桜「プリキュアって何?プリッとした料理的な?」
フ「違うラフ!プリキュアはさっきも言った通り伝説の戦士ラフ!そのプリキュアを見つけ出すことが、フーたち妖精の使命なんだラフ!」
椿「なんでプリキュアを探してんの?」
フ「そんなことお前たちには関係ないラフ」
桜「ムカッ!」
梅「あんたええ加減にしーや。こちとらイキナリ空から変なん降ってきて意味わからんっちゅーねん全部話せや」
梅子が怖い笑顔を浮かべながらフーのほっぺをびょんびょんつねった。梅子には逆らわない方がいいのである。
フ「いだだだだ!!すいません、ごめんなさいラフ!」
梅「よろしい」
パッと梅子が手を離すと、どさっと音を立ててフーは地面に尻餅をついた。
フ「フーたち妖精の国、ローズマリー王国は少し前に悪の組織 黒十字軍に壊滅寸前にまで追い込まれたラフ…
黒十字軍を倒すには、ローズマリー王国を救うには、プリキュアをなんとしてでも見つけ出して力を借りなきゃいけないラフ!」
椿「フー…」
梅「大変やったんやな…」
桜「ハイ!!私、プリキュアに立候補する!」
全員「はぁ!?」
手を挙げてそう言うと、全員に信じられないといった顔で見られた。もちろん冗談なんではない。
椿「自分何ゆーてるか分かってんの!?さっきもフーがゆーてたやろ!プリキュアは伝説の戦士やねん!うちらみたいなただの中学生はなれへんねん!!」
桜「自分が何ゆーてるかなんか分かってる。でもな、フーと出会ったんはなんかの縁やと思うねん。」
椿「ッ、それは…そうかもしれんけど…」
私はフーと目線を合わせるようにしゃがみ込み、小さな手を握る。
桜「たしかに、私はただの中学生や。けどな、フーを、フーの国を助けたいって思ってる。
教えて!どうやったらプリキュアなれんの?」
すると、梅子も私と同じようにフーと目線を合わせるためにしゃがみ込んだ。
梅「まあ桜はこうなったら止まらんしな。すーぐ危険なことでも首突っ込む。 そのストッパー、必要ちゃう?
私もプリキュアならせて。」
フ「ラフ…」
椿「はぁ…この2人まとめるっていえばうちしかおらんやん。逆にこの2人だけやと国救うどころか滅ぶっちゅーねん」
桜「なんやと!」
椿「せやから、うちもプリキュアなんで。」
椿もフーの目線に合わせるためにしゃがんだ。フーの目はウルウルしていた。
桜「私ら3人で、フーを助けさせて!!」
そう言うと、私の胸からはピンクの、椿の胸からは青色の、梅子の胸からは黄色の光が放出された。
フ「もしかしてこれは…!」
そして光と共に現れたのは、それぞれ光の色をした宝石。その宝石を手に取ると、それはスマホのようなものに変わった。
私はピンク、椿は水色、梅子は黄色だ。宝石に縁取られたそれは、それはそれは眩く光り輝いていた。
桜「うおおお!!胸からスマホ出てきたぁ!」
フ「これは選ばれし者の元にのみ現れる、プリマホだラフ!これを使えば3人は、プリキュアになれるラフ!!」
桜「え、すげ。普通にすげ。」
すごーい、なんて言ってはしゃいでいると、大きな唸り声と何かが壊される音が聞こえた。
振り返ると、巨大な木の怪物が街をめちゃくちゃにしていた。
桜「……は、?何あいつ…」
フ「あいつは黒十字軍が作り出す怪物、通称サイテイーダだラフ!」
サイテイーダはどんどん街をめちゃくちゃに壊していく。ああやってフーの国も滅ぼそうとしたのだろうか。
桜「あいつ…止めな…!」
椿、梅「うん…!」
桜「フー!これどうやって使うん!?」
フ「プリマホを空に向けてかざすラフ!!」
桜「オッケー!2人とも、行くで!」
椿、梅「うん!!」
バッ、と3人でプリマホを空に向けてかざす。
『プリキュア!フラワーシャワー・メイクアップ!!!』
すると私たちはそれぞれの色の光に包まれて、変身した。
「愛と希望を司る花!!
キュアブロッサム!!!」
「知性と勇気を司る花!!
キュアフラワー!!!」
「夢と自由を司る花!!
キュアフルーティ!!!」
私たちは変身した。伝説の戦士 プリキュアに。
フ「はやくあのサイテイーダを止めるラフ!」
全員「うん!」
私たちは、一斉に走り出した。