ラ・ファン

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1:シャルル=ヴァレフ:2018/12/15(土) 18:30

(もともとパルルマン第三共和国はデス第二帝国との戦争によって屈辱的な敗北に喫した。これによる領域の割譲要求や巨額の賠償金請求などで一時的に不況に陥り、共和国の人民は第二帝国へのリベンジ心や憎悪の気持ちが広まっていった。初等教育においてもその憎悪は顕在化していた。
そのために、帝国内の吸血鬼と人間との統合、共栄には理解に苦しんだ。そして憎んだ。
もともと人間は吸血鬼を受け入れていなかったために、なおさら共和国の人々は帝国で安定した暮らしを送れている吸血鬼をさらに嫉妬、憎悪し始めた。
それらの感情は、爆発してついに共和国のナショナリズムを高揚させた。
共和国の現内閣によって閣議決定された政策として、吸血鬼を滅亡(終わりに)させることを充実させることを示した。
それによって結成されたのが精鋭軍隊ラ・ファン(終わり)である。)

2:シャルル=ヴァレフ:2018/12/15(土) 18:37

まず言っておく。吸血鬼は共和国にとっての害悪でしかない。
古来より人間を嘲笑うように愚弄してきた彼らには聖なる神の前で公正に断罪しなければならない。
彼らは、人間であることを偽って、共和国に流入するばかりか、人間の血を吸い尽くし、自身の仲間を増殖させる寄生虫でしかない…!!我々は、そのような愚かな痴れ者をこの神聖なる共和国から排除しなければならない。これは宿命なのだ。
我々がやらなければ人間を救えない。そしていずれ、見た目は白いは中身はドス黒い、人間の尊厳すら捨てた帝国の魔物ども蹂躙してやろうではないか!!

3:シャルル=ヴァレフ:2018/12/15(土) 18:42

(それから3ヶ月が経過した。共和国は吸血鬼除去活動を順調に進めた。これに対して帝国世論では、人間や吸血鬼も口を揃えて非合理で負け犬の遠吠えだな、と口を揃えて嘲け、怒りを感じていた。列強関係はギスギスしている。とくに共和国とその隣の第二帝国では緊迫した状況が続く。)

4:シャルル=ヴァレフ:2018/12/15(土) 18:53

もっところすのだ!吸血鬼など根絶してしまえ!!ハッハッハ!!

(共和国は未だ魔術軍隊を使っていた。産業革命後、工業化はある程度進んだものの、しかし共和国では農業が中心である。その影響も及んでいるのか、あまり自然科学分野の研究は進んでおらず、人々の間にも帝国のごとき科学的で合理的な精神は萌芽していなかった。しかし、共和国では幾度とも革命が起きている。絶対王政や立憲王政、二度の帝政に加え、三度の共和政、恐怖政治、労働者政権などさまざまな政治形態を繰り返した。そのため政治的には先進的で、なんといっても史上初の革命を成功させた近代市民社会の鏡といってもいいだろう。一度目の帝政では、その皇帝が国を主導し、大陸を支配したほどであるからその時の栄光の精神が、そのプライドが、今もなお受け継がれているのだろう。)

5:シャルル=ヴァレフ:2018/12/15(土) 19:00

ヴァン…!!
(この単純なる詠唱により、突風が巻き起こる。
そして、老婆の吸血鬼や子供の吸血鬼など、弱者性別年齢に構わずにその刃のような突風が彼らを斬りつけ、八つ裂きになるまでいたぶりつける。
怒りに燃えるシャルルや、軍は一丸となって魔術を行使する。今や彼らは憎悪の傀儡となって、吸血鬼を殲滅し続ける。)

6:紅き時の魔術師:2018/12/16(日) 00:51

吸血鬼は共和国にとっての害悪でしかない…か。迷惑をかけていたならごめんなさいね、でも決してそんなつもりは無かったのよ
これだけは分かってちょうだい。別に私達は人間を滅ぼして吸血鬼を増殖させようなんて思ってないの。寧ろお互いがお互いの生存に依存する点に注目し、共存を目指しているわ
貴方達がこれ以上吸血鬼を殺したらどうなるか。吸血鬼と人間の個体数のバランスが乱れて生態系全体に影響が出る若しくは吸血鬼の反撃にその身を滅ぼされるか…どちらかよ。

というか、後者の方が早いんじゃないかしら?帝国世論のこともあるし、いい加減辞めないとあんた自身が一匹狼になって、いつかは…。
負けを認めるのか協力するのか、残された道は2つしかないことに早く気付いてね

