あたしは走ってお城に帰ると、エルサを
見つけた。
「エルサ、話そう。話があるの」
あたしは少しドキドキしながら言うと、エルサは
チラ、とあたしを見て、
「良いわよ、話しましょう」
と微笑みを浮かべて言う。
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あたしは、ゆっくり時間をかけてエルサに
全てを話した。エルサは貴方のせいじゃないと
言ったくれたけれど、やっぱりあたしが調子に
乗ったから、エルサが魔法の力を隠さなきゃ
いけなくなってしまったんじゃないかということ。
そう思うと気まずくて、避けてしまったこと。
「―ふーん。やっぱりそうだったのね」
エルサは全てを見透かしたように言った。
あたしは驚く。知ってたの?
「し、知ってたの?」
「当たり前じゃない。私は貴方の姉よ?」
エルサは悪戯っぽく笑い、言った。
―やっぱりエルサには敵わないや。
「ね、もう止めましょう?誰が悪いとか、決めるの。きりがないわ。どっちにも非が合った。だけど、過去のことよ。もう過ぎたこと、そうでしょ?これから全てが始まるの」
エルサはあたしの手をギュッと握った。
そのエルサの瞳に、涙が浮かんでいるように
見えたけど、気のせいかな。
「そうだね。あたし達は、これからだよね。良かった!何かすっきりした!久しぶりに雪だるま、作らない?」
あたしは元気いっぱい、言った。
あたし達は、強い絆を持つ姉妹。これから
全てが始まる。