吸血鬼の彼。

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1:奏:2015/05/29(金) 20:38 ID:nbk

奏でです。私の、とっても気持ち悪い
妄想でお話が進んでいくんだと思います。
取り敢えず、ちゃんと進むかどうか、
分かりませんが、読んでくれる方が
いるなら、頑張りたいと思います!
それと、書き込みたいことがあれば、
気軽に書き込んでいいですよー!
(荒らしは、禁止でござるε-(´∀`; ))

>>2キャラの紹介!

2:奏:2015/05/29(金) 20:56 ID:nbk

名前/伊地知 命(いぢち みこと
性別/女の子
年齢/14歳
性格/家の近くの、公園や、空き地で
楽しそうに遊ぶ子。運動神経は抜群だが、
持久力がない。とても優しい。
身長/154p
容姿/優しい茶色の髪に、ピンクの
大きい瞳。制服を着ていることが多い。
私服は、スカート類が多い。
文字を書くとき、授業を受けているときは、
赤紫色のメガネをかけている。
頭がいい。そして、ガリ勉ちゃん(?)



名前/田篠 鬼羅(たしの きら
性別/男
年齢/16歳くらい
性格/面白い男の子。いつもニコニコ
していて、1日の大半を笑顔で過ごす。
そして、自分が吸血鬼の16代目という事
が嫌らしい。人の血を吸う時は、たまに
泣く事がある。
身長/167p
容姿/紺色の髪に、赤い瞳。そして、
最大の特徴は、鋭い八重歯。
服装は、ジャージでいる事が多い。
吸血鬼の癖に、吸血鬼っぽい服は
着ないwwまぁ、イケメン設定。



【これくらい、、、かな?キャラの追加、
付け足しがあとからあるかもしれません!
読んでくれる方がいると、とっても嬉しい
な♪】

3:奏:2015/05/29(金) 21:19 ID:nbk

ーー、私は、命。普通の中学生だった。
今は、5月…それは、とても5月とは
思えないほどの暑さの日だった。

「暇、だなぁ。」
私は、公園のベンチで水を飲んだあと、
1人でそうつぶやいてみる。公園には、
運がいいのか、悪いのか……私しかいない。
熱くむせ返るような暑さ、ダメ、もう倒れ
ちゃいそう。そんな事をグダグダ考えていた。
『ドサッ、』
後ろで何かの落ちる音がする。ん?
落ち……る?
「うわぁっ⁉︎」
後ろを振り返ってみると、黒いTシャツ
を着た、自分より少し年上くらいの男の
人が倒れている。え?熱中症?あ、、、
「あのぉ、大丈夫ですか?」
相手の近くにしゃがみ込み、相手の様子を
伺う。すると、その男の人は、少し起き
上がり、
「ん、お前、だ、れだ?」
と言う。だが、その表情は、とても苦し
そうだった。
「わ、私、命と言います。みこと。
あの、そんなことより、大丈夫ですか?」
そういうとその男の人は、私に顔を近づけて、
そして、肩のあたりまで男の人の顔が近づく。
それと同時に相手の少し荒い吐息が私の
首筋、肩、顔に当たる。
「……ひゃっ、」
相手は、私の肩にかぶりついた。
だが、その時の私には、その現状は、
全く理解できなかっただろう。だが、
痛みから悲鳴のような声があがった。
「くっ、うぅ…………。」
私は、痛みに耐えていた。ぐっとこらえる
ようにして。痛い痛い痛い。時間が経てば
たつほど、身体がおかしくなっていく。
まるで、酔っ払ったみたいに。ふらふら
する。まぁ、実際に酔ったことはないけど。
「……ぷはぁっ、生き返る……って、
うわぁっ⁉︎俺、こいつの血、飲んじまった
のか⁉︎……あぁっ!だ、大丈夫ですか?」
男の人は、やっと私から離れた。全身の
力がすぅっと抜けていく。私は、その場に
倒れこんだ。覚えているのは、男の人の
焦った可愛いような顔。私、どうなるの……?