7:シャルル=ヴァレフ:2018/12/16(日) 11:49

何を言ってるのだ!貴様ら吸血鬼は陳腐な怪物であることは歴史が物語っているではないか。なお、近世からは、貴様らはほとんどの領土を失い、以降民族としての尊厳すらも捨て浮浪者同様、神聖なる我がパルルマン国家にも密かに流入し、我が国の人民を腐敗させた諸悪の根源にして忌むべき悪魔であることは言うまでもない…!!
このような醜悪な悪魔と結託して、我が国を愚弄する帝国はなおさら滅ぼすべしなのだ。ヴァンピール民族ならびに、デス民族は元来より、列強大陸の秩序を脅かさんとする人あらざる者の集合でしかない。
(ここは吸血鬼の集落であった。しかし共和国軍の吸血鬼殲滅政策により、もともと住んでいた彼らは全員死んだ。シャルルは殺した子供の吸血鬼の死体を片方の足で踏みにじる。そして、シャルルが旧式の小銃を構える。すると、軍は四方八方に散らばり、全員が銃を構える。)

8:名を捨てし者:2018/12/16(日) 12:18

「うわ キッショォォ」「ユラさんがせっかく忠告してやったのに、レオンといいシャルルといい…この共和国の人達は、どこまで阿呆抜かしてんだろねぇ(溜息)」「てか銃とかまだ使ってんだwダッサー。」

アイビスの者達は罵りながらも、着々と戦闘の準備を始める。黒翼を生やし宙に舞う者、右手の疼きを確認し炎を出す者等、色々である。

「待って、早まらないで。彼等は魔術も使える筈よ。みんな耳に栓をして…そのまま戦って。」

ユラの一声に、アイビスの者達は凍りつく。耳に栓をした状態で使える詠唱術は数少ない。無詠唱術を身につけている者が少ない彼等にとってこの状況は、為すすべのない、最悪の状況であった。

9:名を捨てし者:2018/12/16(日) 12:20

その時だった。爆音と共に今までシャルル達のいた地面が裂け、そこには大きな神の槍が刺さっている。
「待たせたな。」

風に靡く銀髪に紅いマント、暗闇から姿を現した吸血鬼はルージュだった。

10:シャルル=ヴァレフ:2018/12/17(月) 12:08

なんだ、貴様は…!またしても帝国の犬か?
誰であろうといいだろう、そこまでして死にたいのならば、貴様ら野蛮人どもに目にもの見せてくれよう!

革命より始まる我ら市民の魂を捧げよ。神聖なるパルルマン国家を侵さんと欲する不逞を働らく眼前に広がりし悪魔に裁きを。しからば心身ともに撃滅せんとして、我らの正義に光あれ。祖国に栄光あらんことを。


(おびただしい数に相当する共和国軍は、詠唱の阻害を防ぐよう小銃を適当に射ち放ちながら、魔術詠唱を唱えていく。詠が進むにともない、各小銃が銀色に輝く。それは強大な魔力が、目に見える形で溢れ出しているからである。

パルルマン共和国は近世以降のヴルーン王朝時代から、魔術研究においては随一の国として魔術学界のトップに君臨していた。ゆえに、科学を第一とする帝国とはまさに真逆の思考を持ち合わせ、魔術とは元来より神の天啓から賜るものであると強く信じられていた。そのため共和国は帝国のような効率主義、合理主義よりも、神のお導きなぞという情熱的な宗教観念が国民性の一つとして挙げられる。
しかし、絶対王政時代のフィリップ16世の処刑を成功させたパルルマン市民革命以来は、神ではなく祖国の精神こそが絶対の神として崇め奉られるようになった。
そこから、パルルマン国民は狂信的な愛国主義者として異常なまでに自国に執着するのであった。)

11:シャルル=ヴァレフ:2018/12/17(月) 12:27

双方に散れ…!銀弾の砲撃開始…!
ヴァン・ジュスト…!!

(ほぼ詠唱が完了した共和国軍はシャルルの合図により、構えた小銃の引き金を引く。当然、弾丸は放たれる。そして、魔術によって徐々に加速する銀の弾丸がアイビスへと襲いかかる。魔術効果により銀の弾丸は気体以外の個体や流体、液体などに触れると大爆発を巻き起こす仕様になっている。
すでに辺りではデス=パルルマン戦争以来の爆発が起きている。)

