2-1 声は強くなってきて...
それからしばらく、三人で読書をしていた。
「...へぇ、面白い...」
私が読んでる本は、妖精が出てくる絵本。黄星さんにお勧めされたもので、実際とっても面白い。
この本を勧められた時、妙に目がキラキラしてたけど,,,,,
妖精といえば、夢に出てきた「ルル」って妖精...ただの夢じゃない感じがするし、
今日になって二回も耳鳴りが襲ってきて、声まで聞こえてきた。
「関宮さん、蒼姫さん、そろそろ時間ですね」
「んぇ?...あっ」
黄星さんの知らせを聞いて、空想に耽っていた意識が現実に戻される。
時計を見ると、8時15分だった。
「三人とも、十分近く読んでたみたいね」
「そうだね。ほかの子たちも登校してくるし、片付けよっか」
そう言って、学級文庫の棚に読んでいた本をしまう。
「絵本みたいな妖精さんに会えたりして...いやいや、ないよね」
そして今日も、普通の学校生活が始まる------
『私はここにいる!気づいて!』
「!!」
...今度は、ノイズ交じりの耳鳴りじゃなかった。
凄く鮮明に聞こえた。
「ここにいる」
...つまり、声の主はこの教室に!?
「誰か...大きな声出してませんよね?」
「えっ、黄星さん何で?」
「気づいて...って声が聞こえたはずなんですが...」
!
黄星さんにも聞こえたの!?私だけじゃないんだ...でも、あの声はどこから?
「...足元見て」
「「足元?」」
咲ちゃんの発言に、お互い反射的に従っていて...気が付けば足元を見ていた...
「よ、ようやくっ...見つけてくれた!」
「...」
目をこすった。
でも、目の前のそれはは消えない。
二つのふんわりとした耳。それはウサギのようで
...でも、人みたいに二本足で立っている...人よりも小さな体の生き物。
「もしかして、妖精さん...?」
私は小学校三年生にして、漫画みたいな、絵本みたいな話を
現実で見てしまっっているらしい....。
こんばんわ!ねむ参上!
だんだん明らかになってくの、ドキドキするな。
彩ちゃん
小説、話のテンポも人物の性格も良くできてる!
続き、楽しみにしてるね!
改行は…どうなんだろうね?
あってもいいし無くても読みやすい人はいると思うから…人物紹介と同じじゃない?