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8:あーさん◆WM こっち見んぎゅ。:2018/12/06(木) 19:56 ID:O5U

*** 夢中なんだ、君に。***
#Lee Seokmin

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毎年訪れる冬の寒さ。

その寒さから逃げるように、いつもの図書館に入る。

静かな図書館は、心地が良い。

「…あっ、」

席に座って本を読む君を見つけた。

透明のような目で字を追う君は、とても綺麗で。

本に夢中な君は、僕が君を見つめてることに気付かない。

君の席の斜め前に、向かい合って座る。

近くで見ると、もっと綺麗だ。

「…あ、」

無意識に声が出た。

君が反応して、僕を見る。

「あっ、すみません…その本、この前読んだばっかで…」

君が読んでた本を指差す。

微笑んだ君は、まるで天使のようで。

「あの…隣、座ってもいいですか、?」

そう聞くと、笑顔で頷いてくれた。

隣に座って、君を見る。

「そ、その本面白いですよね…」

緊張して、上手く話せない。

君は突然メモの紙を出して、何かを書き始めた。

“私、言葉が話せないんです”

その字に、どこか孤独感を感じた。

「あっ…そうなんだ…」

君はまた何かを書き出した。

“よくここの図書館来てますよね。本好きなんですか?”

「うん、本読んでると心が静まる感じがして…」

君のことが気になって…なんて言えるわけない。

“私も好きなんです”

本のことだなんて分かってる。

でも少しだけ、

君の「好き」という文字にドキドキした自分がいた。

会話が途切れて、また本を読み始めた君。

君が夢中なのは本。そんなのは理解してる。

でも今は、今だけ、この瞬間だけは、

“君に夢中になってもいいですか”

心の中で文字にした。

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*** 夢中なんだ、君に。***
#Lee Seokmin


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