4:奏:2015/05/29(金) 21:42 ID:nbk

「………………ん…。」
まだもう少し寝ていたいが、目が覚めて
しまう。暗い部屋、そして、ふかふか
ベッド、そして、知らない男の匂い…。
「……目、覚めた…?」
隣から話しかけてきたのは、先程まで
公園で倒れていた“例の男の人”だ。
無意識に自分の肩を触る。私は、バカ
だった。
「……痛っ。」
やはり傷があった。ふたつ、穴がある。
っていうか、ここ何処よ。暗いし、
隣には、あの男の人が居るし、なんな
のよ……。
「あの、大丈夫ですか?ごめんなさい。
僕のせいで、こんな怪我までさせて。」
いきなり話しかけてきた、と思えば、
相手は私に向かって謝罪してきた。
「……あの、色々とよくわからないの
ですが…。ここって何処ですか?あと、
この傷……貴方、一体………………っ!」
そう言った途端、男は、私の口を塞いだ。
口に人差し指を押し当てて、“しーーっ、”
と言う。取り敢えず私は黙った。
「あのね、俺は……吸血鬼っていうやつの、
16代目らしいんだ。16になってから、その
力、、、血を吸ったりとかみたいなことを
しないと、生きていけないらしいんだ。
俺、1ヶ月前に、16になったんだ。
だから、血とか誰の吸えばいいか分から
なくて………。本当にごめん…。」
はい?今なんて?吸血鬼⁇は?はぁ?
いや、突っ込みどころが多すぎて、
何処から突っ込みを入れてはいいかは、
よくわからなかったけど、
「……吸血鬼…お腹が空くんですか?」
はい。私はバカだ。こんなこと聞いて、
どうする?本当に私はバカだ。

5:奏:2015/05/30(土) 06:04 ID:nbk

「へ?お腹?まぁね、うん。血を
吸わないと、お腹すくなぁ。
今も結構、お腹すいてるし。」
としっかり私の質問に対して答えてくれた。
「……お腹すいたら、死んでしまいそうに
なりますか?」
もうさっきから、おかしな発言、質問しか
していない。ヤバい。
「……っ、うん。死にそうにっていうか、
さっきみたいになる。普通のご飯じゃ、
大してお腹はふくれないし。」
そうなんだ。私、人だろうが、なん
だろうが、死んでほしくないなぁ。
っていうか、この人、名前なんだろ?
吸血鬼って、名前ないのかな?まぁ、
聞いてみようか、、、そんな事を頭で
考えながら話す。
「……あのっ、お名前は、、、」
「…ん?名前?田篠 鬼羅だよ、命ちゃん。」
⁉︎この人、いきなりちゃん付けで呼ぶの⁉︎
「あの、もう一回だけなら、吸っても
いいです、血……っ。私、誰にも死んで
ほしくないから。」
そう言った私に、鬼羅っていう人は、驚き
そして、公園の時よりは優しく肩を持ち、
私の肩まで顔は近づいた。私は、肩を持た
れるとほぼ同時に目をきつく閉じ、多分、
震えていた。
「いっ、たぁ、、、うぅっ。」
何も言わずに…………吸血鬼こと、
田篠鬼羅は、 私の肩から血を吸った。

6:奏:2015/05/30(土) 06:23 ID:nbk

「…………」
「…………」
吸血鬼こと、田篠鬼羅は以外と優しい
奴だった。よくよく見てみると、顔は、
イケメンだし、……じーっと見てると、
吸い込まれそう……。
「……とちゃん!みこ…ちゃん!
命ちゃん⁉︎」
「……っはいっ⁉︎…」
私は、50秒間くらい、相手の顔を見ていた。
吸い込まれそうな顔、心配している顔、
カッコいいなぁ、なんて馬鹿げたことを
考えながら。
「私っ、そんな田篠さんがカッコいいなぁ
なんて思ってないからっ!いやっ……そ、
そのぉ、」
……バカだった。自分でバラしちゃったよ。
どうしよ……う⁉︎…私の思考を遮るようにして
目の前にあったもの、それは田篠の顔。
そして、唇に何かが当たっていた。温かい
もの。そして柔らかい。あれ?これって、、

