……ここが新しい学校か。
やっぱ、田舎とは 違うや……。
✤
───うち、離婚するから。
そう言われたのは、一週間前のことだっただろうか。
お父さんは会社の社長で、お金持ちだった。
だけど、お金を無駄に使い、酒癖が悪く、いつも帰ってくるのが遅かった。
その上、お母さんが注意するとカッとなってお母さんや私に暴言を吐いたり、暴力をふるったりした。
そして、離婚した。
私はその事について何も思わなかった。
──お父さんのことが好きじゃなかったから。
私は今、お母さんと二人暮しをしている。
お母さんは優しい。
そんなことを考えていたら、
「如月さん」
と、新しい担任の先生に呼ばれ、教室へと足を踏み入れた。
「転校生を紹介します」
……この流れ、自己紹介しなきゃいけないやつ?
「…如月律です。田舎から来たんで多分話し合わないと思うけど一年間よろしく」
拍手が起こった。
「あなたの席は用意してあるわ。あそこよ」
先生が指差したのは、一番後ろの一人席だった。
…よくここにしようと思ったね。
と思いながらそこの席に向かい腰をかける。
「じゃあ、先生は職員室に行ってくるので、質問タイムとしましょう」
イェーイと謎の歓声が起こる。
……プライバシーの侵害。
「ねーねー、どこから来たの!?」
そう聞いてきたのは高い位置でツインテールをした女子。
「……青森だけど」
田舎ですけど何か。
「彼氏いる〜!?」
クラスのお調子者っぽい男子。
ってかいるわけねーだろそんなん。
「いるわけないじゃん」
「えーーっなんか意外!!いそうなのに」
人って外見でなんでも決めつけるよね。そういうやつ本当嫌い。
「好きな食べ物はー?」
「…梅干し」
「うわ…渋っ。うちらなんかタピオカだよね〜w」
素直に言っただけなんだけど。てかじゃあきくなよタヒね。((
──❁──❁──❁──❁──
律結構毒舌です……
NEXT!!