プリパラ短編集

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8:リリア◆Zw:2018/01/09(火) 07:14 ID:T0o


【ひとりの女の子の朝】

 朝目が覚めて、一番最初に思うことは自身のチームメイトである彼女のこと。
金髪のくせっ毛の髪はふわふわとしていて、紫色の瞳はぶどうの飴玉ようにキラキラしている。純粋にまっすぐ前だけを見ているそのポジティブさは私も見習いたいくらいだ。ただ少し真っ直ぐすぎてそれが短所にもなってしまっているが。性格も悪いとは一概に言えないが、すぐに妄想のしすぎで別の世界へと飛んでしまうのは勘弁して欲しいものである。夢を忘れていた自分にとって彼女の夢を追いかける姿は尊敬できたが、同じチームになるとそれも少し鬱陶しくもなる。黙っていれば可愛いのに、ともたまには思うが、大人しく、じっとしている彼女なんて想像もできないし、もし出来たとしてもそれはもう彼女では無いだろう。そんな自分の思考が少しおかしくて思わず吹き出してしまう。
すぐに我に返ってとっさに口を抑える。人を起こしてはいないだろうかと辺りを見渡し、変わらず寝息をつく同級生を見てほっと息をついた。今日は少し早く起きすぎてしまった。まだ朝日が登っている途中だろう。ぼんやりとカーテンから淡い光が漏れている。いつもティッシュなどのゴミで散らかっている彼女たちの部屋とは違い、自分の部屋はや野球のボールや脱ぎっぱなしのユニホームが散乱している。大掃除で一旦綺麗になったとはいえ毎日の練習ですぐに散らかるのは女子としてどうかと思うが、まあいいだろう。
 今日はどうしようか。いつも通り学校で朝食をとり、勉強をして、運動をして……そして放課後にはプリパラへ行こう。また、彼女達と一緒に歌おう。本当は体を動かすために始めるつもりだったが、最近ではすっかり彼女達とライブをすることにこだわってしまっている。これも彼女のなせる技か、とすっかり感心してしまっていた。


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