12:シャルル=ヴァレフ:2018/12/17(月) 12:49

(共和国軍が戦闘に突入するさなか、シャルルはルージュへと向かって突撃する。
大隊長であるシャルルには生まれた時から魔力的な天賦の才が備わっていた。彼は、通常の軍魔術師とは異なり、魔力供給者とも呼ばれる。いわゆる魔力を増幅させることができる能力を持っていた。
そのため魔力を仲間に分配することや、あるいは自分自身に効率的に魔力を供給させ、魔術効果を永続させることなど共和国軍にとっては大いなる希望の戦士であった。

ここ、西ライン郊外は、長大な中央ライン川が流れており、共和国と帝国をきれいに区画する自然的国境が引かれている。そのためにこの地帯は戦争地域となりやすいことが歴史上からみても明白な事実として知られる。
そして、共和国軍とアイビスとの軋轢がのちの世界大戦を間接的に招くことは誰しもが予想をしなかった。)

13:シャルル=ヴァレフ 読まなくてOk:2018/12/17(月) 13:50

シャルル=ヴァレフ

パルルマン第二帝政期、首都エッフェルに生まれる。青年時代にはデス=パルルマン戦争に志願し従軍。そこで魔力供給者であることが明らかとなる。世紀末にはセーヌ軍大学で国際法と魔術戦略を教授する。20世紀、中将に昇進。その後第10軍魔術師団の師団長に就任。翌年には第3軍団の軍団長に就任。その後も植民地獲得戦争や、黒人植民地横断政策にも大いに寄与。
その後、ヴァンピール民族殲滅政策におけるラ・ファン第3軍団の大隊長に任命される。

年齢 40代後半ぐらい
容姿 ハゲている。顎からもみあげまで薄らした髭
を生やしている。身長170ぐらいの中肉中背。
性格 愛国的で普段は和やか。帝国に対する憎悪。
能力 魔力供給者。爆砕の軍魔術師。
家族構成 妻と娘がいる。

14:名を捨てし者:2018/12/17(月) 23:17

「ぐっ…!」「がはっ!!」
呑気に戦闘準備をしていた者、耳を塞いで踞っていた者など、油断していたアイビスの者達は次々に吐血し倒れていく。

しまった。神の槍で作れるバリアの膜は、半径10m以内だった。アイビスの中には空中戦を得意とする者も多いのに、これでは地上の、それもごく少人数しか護ることは出来ない。

15:名を捨てし者:2018/12/17(月) 23:18

ルージュがそう気付いた時は、既に遅すぎた。仲間の約半分は弾丸や爆発により負傷し、残りの者達も耳を塞ぎながら必死に逃げ惑うばかりで完全に攻撃の意思を失っている。

そんな時、一人の男がルージュの方へ駆けて来た。

なんだコイツは…?

16:名を捨てし者:2018/12/17(月) 23:19

少し遅れてシャルルだと認識したルージュは、かなり動揺していた。
彼からは、人並み外れた強い決意と魔力が感じられる。その上これほどまでに自分を恐れず殺意を滾らせ、全身でかかってくる者は見たことがない。
それに何故か脳裏にシャルルの情報が流れ込んで来ている。誰だ…?誰が流しているんだ

17:名を捨てし者:2018/12/17(月) 23:21

しかしそんなことはどうでも良い。
すかさず精神を集中させ、地から引き抜いた神の槍と右手の黒き指輪にチカラを注ぐ。

「さぁ、来い…!!」

ルージュの邪気眼は紅く輝き、疾風の如く闇を切り裂き走っていく。
敵は彼だ。─シャルルよ、俺は必ずお前をころす!!

18:シャルル=ヴァレフ:2018/12/17(月) 23:52

(シャルルは、小銃の先端に銃剣を装着させ、槍を持つようにしてルージュの腹部目掛けて突進する。
このような単純な戦い方としては共和国らしい騎士道精神に満ち溢れた情熱的でロマン主義的であるといえるが、彼の行動には戦闘において欠かすことのできない騙し討ちや欺瞞などといった謀略がないことが大きな欠点となっていた。

先ほどの詠唱魔術の副効果、【市民の加護】により、シャルルの動きは加速し、火力は増大している。つまり、今の彼は吸血鬼と同様の強靭かつ俊敏な動きが可能となっているが、それは机上の空論である。
基礎能力は上昇したものの、それを技巧を凝らさずに使えこなせるほどの応用が追いついていなかった。
そのため時々、彼の動きにはたどたどしさが現れている。しかしいずれにせよ彼はルージュに追いついていくように動きを調整し、戦闘の中で学習しているため、応用の点については時間の問題であった。)

