アイドルマスターシンデレラガールズの二次創作をたまに書く

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37:Rika◆ck しきフレ:2018/08/26(日) 00:21 ID:9x2

「シキちゃん、空を飛ぶってどんな感じだろ」

 いつものように美しい髪を揺らす彼女が言った。

 空を飛ぶ、ね。物理的に飛ぶのか、或いは……なんて無粋な思考を巡らし始めたところで、やめた。シャンデリアに轢かれてハッピーエンドなあたしはあそこで終わったんだ。

「気持ちいいんじゃない」

 とは答えたものの、正直あたしにも分かんない。だって空を飛んだことなんてないし。例えあっちであってもね。

 そんなあたしの確かではない言葉に、彼女はちょっとだけ腑に落ちないをしたものの、「そっか」と言って話を終わらせた。そうやって切り替えが出来るところは、あたしより大人なのかもしれない。

「もし気持ちいいなら……アタシ、シキちゃんと空飛びたい」

「……ん?」

 前言撤回、話は続いていた。

 それに、気持ちいいなら空飛びたい? 何を言ってるんだ、この子は。もしかして、おかしくなっちゃったのだろうか。

「……フレちゃん、おかしくなっちゃった?」

「そうかもねー。なんでだろー♪」

 本当に、フレちゃんは読めない。……でも、そんな所が面白い。面白くて、あたしは好きだ。この子とならなんだって出来そう。それから、理解できない所へだっていけそうだもの。

「ねえシキちゃん」

「なに、フレちゃん」

「朝になっちゃったね」

 窓の外を見る。真っ暗だった空は少しだけ明るくなっていて、ラボの前を通る車の数も増えてきていた。多分、5時くらいだろうか。

「アタシ達、夜更かしさんだね」

「ねー、フレちゃん。お仕事、あったっけ?」

「確かオフだったよー」

 そっか。そう言いながら、あたしは彼女の顔を見つめる。

 綺麗な緑色の瞳の下には、ちょっとだけクマが出来ていて、フレちゃんらしくない顔だった。こうしたのはあたしか、それとも彼女自身か。そう尋ねれば、彼女はきっと自分がしたと言うだろう。何故なら……とっても優しいから。

「あたし、寝てもいい?」

 正直、眠気なんてなかった。なんでこんな事を言ったのか分かんなかった。でも、あたしはいつの間にかそう言っていた。多分、彼女のクマを見るのが嫌だったからだろう。あたしが目をつぶれば見えないし、彼女も寝てくれれば消えるはず。

 そんな幼くてバカらしい思考に、あたしは自分でも呆れたくなった。

「いいよー」

 その返事を聞いて、あたしは直ぐに目を閉じた。ベッドに移動するのはめんどくさいから、ソファに寝転んで。
 目を閉じていたから、その後彼女がどんな行動を起こしたのかは分からない。だけど、目を開けたら身体にはタオルケットが掛けられていて、彼女自身は何故か料理を作っていた。

 ……やっぱり、フレちゃんって面白いよ。あたしの負け。


Rika◆ck レレイべ目指すは10000位以内:2018/08/26(日) 08:24 ID:9x2 [返信]

しきフレ。キャラ掴めてなかったら虚しい


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