直人君は花瓶を両手で持ち上げ、床に思い切り叩き付けました。
静代先生は、
クラスの目標を直人君と相談して決めていたときのことを思い出しました。
そのとき、直人君は、オレが床にキズなんてつけるはずないじゃないか、
と言っていました。
約束、したでしょ、床を、傷つけないで、と静代先生は言いますが、
知るもんなか! そんなこと、勉強、勉強、勉強、勉強、あんたの頭のなかはいつもそれだけ、
あほじゃないか? と直人君は言い、ボールを投げ、窓を割りました。
静代先生は直人君が獣のように見え、許さない! と叫び、
直人君に正面からつかみかかり、渾身の力を込めて、直人君を床に押し倒し、
その上に馬乗りになりました。
午後7時に、夕食を作り、真弓は彩花を呼びました。
彩花に、3日連続で早退したことを聞きますが、彩花は逆ギレします。
このあいだ、同じクラブの美紀ちゃんが、交流に来たわよ、と祐治先生が言うと、
なんで、美紀が来た日に言わないんだよ! あんたのそういうところが、ムカつくんだよ!
と直人君は叫びました。
静代先生をが三上先生に1万円貸していることを話すと、
あんたって、やっぱ、サイテー、やっぱ、頭のネジ、1本ゆるんでるんじゃない?
と三上先生を見下す表情で言いました。
よそのクラスに石を投げる方が、もっと最低じゃない、と井村先生と長谷川先生も言いますが、
俺じゃない、と直人君は否定しました。
あんたはあのビラも俺のせいだって思ってんの?
と直人君に反論され、1人じゃ無理かもしれない、でも、直人君、
いくら犯罪が起こった家でも、大勢でやったことだとしても、
よそのクラスに危害を加えると、今度は、あなたが犯罪者になるかもしれないのよ、
静代先生は注意します。
俺じゃないって言ってるだろう! と直人くんは叫び、
花瓶を片っ端から、床の上に叩き付けていきました。
直人君達男子は一年生のときから癇癪を起こして暴れるようになり、静代先生は困っていました。
3年の窓ガラスを割ったぬれぎぬ(7話では直人君は割ってない)を着せられて、いつもの5割増しで暴れまくる直人君を
祐治先生が力で押さえつける場面は原作のクライマックスです。