7:奏:2015/05/30(土) 07:28 ID:nbk

「んっ⁉︎」
私は、田篠にキスされていた。
私の初めてのキス、初めてだったのに。
「……だめぇ…。」
私の弱々しい声が暗い部屋に響く。
田篠は、こういった。
「ごめん。だ、だって、命ちゃん
かわいいから。そんなかわいい顔してる
命ちゃんが悪いんだよ…」
田篠は、私を座っていたソファに押し倒し、
顔を近づけていく。右肩まで顔を近づけれ
ば、やはり、田篠の吐息が当たってしまう。
恥ずかしい、恥ずかしい、恥ずかしい。
「……ぃやっ、」
私は、必死に抵抗しながら言った。だが、
抵抗して、逃げることを試みるが、田篠は
私の手を押さえつけているため、なかなか
難しかった。
「……命は、いい匂いがするな、
肌の色は白いし…………」
「た、田篠さ……止めてっ、」
身体が熱い、顔がほんのり薔薇色に
染まるのがわかる。
「……。」
田篠は、私をきつく抱きしめる。
私、も、う無理。

8:奏:2015/05/30(土) 08:35 ID:nbk

「たっ、田篠さん……止めてっ!
お願いだから…………。」
ヤバイ、目の奥がじんわりと熱く、
熱くなっていく…。そして、瞳には
温かい涙がたまっていく。そして、
私は、その涙を止めることはでき
なかった。ぽろぽろと涙が雫になって
落ちていく。
「……う、あ……命ちゃ……ごめっ、」
田篠さんは、取り敢えず私から離れた。
焦っていた。多分、自分が
目の前の少女を泣かしてしまった………
とでも思っているのだろう。
「……許しません。」
私は、そういった。怒りなどの感情は
なかった。ただ、何となく、こいつは、
許してはいけないと思った。
「……命ちゃん……これからも、
俺に血を分けてくれないかな?」
あろうことのない質問、わたしは、
今本気でこいつをバカだと思った。
「祖父の残した、俺たちの身体について、
書いてある本があるんだ。本気で好きな人
ができたときは、本気で好きだと
思った相手の血だけしか、吸えなくなるって、
…………俺、一目惚れしたんだ。命に。
命みたいにに優しい人なんていないだろ?」
こいつもわたしに一目惚れとか、とんでも
ない大馬鹿アホ野朗だが、私もわたしで、
バカだった。

9:奏:2015/05/30(土) 17:12 ID:nbk

「……やだっ、私じゃない人から、
血を分けてもらっ…てよ…………。」
「……わかったよ…ねぇ、1週間後、
また、あの公園にいてくれないかな?
……あー…15時くらいに。」
何でそんな……、でも、肩をまだ握ら
れている、ここで、はい、と言わないと、
今日、家に帰してもらえないかもしれない。
「……しかた…無いですね、もう血は、
あげませんよ?……それでもいいなら、
1週間後、また、あの公園で会いましょ。」
田篠さんは、少し迷っていた。だが、
「…うん。じゃあ、また、1週間後……
あの公園で会おう。出口…玄関は、
そっちだよ…」
田篠さんが、指をさした方向を見ると、
ぱっと電気がついて、部屋が明るくなる。
そして、田篠さんを見る、田篠さんは、
笑顔で私に手を振っていた。

───1週間後───

「……はぁ、田篠の奴、おっせー。」
約束したのは、15時……だった。
なのに、田篠の奴、1時間たってもこない、
……お腹がすいて、どっかでのたれ死んで
たりして……なぁーんてねぇ、、、
「……お、遅れたね、ごめんね、命ちゃん…。」
田篠のヤローが、1時間13分48秒遅れて
公園に来た。
「遅い。アイスおごれ。」
「……はい、すみませんでした。」
私は、ガードはかためで田篠さん
と話している。まぁ、多少の殺気は、
漏れちゃってるかもだけど、前のように
ならなければ、問題無い。むしろ、少し
殺気を放っといたほうが、相手は話し
ずらいだろう、そして、命令に従わざるを
えない。あー、なんてかわいそうな16歳の
イケメンな少年でしょう……w
そして、近くのアイス屋にて……
「なにアイスがいい?」
「……イチゴと…チョコ…。」
「ぶふっ、イチゴとチョコw命ちゃん
は、女の子だねぇ、」
田篠の奴、笑ってる……、私がこんなに
不機嫌そうにしているのに……そして、
殺気も少し放っているのに……。
「……うるさい。さっさと買ってこい。」
「…了解しました。」
5分後、あいつは、両手にアイスを持って
私のところまで戻ってきた。
「お待たせ〜」
「……黙れ。」
私は、サッサとアイスを受け取ると、
黙々と無言で食べ始める。
田篠の奴は、チラチラと私を見て、何かを
言いたげな顔をしていた……。

