>>2の続き
みきちゃんは想像以上に不器用で、
何度も、何度も、チョコをだめにしてしまった。
まず湯煎ができない。
「みきちゃん、こう、ゆっくり混ぜていくの…お水入ると分離するから」
「う、うん………あっ」
何度やっても水が入り、チョコが
ボロボロになってしまう。
「これを丸めて作るチョコも、ある
にはあるよ?」
「……………やだ」
それでもみきちゃんは諦めない。
珈琲風味のガトーショコラを渡したい
んだって。
「ほらっ、みきの事みてないで
めぐみも作りなよ!!」
「あ、私はもうできたから…」
驚愕に染まるみきちゃんの瞳。
その視線が、私の持つお皿に乗る
ブラウニーで止まる。
「……………」
「えっと……………」
みきちゃんは諦めない…多分。