魔理沙「ハァハァ、もうダメだー!」(見知らぬ階段を登り終えて)
霊夢「あんた…、誰?妖怪じゃなさそうだけど」(箒を片手に持ち)
魔理沙「私は10才の霧雨魔理沙だ、よろしく…。」
霊夢「私はこの神社の巫女であなたと同じ10才、博麗霊夢よ。ひどい怪我ね、手当てをするから来て。」
魔理沙「ははっ、気にすんなこれぐらい!いつものことだし…。」
霊夢「いっ、いつも⁉誰にやられてるの!」(急に驚き魔理沙に顔を近づけて)
魔理沙「私の父さんだが…?」
霊夢「あんた今からその家、出なさいよ!ひどい怪我じゃない、腕は痣だらけ、顔だって腫れて…。」
魔理沙「ああ、だから家を出てきた…。」
霊夢「…魔理沙?どうしたの?」
魔理沙「辛かった…母さんは、すぐにおっちんじまうし。父さんには…、殴られて蹴られて人権なんてないように扱われた。まるでムチを打たれる家畜のような気分だ。父さんはひでえ酒飲みで…、私には何も与えられなかった。だから自分で金を稼いだこともあった。年齢を偽って、薬とかいろんなもの売ってた。だけどその金も、酒に使われて…。」
霊夢「………。」
魔理沙「だから霊夢、匿ってくれ!」
霊夢「…言われなくても、そうするつもりだったわ。あなたが嫌がってもね。」
魔理沙「誰が嫌がるもんか、こんなきれいな神社に…。」