新導クロノの同級生、東海林カズマには意外なところがある。
「ほら新導の叔母上、あっちにいるぞ」
ここで若干の空白の時間が起こる。
そりゃそうだ。クロノがぼーっとしていたのだから。
「おい!聞いてんのか」
イライラしながら発せられた言葉にはっとする。
「わ、わりぃ.....」
「ったく。ぼーっとしてんじゃねーよ」
腕を組み呆れるカズマの、その髪がさらりと揺れた。太陽の光でキラキラと光っている。
「『叔母上』か.....」
そう言ってじっとカズマを見つめると、見られ慣れていないのか、居心地が悪そうに眉をしかめて
「なんだよ」といった。
皆様ご存知東海林カズマには、ちょっと怖いイメージがある。らしい。クロノはもう慣れたのだが。
「カズマってたまーに言葉使いとか、所作とかキレイだよな」
「はぁ?」
めちゃくちゃ意味わかんねー、みたいな顔をされた。すげぇ顔してんぞお前。
「『叔母上』とかさ。いま言ったろお前。」
カズマは、あー、と誤魔化すように頬をかいて
「鬼丸家で暮らしてるときに染み付いたのかもな。嫌だったら直す。」
と言い出すので、クロノは慌てた。
「嫌とかじゃなくって!その...なんか綺麗だな、とか」
「ばっ.....!」
瞬間、真っ赤になったカズマは、その顔を見られまいとしようとしているのか少しうつむいた。
「...そんなこと言われたの初めてだ」
そうなのか、とクロノは思った。なんというか普段の乱暴でぶっきらぼうな感じとのギャップがなんかくる。なにいってんだ俺は。
「まあ俺はどんなカズマでも好きだけどな」
勢いで口走ってしまうと、カズマは耳まで赤くしてしまう。
「ふ.....」
「ふ?」 クロノは首をかしげる。
「ファイトだ!てめー、さっきからこっ恥ずかしいことばっかいいやって!バカ新導!」
デッキを俺に押し付けながら、叫ぶ。
「はぁぁ?俺は単純に.....」
「うるせえ!俺が勝ったら、飲み物おごれよ!」
あまりの急展開に、おいおいと思いつつも、込み上げる笑いに耐えきれず吹き出した。
そして、顔をあげしっかりとその淡い灰色の瞳を見て告げる。
「受けてたつぜ!」
その言葉を聞いたカズマが、最高の、まぶしい位の笑顔で、にっと笑う。
その顔を脳のメモリーに焼き付けながら思う。
この笑顔を知っているのは、俺だけでいい。
ひそかに独占欲にも似た幸福感を抱き、元気な二人の声が辺りに響く。
「スタンドアップ!ヴァンガード!」
誰か、>>300 の感想やらアドバイスやらください(土下座)
ワシ文才無さすぎんか.....!?
※見方によってはbl にみえるかもしれませんすいません(スライディング土下座)