10:奏:2015/05/30(土) 20:15 ID:nbk

「……ねぇ、田篠さん、、さっきから、
なんですか?チラチラと私を見て……
変態みたいですよ?」
私は、田篠を、思いっきり睨んでやった。
すると田篠は、
「……あのさ、昨日、キス………した…
でしょ?あの後、いっつも血を吸っても
お腹すくんだけど、お腹が空かなかった
んだ。どういうことか、分かるよね⁇」
私は、キスという言葉を聞くと、顔を
薔薇色に染め、下を向いて、俯き、
「……キスだと、腹持ちが、いいって、
こと?」
と勇気を出して言った。すると、田篠は
ニヤリ、と不気味な笑顔を作り、笑い、
「…うーん、少し足りないかな?
あのね、前、キスされたことがあるんだ。
その時は、相手が、強引にしてきたんだ
けど、その後も、お腹がすいていたんだ。
っていうことは、好きな相手と…………」
「……やめてよっ!」
私は、座っていたベンチから勢いよく
立った。
「……ふーん?そういう態度、とっ
ちゃっていいのかな?僕、こーんな所
見ちゃったんだけどー?」
田篠は、私にスマホの画面を見せる。
見ると、そこには、私が秘密でバイト
している、メイド姿があった、しかも、
田篠の隠し撮り写真らしい。
「…僕と付き合ってくれなかったら、
この写真、この町にばらまいちゃうよー?」
田篠は、ニヤニヤしながら私を見ている。
「……っ⁉︎わかったわよっ、付き合ったら、
その写真、ばら撒かないわよね⁇」
私は焦っていた。親にも秘密、友達にも、
もちろん秘密。兄弟にも秘密だった。
それをバラされては、私、生きていけない。
「おぉ、じゃあ、早速俺ん家に行くか。」
田篠は私の手を強引に引く。
私、どうなっちゃうのよっ⁉︎

11:奏:2015/05/30(土) 21:11 ID:nbk

「……いやぁっ、私っ、まだ14さいなん
だよ!付き合ってどうするのよ⁉︎」
「へ?何って……キスするんだよ…
あれ?わかってなかったの?っていうか、
命ちゃん…俺より年下だったんだ…同い年
かと思っていたよ、まぁ、2つしか年かわら
ないし、付き合っても、問題ない、よね?
後、田篠さんは止めようぜ。鬼羅って呼んで
いいから。俺だって、命ちゃんって呼んでる
んだから。」
田篠は、どこまでもバカだ…でも、
一番バカなのは、私だ…。こんな奴を、
一瞬でも、かっこいいと思ってしまった
こと、イケメンだ、と思ったこと、
あいつに近づいたこと。こんな事、
絶対にないはずだった。そんな事を
グルグル考えていると、いつの間にか、
田篠の家の前まで来てしまっていた。
怖い、田篠が…怖い、私、こいつに今から
キスをされるんだ…いやだ。
誰か、誰か助けてよ…っ‼︎‼︎‼︎
「……さっ、座って、座って〜。」
田篠は何の恐怖もないんだ。怖いのは、
私だけ。でも、怖い。怖いんだ。
「……はぃ。」
私は、取り敢えず、あいつの命令に従った。
あの写真をばら撒かれたくないから。
「……んじゃぁ、早速、いいかな?
命ちゃん?」
田篠に見つめられる。このまま吸い込ま
れる。……あ、こいつのペースに流されちゃ、
ダメなんだ。
「…………………………………………。」
私は、まだ、覚悟、腹をくくれていなかった。
「……んー…無反応って事は、OKって
事かな?んじゃ、まず、血から。」
「……へっ⁉︎いやだぁっ!」
私は、肩を手で覆った。まだ、1週間
前の傷が残っていた…

