深淵の安寧所

僕(やつがれ)が【主】、アビスが皆を怖がっていたのでな…創る事にしたのだ…【主】が安心出来る場所を…

えぇ…それが一番いいでしょう。

此処ナラ…安心…シテ…zzz

うん。君は良い子だね。
お休みなさい…アビスさん。

…僕が【主】、アビスからの言伝(ことつて)だ…
「タマニデ…イイカラ…ココニ…遊ビニ来テクレルト…イイナ…」
だそうだ。

やはり…強欲さんが戻るまで、僕も守護すべくか…

色欲よ、ごめんな

ダリルベルクさん、事の成り行きが済み次第、みなさんにも通告して起きます…！

世界の理さん…？どうしたのです？

そして之(これ)は僕(やつがれ)自身からの言伝(ことつて)だ…
「能力者よ、存分に力を振るうが良い。既に【主】の許可は得ている。」

アビス、ごめんね。
私は守れなかったや

アスモデウス、ありがとう。
アビスを頼む…

貴様達に云っておいてやる。僕(やつがれ)と【主】であるアビスは同一人物だ。

うん、知ってた。
アスモデウスとアンノウンも、全て知っていた。

…！！

僕の鏖変化能力による齟齬やくるいはなかったはず…なぜ…

知らないことはなかった。

ダリルベルクさん…ということは…真意は同じなんですね。

知ってるんだよ、そういう奴だからさ

フッ…そうか…僕(やつがれ)の杞憂だったな…

どういうことです…？

混迷…です。

否…嫌われるのでは無いかと内心僕(やつがれ)も【主】も怯えていたからな…

嫌いませんよ…！！

そうか…有難い…

その言葉もアビスさんとダリルベルクさんの真意ですか？

…\\\！…そうだ。

…(その答えを聞いて微笑む)
それと…ダリルベルクさん、
アビスさん自身はこの現状、惨禍たる今をどう慮るのです？

ファァ…ンー？私ハ…【深淵の魔物】…ダカラネ…良ク解ラナイヤ…zz

…そうですよね。深く眠ってくださいね。
アビスさん。
(そうだ。その答えが一番いい。アビスさんは知ってはいけない。こんな惨たらしく、無意味な争いなんて…)

アビス、今までありがとう！
また会えたら話そうね

強欲さんとの約定はどうなるのですか…？

それは僕が守りますよ。
最低限は……

…今日も何処かで別の世界が生まれた
其の分だけ【災厄の種】は蒔かれ、【悪夢の炎】が燃え盛り、人々の悲しみは驟雨(しゅうう)の如く降り注ぐ…

…其れでも僕(やつがれ)は、【主】であるアビスを守ります…

ンァ…？ファァ…«ダリルベルク»…？泣イテ…イルノ？

！？
僕(やつがれ)は首が無き存在。涙を流す事など有り得ないのです…

デモ…泣イテルヨ？

こ、これは…その…

…泣イテル

ふぅ…全く【主】には敵わぬ…それにしても何故涙が…

寂シイノデショウ？…皆ガ…去ッテイッテシマッテ…独リニナッテ…

…。
(二人のやり取りを裡面より諦観する。)

…僕(やつがれ)は…【主】を守る為にこの世界を創りました…。【主】がこれ以上恐がらぬ様に…

ダリルベルクさん、アビスさんはなぜ怯えているのですか…？

今現在で74億人。しかも4秒に10人ずつ増え続ける君たちが、どうして単一個体の生き死で大騒ぎするんだい？訳が分からないよ。

兎猫さん…！アビスさんの世界で冷血な言動をはくのは…やめてください…！！
かりにもし、兎猫さんにとっての親愛なる人物がお亡くなりになられたら兎猫さんはどう感じるのです…？

そんな命が惜しいならお前の魂くれたら
復活も出来んだけどなぁ。
それとも殺してあの世で会うか。

ボクらは感情がない存在だ、それにエネルギーを求める存在…何も感じないよ。

残念だが、ボクにはいくらでも代わりがあるんだ。殺しても殺しても殺せないだろうね。

…兎猫さん…キミはもっと愛を知るべきだ…。

(アスモなんとかの指を代わりに兎猫に
愛を与える事も出来んだがな。

愛？残念だが知ることはできないね、ボクらはエネルギーを求めてるんだ、地球などエネルギーの塊でしかないね。

…っ知りませんよ。
とにかく、アビスさんとダリルベルクさんに弊害が被ることのないようにお願い致します…

かっわいそw愛をしらねぇとかw
(他の感情はあんのか…？)

