「 ほら、これ舐めてみなよ 」 そう言ってきみは僕にはちみつを寄越した。僕がよくみるのよりすこしオレンジぽかった。言われた通りスプーンを受け取って舐めても、はちみつの味としか言いようがなかった。ちらりみると、きみは手で髪をくるくるした。僕はこの前はちみつの匂いを嗅いだことを思い出した。思ったけど、言ってなかったことだった。 「 そっか、ボディーソープ変えたんだ。 はちみつの匂いだね 」 >>2-3