海里side
『は?転校?』
両親の口から出た言葉に驚いた。
父「あぁ、すまないが、とても素晴らしい高校なんだ。」
母「その学校の校長先生が、お母さんが高校生だった時の担任でね、この前偶然会って、希子のことを話したら…」
『ぜひ我が校にって言ったんだね。』
父「あぁ。」
めんど。と希子は思った。なんで入学したてで転校すんだよ、私このままがいいよ。と言おうとしたが、両親の期待の眼差しに根負けし、渋々行くことになった。
相澤「お前が転校生か?」
『……はい…』
相澤「校長から話は聞いた。俺は1-A…お前のクラスの担任、相澤消太だ」
『はあ…』
相澤「それじゃ、教室に案内する」
自己紹介早めに終わらそ。
相澤「ここだ。」
相澤先生が扉を開けた。
相澤「今日、転校生を紹介する。入れ」
ざわめきが起こった。「転校生!?」とか、「マジ!?」とか。
希子はそんなことは気にせず入った。
『海里希子です。…よろしくお願いします。』
多分、全員がはやっ!と思ったかもしれない。
言われるまでもなく隅の窓際の席についた。
……あぁ、早く帰りたい。