「智君、撮影始まるのよー?」
「爆睡だねw」
「笑ってる場合ですか…!」
「遅らせるように頼もうか?」
んー、
うるさいな…。
誰だ…?
俺、アツシは目を覚ました。
「あっ、起きた!」
目の前にはイケメンがいて、隣には背の高い、
あまり頭が良くなそうな奴。
ドアの近くにはチビとやけに顔の濃いのがいた。
名前は思い出せないけど、多分、智が所属してるグループなんだろうな。
確か…『嵐』て、いったかな?
「…ここ、どこ?」
ん?
なんか急に皆がオレを見る目が変わったんだけど。
効果音でいうと、『ギョッ』ていう感じ。
イケメンが勢揃いしてるから怖っ。
そんで、なんかシーンってなった。
「…大ちゃん、寝ぼけてるのー?」
長い沈黙を切ったのは背の高い奴。
「ここは楽屋。これから撮影するんだよ」
説明してくれたのが、顔の濃い奴。
「おじさん、さっさと準備をしてください」
んで、チビ。
「うん?」
なんとなく状況が分かった。
多分、智は撮影が始まる前、楽屋で寝てた。
そしてオレと入れ替わった。
オレはこいつらの言われるがまま、準備した。
そんで、撮影開始。