初めまして。
お目を通していただきありがとうございます。
素人ながらにも小説を書いてみました。
一部分を切り取り引っ張ってきたものです。
〜ルール〜
もし宜しければ、感想でもください。
そしてそしてさらに欲を言うのでしたら悪い点と良い点が書かれたアドバイスが欲しいです。
悪口など人が不愉快になる行為は控えてください。
どうぞ。
題名:1メートルの行方の先には
六月初めの酷暑のころの、社会人が歓楽街を酔って楽しむ時間帯、一人の女性が路地裏からのそりと顔を出した。
彼女は行き場を決めるわけでもなく、ゆらりと水上が揺蕩うようにどこにあるかもわからない目的地をおぼつかぬ足取りでのろのろと目指していた。
彼女からはひどく血なまぐさい悪臭が漂っており、近くを歩いていた男はちらりと彼女に一瞥を与え視界の中に彼女を入れれば男は「ほう」と惚れ惚れとした声をこぼしうっそりと見惚れる。
男は腕を組み、シャーロック・ホームズのような名探偵のように顎を指の上に置きその腕を支えるように片方の腕の上に置いて何かを考えるようなポーズを取り誰もが一度は盗み見る大層美しいその顔立ちを、なぜか強い血の匂いが引き立てるような気がしてならなくて《なぜ彼女は、こうも美しいのだろうか? 血の匂いがほんのりとする。けれども、それがまた彼女を引き立てる一種の材料となる。ああ、ここまで美しいものは見たことがない》と嫌味なほどに彼女を内心ほめたたえた。
彼女が息を吐くようにベンチに腰を降ろせば「なんと、これは彼女に近づく良いチャンスが出来たではないか」と心の奥底で呟いてよろよろと足を崩し額に太陽を遮るよう片手を当てひどく体調が悪いように顔を真っ青にさせて息を切らせ、ベンチに近づいて片手を置き、腰をゆったりと下ろし「ああ、頭が痛い」と彼女に聞こえるほどの大きさで平然と嘘を言ってのけた。