#1
私は、今日、幸せだった日々に別れを告げた。否、告げられた。
「俺、もう実來とは、もう会えない」
突然、彼から別れを告げられた。
あまりのショックと、信じられなさで、立っているので精一杯だった。
「どうして?」
と聞くと
「歌……、スカウトされたんだ。だから上京する……。だから……ごめん!!」
申し訳無さそうに私に向かって頭を下げる練。
「私、離れてても大丈夫だよ!」
今にも、泣きそうになる顔を練は、最後まで見ずに最後に…
「ごめん……。さようなら……」
最後に残した言葉は、それだけだった。いつもの明るい練と違い、まるで、別人のようだった。
ニ人は、もう、話すことも、向かい合うこともなく、私はそこに立ちすくんだまま、練は、背中を向けて歩き出した。交わす言葉もないまま…
揺れる心の中私は子供のようにさけんだ。
「行かないで。行かないで。 ねぇ…
……。」
でも、その声はもう練荷は、届かない。その背中がそのことを物語っており、余計に悲しくなってくる。
こぼれそうな涙を、押さえきることができなかった。背中をむけて、私は、歩き出した。
あれから、私は、一年がたった。
「ちょっと実來〜。もう、うちら高校2年生なんだから、彼氏つくろうよ〜!」
「えー、私はそういうのいいよー。私、彼氏ほしくないし……」
「じゃあいるだけ!!お願い!人数合わないんだよ〜」
「でも今日は、用事が…「ならしょうがない。」
(まあ、でも口実だけど…)
あれ以来私は、恋をしていないし、したいとも思わない。
これが、世間でいう、初恋こじらせ状態なのだ。
「練くん、元気にしてるかな……。」
一年前の振られた彼氏のことをまだ考えている。
彼を失った私は、何もできず、きみのいないワンルームは、広く感じ、心の隙間まで広げてしまうようだった。
まるで心にぽっかり穴が空いたような感覚だ。
君のいないほんの1分1秒は、無駄に長く感じてしまい、一日がうんと長くなる。
from Y to Y が元ですかね…?
違ったらごめんなさい!