番外編 ドキドキワクワクバレンタイン
ヒカリオロチ目線
今日は待ちに待ったバレンタインデー!椿さんから貰えるかなあ…えへへ。
「椿さあーーーーーん!!!!!」
どっかーーーーーん
あ、勢いで扉壊しちゃった。
「うっさい!扉壊すなあ!」
うっ、かぐやは細かいなあ。
でも、なんで椿さんと百鬼とかぐやはエプロンしてるんだろ。
「ヒカリオロチ様と影オロチ様に、バレンタインのチョコレートをあげましょう、と
いうことになったんですの。いま、冷蔵庫で冷やしていたんですけれど、2人とも
早く来てしまったようですねえ。ふむ…」
「お、俺はたまたま早く来ちまっただけで…」
ふふ。影ったら、ワタワタしながら百鬼を見てる。
パチン
「そうですわ。人間界のあそび、王様ゲームをいたしましょう。」
あ、それ知ってる。
「俺、知ってんぞ。影で色々見てるからな。」
「私も知ってるよ。月から人間界除くのって、楽しいし。」
「わらわも知っておる。父上が感情を戻そうとしてくれていたとき、教えてもらった
のじゃ。」
「ちょうどいいですわ。このトランプのKを当てた人が王様です。」
ふーん。じゃあ…
「王様だーれだ!」
「私だわ!」
ざーんねん。俺じゃないのかあ。
「じゃあ、椿、花びら使って舞を披露して。」
「わかりましたわ。」
お!ちょっと楽しみ。
椿さんが、おうぎを2つだして、歌に合わせて舞った。おうぎをふるごとに、花びらが出て綺麗だ。
音楽が止まった。
「すごいのじゃ!今度父上にも見せてやりたいのじゃ!」
「だが、椿の花は丸ごと落ちるはずでは?」
「あら、影オロチ様、疑っておられるようですわね。私は椿姫ですわよ?椿を生えさ
せることも、花だけ出すことも、花びらだけ出すこともできるんですの。」
へえ。すごいなあ。
「王様だーれじゃ!」
「俺」
影、相変わらず無愛想だなあ。
「姫たちがコスプレ」
「うぐっ」
「げ〜、なのじゃあ……………」
「無茶なことは言わないでくださいまし。」
うーん、かぐやは似合わなそう…
7分後
「たっだいまー」
「たっだいまー、なのじゃ」
「ただいま戻りましたわ。」
「…っ」
いや…流石にそれは…
「わらわは鬼キングなのじゃ!」
「私はピンクエンペラーよ!」
「ヤーメルンジャ先生ですわ。」
「そう来たか…」
「うん…ボスのコスプレか…」
「あっ!そろそろチョコができたんじゃない?」
「着替えて来ましょう。」
「そうじゃな!」
2分後
「どうすんの〜、椿〜」
「下の方を、少しお湯に近づけて、外すんですわ。」
「できないのじゃ!」
「わかりましたから、暴れないでください〜」
ハハ…大変だね…
「できたあ!」
「やったのじゃ!
「完成しましたわ。」
わあ、かぐやのはホワイトチョコの月に、黒猫が座ってて、百鬼のは可愛らしいイチゴチョコの鬼。椿さんのは、プロのシェフが作ったみたいな椿の花のチョコ!
「…ずいぶん怖くない鬼だな…」
「当たり前じゃ!わらわはそんなに器用ではない!」ドヤァ
「「「「……………」」」」
褒められてないよ…
「椿さんのは綺麗で細かいね!」
「うふふ。ありがとうございます。」
「かぐやのは…猫か…?」
「…?そうだけど?」
「「「似てない/のじゃ。」」」
椿さん以外、全員突っ込んだ。
「ひっっっどぉぉぉっっっいっっ!!!」
「「「「あはははははははははっっっ!!!!」」」」
俺たちの声が、広い宇宙にこだました。