次第に人は少なくなって、木々に覆われた道に出た時には私だけになっていた。
ひぐらしの鳴く声。
山に囲まれたみどり。
都会では感じられない「夏」。
都会から離れた空気は、澄んでいて美味しかった。
コンクリートとか人とかの息苦しい空気なんかより、何億倍も好き。
私はここで降りようと思って、次の駅で降りた。
駅はぼろぼろで、誰も居ない。
草も蜘蛛の巣も生え放題になっていて、そんなことでも面白く思えた。
>>623にあったんだ-.