遥貴のバレンタイン

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4:絢:2018/10/21(日) 23:55 ID:Ynw

「ねえ、遥。」
「なあに?貴音。」
私は思い切って聞いてみた。
「明日バレンタインなんだけどさ、
その...チョコ、いる?」
すると、遥はパッと笑顔になる。
「僕、チョコもらえるの?」
「あ、ああ...いるんなら、あげる、けど。」
緊張で上手く喋れない...
「あ、でも...」
ふと、遥は考え込む。
もしかして、いらない...のかな。
私の心がズキっと痛む。
すると、遥は顔を上げ、私の肩を掴んだ。
「ちょっ...なにすんのよ!?」
そのまま遥は無言で私を壁へと追い込む。
そして私の両サイドに手をつき、
逃げられないようにする。
これって...俗に言う壁ドン!?
私は急に恥ずかしくなって、
顔に熱が集まる。
遥の顔は、私の数センチ先。
つまり、少しでも顔を動かすと、
キス...をしてしまうということ。
頭が真っ白になっていた時、
遥が口を開いた。
「チョコも欲しいけど...
それより僕は、貴音が欲しいな。」
「...え?」
理解ができない。
頭にクエスチョンマークを浮かべていると、
遥はふっと笑い、
「だから、僕の彼女になってくれないか、
ってこと。
...なってくれる?」
何だろう、この感情は。
恥ずかしいけど、嬉しくて、
暖かい。
そう、答えはもう決まってる。
「うん...いいよ。」
私の答えを聞くと、
「貴音、好きだよ。」
そう言って遥は私にキスをした。

「私も...大好きだよ。」


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