19:名を捨てし者:2018/12/18(火) 00:11

小さく何かを呟いたルージュの体が、フッと宙に浮く。
【コピー】。魔術を使うと見せかけ、相手に反撃させる…勿論自身の虚像に、である。

騙し討ちの知恵がない単細胞には、こういう簡単な技が一番効くんだよなぁ

薄笑うルージュは、完全に優越感に浸っていた。
この時彼は大事な仲間を心ごと奪われていることなど、知る由もなかった。

20:シャルル=ヴァレフ:2018/12/18(火) 00:11

(黒い煙が空中に舞い上がりラインの空気を穢す。
さらには大地が唸るようにして爆発が絶えず起きている。つまり戦闘は続いているということで、共和国軍兵士は、無残に殺されたものもいれば、あるいは勝利を確信してアイビスの者達を一掃する兵士もいる。
岩もろとも爆砕する銀の弾丸は、時に同胞の兵士さえも影響が及ぶほど高火力な魔術兵器である。その破壊力から、公式の国際条約により使用が禁止された時代もあったほどである。しかしこの戦闘は両者とも引けをとらずにいる。

一方で帝国は、アイビスの吸血鬼、すなわちヴァンピール民族の観測を西ライン郊外で確認できたために、一時休戦勧告を促すよう会議を進めている。
むろん、これには帝国内世論が大きく影響している。
しかしながらこれを契機として、共和国と帝国の戦争の火種となる可能性が大いにあるので、世論が高まる中で帝国政府は消極的な態度をとらざるおえずにいた。)

21:名を捨てし者:2018/12/18(火) 00:13

その時ユラは、爆発に巻き込まれ、身体に重度のダメージを受けていた。だが今の彼女にとって自分の体の痛みなど、心の底からどうでも良かった。

あの時…銃撃が始まった時、崖の上に居たのは…

蒼い翼と短い黒髪、遠くからでも分かる鋭い目の冷たさ。彼女が見たのは間違いなく彼、ずっと探し求めて来たスバルで間違い無い、そう確信していた。
幼少から魔力訓練を共にし、互いを高め合ってきたスバル。いつしか二人は求め合うようになり、周囲の人々は最強の魔導士ペアだと言って喜んだー

しかし別れは、あまりにも突然訪れた。まだ小さかったユラには彼の気持ちは理解出来ないまま時は過ぎてしまった。
だからこそ彼女は、「今は仕方がないんだ、でも、いつかは…」クレーヌの聖戦で、敵として再会した彼の最後の言葉を忘れること等、到底出来なかった。それはルージュの元で働き、忠誠を誓った今でも変わらない

22:名を捨てし者:2018/12/18(火) 00:13

その時ユラは、爆発に巻き込まれ、身体に重度のダメージを受けていた。だが今の彼女にとって自分の体の痛みなど、心の底からどうでも良かった。

あの時…銃撃が始まった時、崖の上に居たのは…

蒼い翼と短い黒髪、遠くからでも分かる鋭い目の冷たさ。彼女が見たのは間違いなく彼、ずっと探し求めて来たスバルで間違い無い、そう確信していた。
幼少から魔力訓練を共にし、互いを高め合ってきたスバル。いつしか二人は求め合うようになり、周囲の人々は最強の魔導士ペアだと言って喜んだー

しかし別れは、あまりにも突然訪れた。まだ小さかったユラには彼の気持ちは理解出来ないまま時は過ぎてしまった。
だからこそ彼女は、「今は仕方がないんだ、でも、いつかは…」クレーヌの聖戦で、敵として再会した彼の最後の言葉を忘れること等、到底出来なかった。それはルージュの元で働き、忠誠を誓った今でも変わらない

23:名を捨てし者:2018/12/18(火) 00:13

その時ユラは、爆発に巻き込まれ、身体に重度のダメージを受けていた。だが今の彼女にとって自分の体の痛みなど、心の底からどうでも良かった。

あの時…銃撃が始まった時、崖の上に居たのは…

蒼い翼と短い黒髪、遠くからでも分かる鋭い目の冷たさ。彼女が見たのは間違いなく彼、ずっと探し求めて来たスバルで間違い無い、そう確信していた。
幼少から魔力訓練を共にし、互いを高め合ってきたスバル。いつしか二人は求め合うようになり、周囲の人々は最強の魔導士ペアだと言って喜んだー

しかし別れは、あまりにも突然訪れた。まだ小さかったユラには彼の気持ちは理解出来ないまま時は過ぎてしまった。
だからこそ彼女は、「今は仕方がないんだ、でも、いつかは…」クレーヌの聖戦で、敵として再会した彼の最後の言葉を忘れること等、到底出来なかった。それはルージュの元で働き、忠誠を誓った今でも変わらない


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