「お前また京子ちゃんとデートなんかい!
イチャつきすぎじゃねーか?たまには3人でサテンでも行こーぜ!」
冬の風が吹く帰り道。商店街には三橋の声が響く。
最近、伊藤は京子と毎日デートしており三橋は暇している。
「いいじゃねーかよ、デートしたって。
3人でサテン行くのはまた今度な。じゃ、成蘭までお迎え行ってきまーす!」
だが、そんな三橋の訴えも聞かず
伊藤はスキップしながら成蘭へと向かった。
「アイツ.......、俺がサテンに誘ってやったのにそれを
断るとは.......!!ほんのちょっとマブい彼女ができたくらいで浮かれやがって...!」
三橋の怒りか嫉妬かそれとも他の何かが爆発。
そして、三橋は伊藤を追いかけしようとした。
が、走り出せなかった。理子が三橋を止めたからだ。
「こら、さんちゃん!伊藤ちゃんの意地悪しちゃ駄目でしょ?」
「離せ理子!お前も聞いてただろ?アイツのうざい台詞!
何がまた今度な、だよ!」
「別にうざくもなんともないじゃない。私とさんちゃんと伊藤ちゃんは
何の約束もしてないでしょ。そう言われて当たり前よ!」
「えー.......、やめろよ、すぐ正論言うのー...。俺何にも言い返せなく
なっちゃうじゃーん.....。」
「はぁ......。じゃあさんちゃん、私たちもデートしようよ!」
「え、マジ?」
「うん、マジ!」
理子はいつもの笑顔で頷いた。
―続く!―