげて
「 え、歌音です。どうして…? 」
といった。相手は歯を見せて笑えば
「 だって、それ、歌音のでしょ? 」
と。私は走ったのに、それが水の泡、ってこと…私は思わず叫んでしまった、
「 ええええええ〜〜〜〜〜〜〜〜!?!?!?!? 」