「あそぼーあそぼー‼」
子供達があたしに抱きつく。本当に可愛いなぁ。
それから、子供達と鬼ごっこしたりかくれんぼを
したり、夕方になるまで思いきり遊んだ。
「そろそろ帰る時間だね…」
帽子を被った男の子が名残り惜しそうに呟いた。
「まだ遊んでいたかったなぁ」
みつあみの女の子も言った。
あたしはみんなの頭をそっと撫でて
「大丈夫よ。また明日も来るから!明日も一緒に遊びましょう!だから、平気。今日はもう遅いわ。お母さんやお父さんが心配しちゃうよ」
と優しく言った。みんなはぱあっと顔を輝かせる。
「約束だよ!?絶対だからね!」
さっき名残り惜しそうに呟いていた男の子が
言った。
「勿論、約束するわ」
ニコッと微笑んで、あたしは言う。
みんなまだ帰りたくなさそうにしていたけど
「明日もまた来るから」ともう一度言ったら
ちょっと寂しそうに手を振って、帰っていった。
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お城に帰ると、エルサが待っていた。
あたしは少しびっくりする。
「アナ、遅かったじゃない?どこ行ってたのかしら?」
ジッとあたしの顔を覗きこんで、エルサが言った。
仁王立ちしていて、なんだか女王様みたい。
本当に女王様なんだけど。
「あー。広場の子供達と遊んでたのよ」
下手な嘘はつけないと思い、あたしは正直に
そう言った。
「あらそう。まぁ良いわ、もう夕食よ。行きましょう」
そう言って、スタスタとエルサは先に歩いて
行ってしまった。