にょた司さん【黒バス(にょた赤司総受け)】

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2:桜◆kk:2017/10/30(月) 23:58 ID:dN.

ここは帝光中学校。

バスケットボールの超強豪として知られる中学校である。

部員数は100人を超え、全中で3連覇を成し遂げた実績を持つ。また高校で活躍する選手のほとんどが、帝光中バスケ部OBである。

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「外周10周だ。行くぞ。」

『おおう!!!』

赤いポニーテールが揺れる。彼女の隣や後ろでは、背の高い男たちが走っている。

彼女の名は、赤司征華。

後に、『キセキの世代』と呼ばれる世代を影ながら支え、育てあげる。

「はあっはあっ…監督、すげぇよな…女なのに俺たちについて来て…」

「バカめ。あいつは自分でできるメニューしか俺たちに寄越さないのだよ。」

「ま、自分にできないメニューは人にはやらせないってやつっスね」

「けど、あいつのできるメニューの範囲が広いからどっちみち疲れるけどな」

3人の男の名は、緑間真太郎、黄瀬涼太、青峰大輝である。後にキセキの世代と呼ばれるうちの3人である。

「でも赤ちん、外周のあとすぐいなくなるよねー」

「どこで何をしているんでしょうね」

赤司を心配する男の名は、紫原敦、黒子テツヤだ。この2人も、後にキセキの世代と呼ばれる。

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「おい赤司」

彼の名は虹村修造。キセキの世代を含む、帝光バスケ部をまとめる主将だ。

「…なんですか虹村さん」

赤司は体育館の中ではなく、体育館の裏で1人しゃがみ込んでいた。

「お前、外周キツイなら別にしなくていいぞ。監督の仕事、充分にこなしてるじゃねぇか」

「それじゃ部員が納得しないでしょう…?俺は2年ですよ?3年の先輩方に普段偉そうに言ってるくせに、外周の10周や20周走れないなんて、顔向けできません…」

虹村ははぁ、と溜息を吐いた。

確かに赤司は2年で女子だが、部員に与えるメニューはどれも効率良く強化することができる。彼女が監督をするようになってから、以前よりも部はまとまり、強くなった。

感謝していない部員など、誰1人といないだろう。

「…お前、俺が迎えに来なかったら休憩の終了時間分からなくて、遅れて俺に怒られんぞ」

「っはは、なんですかそれ。…それに、虹村さんは絶対に迎えに来てくれるでしょう?」

小悪魔のように微笑む赤司に、虹村は少しだけ頬を染めた。そして、すぐに目をそらす。

「……今度から迎えに来てやんねぇからな」

「それはひどいですね」

静かに笑う赤司に、手を差し伸べると素直に握る赤司。立ち上がって体育館へ向かう。

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「あ、赤司っち!」

「えー、虹キャプも一緒だし」

「おい紫原ゴルァ!俺がちゃダメなのか!?」

自分の隣から離れる虹村に少し寂しさを感じる赤司。

「……?」

「どうかしたのか?赤司ちゃん」

「いや、なんでもないよ。それより、桃井…この手はなんだ?」

赤司が視線を落とすと、中性的な顔立ちの男が自分の手を握っていた。彼の名は、桃井さつや。バスケ部のマネージャーであり、青峰の幼馴染である。

「空いてたから、つい」

「離せ。休憩時間が終わる」

「終わるまで♡」

桃井は意外と頑固者だ。赤司は諦めた。すると、桃井は嬉しそうに握る手に力を込めた。

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「あー!桃っちと赤司っちが手を繋いでるっス!!」

「あ、テメ、さつやゴルァ」

「落ち着け青峰。たかが手を繋ぐぐらい…」

「そうだよ!落ち着けよ大輝!」


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