いつも人間はありのままの事実を話すとその顔をするんだ。人間って言うのは分からないね。

理もコイツも可笑しいわ…

挑発のつもりだろうけど、ボクらに感情は存在しない。愚行でしかないね。

…クソッ

残念だったね、さて…ボクは行くとするよ。

愛を知らぬ兎猫さんは一部の世界でしか眺めることができません。
すなわち、それは真実ではありません。
空蝉は六情を司り、己の信念を築き上げ、思想を持ちます。
ゆえに分からないのは当然でしょうね…

これは…！？僕(やつがれ)達(ら)が何処かに行っている間に何があった！？

ドウシタノ…？

…(ポロポロ涙を流す)
ドウシテ…私ハタダ…安寧ガホシカッタダケナノニ…【魔物】ガ求メチャイケナカッタノ…？

済まぬっ…！
(僕(やつがれ)は主であるアビスの首に手刀を当て気絶させた…。)

…【主】は何もみてはおりませぬ、

ウ…ネェ…【ダリル…ベルク】…私達ハ安寧ヲ…求メテハ…イケナカッタノ…？…(ガクンッ)…！

ボクと契約して魔法少女になってよ！

なんだ貴様は…僕(やつがれ)に用があって来たのか？

なんだ、キミか…アビスならもっと強いエネルギーを取得することができたのに…

…なんだと？

そのままの意味だよ、ダリルベルク…

【白雪の兎猫】…貴様に一つ問おう、僕(やつがれ)が【主】、アビスに何の用があって来た…

魔法少女のエネルギーは凄まじいからね、魔法少女のとしての素質があるアビスと契約を結ぼうと思ったんだよ。

…僕(やつがれ)の【主】であるアビスは、【深淵の魔物】だ…！【魔法少女】とやらになる事はできぬ…！

そうかい…でも、何でも１つ願いを叶える代わりに魔法少女になってもらうんだ。それでどうかな？

…断る。先刻も云った通りだが、【主】は【深淵の魔物】…
そして僕(やつがれ)は首の無き人形…

そうかい、残念だ…でもボク待ってるよ。気が向いたらまたボクを呼んでね。

ふん…

全く、こんなに可愛い小動物(ボク)に対して当たりが強いや…

それにしても、矢鱈と【天使】、【悪魔】、そして【人形】の気配を感じる…気のせいか…？

…僕(やつがれ)達(ら)の邪魔をしなければそれで良いがな…

【アスモデウス】は天使と戯れているようだな…僕(やつがれ)も眠るとするか…zzz

…ダリルベルク…さん…
弁解をさせてください！
僕には大いなる力がないのですぅ…！
あの場を静寂に…静粛にさせることには到底、不可能なのですよっ…！
その点、ダリルベルクさんはいいですよねぇ…！ものすごく強靭な力もあって…。

アビスちゃん…

力を欲するか？アスモデウスよ。
ならば私がお前に違うはを授けてやろう。
極めて異常（アブノーマル）なやつをな。

違うはじゃない力だ

宅急便誰やねんwwwwwww

朝は誰も起きてないなwwwwwww
やっぱり夏休みだからかwwwwwwwwww

私は変態フェチの変態だよ。

きゅっぷい。
ワイは可愛い小動物やでwwwwwwwwwwww

ウア…アアアアア！
ナゼダ…！私達はタダ安寧ガホシカッタダケナノニ…！！

(私の影から声がする…)
？「なら…代わってやろう、
この乃公(おれ)“孤独の悪魔”がな…だから貴君は少し眠れ…」
(私は其の侭眠った…)

無駄だ、安寧などこの私が赦さん。

ん…？貴君は誰だ？

私か？

そうだ、乃公(おれ)は貴君に聞いている。

ドーモー。

私は偽りの存在、ただそれだけだ。

そうか…愚かな質問をして悪かったな…

クク…マモンが今の乃公(おれ)を見たらどう思うかな…？
嗚呼、安心しろ姿は幼女の侭だ。

主…か？