12:奏:2015/05/30(土) 21:26 ID:nbk

「……。」
「……。」
少しの間の沈黙。このまま、何も、
何も起こらないで欲しかった…
「ぺろっ、」
「⁉︎…ひゃぁぁ………。」
あいつは、私の手を舐めてきた…
私は、体に力が入らなくなる。
そして、自然と手にも力が入らなくなる。
「……へー、舐められると、力、抜けるん
だ。かわいいね、命。」
私は、ガタガタっと寒気がする。身体も
震え出す。でも、あいつは御構い無しに
私の肩から血を吸う。
「ふぁぁぁっ、」
頭がおかしくなりそう。首筋を
意味なく舐める。あいつは、私の
急所ばかりついてくる。
もうほとんど身体に力が入らない。
もう頭すら、正常に回らない。
個室から逃げないt……、逃げて、
逃げてどうなるの?あいつは、私のバイト
先を知っていて、私の弱みも握っている。
今、私が逃げたところで、私には、何の
メリットもないじゃない。
『ガチャ、』
あ…ドアの開く音、誰かがきたんだ。
誰でもいい、私を、助けて。

13:奏:2015/05/30(土) 21:33 ID:nbk

【キャラの追加ε-(´∀`; )】
名前/田篠 竜鬼(たしの りゅうき
性別/男
年齢/14歳
性格/命と同じ学校、同じクラス、隣の
席の男の子。クールな感じの時もあるが、
優しい。兄の事があまり好きではない。
身長/165p
容姿/紺色の髪に、少しだけ光る、
黄色、要するに、金色。
最大の特徴は、兄と同じで、鋭い八重歯。
服装は、ラフな格好が多い。まだ、
吸血鬼にはなっていない。16歳からが、
吸血鬼だから。命の事が好き。

14:奏:2015/05/30(土) 22:14 ID:nbk

「……兄ちゃん?何してんの?」
そこに現れたのは、私と、同じ学校、同じ
クラス、隣の席の男の子。“田篠 竜鬼”
だった…。
「りゅ、竜鬼くん⁉︎……っ、」
私は、今、田篠……鬼羅に、
抱き寄せられている。竜鬼くんに、
勘違いされたなぁ、だって、何してた?
って聞く前に、この状況見れば、ねぇ…。
「……竜鬼か。何してるってw見ての
通りだよ。」
田篠……鬼羅は、笑っている。私の
事なんて御構い無しに。
「……あっそ。あのさ、兄貴、命、
離してやれよ。嫌がってるだろ⁉︎
できないっていうなら、話は、別に
なるけど、いいの?」
竜鬼くんの怒った、低い声が部屋に
響く。
「……あぁ、竜鬼と喧嘩とかダリィから、
お断りだな。仕方ねぇな。」
田篠鬼羅は、すんなりと私を離した。
「……竜…鬼君っ…」
思わず、泣きそうになる。
「……泣くな、命…取り敢えず行くぞ。」
竜鬼君は、私を連れて、何処かへと歩き
出した…
「ありがとう…助けてくれて。」

15:奏:2015/05/31(日) 08:43 ID:nbk

「……礼なんていらねーよ、それより、
兄貴に何されたの?」
真剣な表情の竜鬼君。これは、正直に話し
た方がいいかもしれない……
「……血、を吸われた。あと、押し倒さ
れてっ……そっ、そのっ………キス…され
た…。竜鬼君が来てくれて、助かった…」
私は、所々、声が震えたりしてしまった…
「…きっ、キス⁉︎……馬鹿兄貴っ!」
竜鬼君は、驚きつつも、あの馬鹿兄貴、
絶対ぶっ飛ばしてやる、という顔をしていて、
「……本当にごめんな。謝るだけで、
許して〜なんて言わねぇよ!……」
「もういいよ。竜鬼君が、そんな事を
謝ったって、意味ないんだから。あの
馬鹿が謝らないといけないんだよ。」
私は、ぎこちなかったかもしれないけど、
竜鬼君に笑って見せた…。
「そ、そうだ、パフェおごってやるよ!」
「パフェ⁇いっ、いいよ。」
私は、ことわった。だって、そんな、
竜鬼君がすることじゃないと思ったから。
「遠慮すんなって!」
竜鬼君は、私の手を握って、走ってくれた。
鬼羅さんの時とは違って、優しく手を
引いてくれた。竜鬼君は、笑顔だった。
ニコニコしていて、眩しいくらいだった。


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