今 目覚めの時
今 牙を剥く
踏み出せ 破壊の 野望の一歩
殻に閉ざされた私達 遂に破り
私達の時間の始まりを 奴等の日常の終わりを
ーーーーーーー誰も邪魔はいらない 楽園を
・・・ 【 古き森の探し人 】 ・・・
「 それでそれでっ……はっ そうそう!そうなのです!
【第二古代探求書隊】元『活字祭』!アルスターとは
わたしのことですっ こう見えても賢いんですよっ えっへん!」
( 何やら極厚のメモまで取り出そうとした所で
矢鱈と向こう見ずさが感じられる喋りように切り替わる )
「 …… あっ 申し遅れましたっ、わたしっ!
『探求者』アルスター!『 レイチェル・アルスター 』
って言いますっ!さっきこの島に漂流して行き倒れてました!」
_____________
[ グワァッッシィィィ!!! ]( 結構乱暴に掴まれた!!! )
と来たところで『悪魔ヒーロー』第二部スタートっ❗
『 ヴォガアァァァァアァァア"ア"ア"❗❗ 』
( 乱暴に掴むも、その後 丁寧に抱える様に少年を防護!
鋼鉄マントの如き剛翼と全身凶器のフィジカルパワーで
正に 重 機 関 車 並みの突進を繰り出し 雑魚を薙ぎ倒す! )
( 遠方、しかし近く見える出口の差光… )
・・・ BREAKER ・・・
『___やっと消えたか そろそろ鬱陶しいと思ってたんだ 』
( 深く考察することもなく 蜘蛛の頭を島へと向ける )
『 ウチの兵隊は掃除も録に出来ないのか?
吹き飛ぶカスみてぇな連中ばかり雇いやがって 』
『 まぁいい 明日からはそんな連中は消えて無くなる 』
・・・
【 真空の風 】
・・・
( 皮膚に当たる爪 )[ ギィ"ィ"ン"ッ" ](弾くは皮膚の頑強)
誰もが思う この後に展開されるのは 怒り喰らう暴虐だと
"敵"と見た 猫に 白黒に 振るわれる力と堅さを。
"当然" を そう
【空気】 が引き裂いた
[ バ"ギ"ヨ"オ"オ"オ"オ"ツツツ ]
・・・ テンション高めな奴等 ・・・
「 ...だ、だいに こだい?かつじ... ふ、ふむ 私には少し理解スるのが難しいでスが
...宜しくお願いしまスね、アルスター... さン? ...何か既視感があるような 」
( ....元 “一般人”の清掃員には探求者の言っている事を理解しようとも出来ず ...と言うより理解しようとすれば頭がショートするであろう )
「 ......さッき?え、さッき漂流されて ...此処まで元気になるものでしたッけ、それも魔法の力だッたりしまス?アルスターさン 」
( ....忘れてるかもしれないけれど、清掃員は現在鎖で縛られている それを気にせず会話を積極的にする辺り ...何処か可笑しい気もする )
______________
「 ...... 」
( 繰り広げられる無双ただ流れに身を任せる ..何となくだが矢張り街や白黒達を襲ったのとは別の様なそんな気配がする
其れに何より ....血を出し過ぎて疲れたのだ もうまともに考えられない ...今あるのは二つ )
この機械 ...悪魔の様な凶悪さに多少憧れを持ち________ ________未だに見ない蒼は無事なのかという不安を抱える
・・・ 砕 屑 ・・・
[ フ゛ュ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛ッッッッッ!!!!!! ]
突如 砂煙を打ち払い蜘蛛の足だけに来る突風と “衝撃”
______何事も無かったかの様に立っている影 その姿は “異形”
「 ....蜘蛛の頭がカスみてェなもんだから、その手足となッてる部下もッ.... あァだが待てよ?部下の方が優秀かもなァ、少なくともお前よりかはなァ 」
( 魔物化した魔人に多少似ている ...しかし少し違う 何せ“足部分も赤黒くなっている ”腕は砲台の様に掌に穴が空き 肩の部分に筋肉の塊と思われる分厚く丸い塊 ...血管は蛇の様に腕に絡んで 丸太の様に腕は太く ...其れでいて簡単にはへし折れない堅さを持つ おまけに骨は釘の様に飛び出て ただ獲物を “壊す事” に特化した腕 )
「 .......さッき何処まで話したッけかなァ〜〜ッ... 」
( 首を左右に動かして骨を鳴らす ...先ほど落ちた鉄の塊は所謂リミッター 遠距離近距離に長けた超パワータイプ....ただし大技、拳を放てる数に限り有り )
・・・ 切り裂く空気 切り裂く刃 ・・・
[ ギギギギギギ.... ]
「 ....テホプに打ってもらった爪でも、切り裂くどころか傷一つつかないって.... 相変わらず頑丈な肌してるぞっ! 」
( 押しては退かず 例え此の儘一方的な暴虐が繰り広げられようとも その意思は消えず ...例えその風に 斬撃の様な真空が邪魔をしようと ...再び立ち向かう 暴走する怪物に )
[ ポタ... ポタ.... ]
( ...赤猫の細い腕に赤い線が入り 雫が地に落ちる ...この風は覚えがある 屋敷で自分達を襲い “弟子を殺めた” あの風 ...今度の標的は恐らく月夜か自分か白黒 .....味方では無いのは確実 )
だ か ら 其れを引き留める 受け止めるのは______
ほんっと❗!!!❗今だけですからねぇッ❗!?❓言ったきますが貴方達もターゲットなんで... す、よぉっ!!❗❗
【 スペースカット 】
( ...月夜とのダメージは残ったまま、それでも止めるには猫の力、白黒の力が必要 此処は あの空気は止めるしか無いと狂人は空気を空間ごと切り裂き ...鬼とは別の場へ溜める )
「 任務外のターゲットは面倒極まりないんだけどね❗❗❗❗ 」
・・・ 平常する異界 ・・・
「 んー おなかが空いてただけでしたけど…
そうだっ 強いて、ならひとつだけありますよっ 」
( 前半の返しもすっ飛ばして名前も聞かずに話は続く
ハイテンションのマシンピストルトークの内容はずばり )
ぱんぱかぁ〜んっ! おでんのまほう〜っ!
( 天高く… とまでは背の低さで出来ない。…掲げたおでんの皿 )
「 ……ですっ! 」[ぱくっ]
( ちくわぶ )
__________________
[バゴォッン!]( その時、大穴から大きな影が飛び出た! )
コォォォォォォォォォ!!
【 ド"根"性"プラズマジェットォッ! 】
[ フゥバ"アアアアアアアアアアアアッッッ!!!!! ]
____________
『 ---ほレ 煮えタぞ--- 』
( …… 大穴よりごうごうと吹き出る真っ黒な煙を尻目。
鎖を引き千切ってやった小娘にロールキャベツを出して…
チビ医者に手当てをさせつつ、チビッ子には体を見てか
割と酸味が効いた感じの各種、具材をこんもり… )
[はふっ]「 〜🖤 ねえ様のライスシチューレベル〜っ!」
( …当然、一緒になって食べるチビ医者 )
・・・ _____妙 ・・・
[ゥィー][ ゴゥンッ ][ゥィー][ ゴゥンッ ]
『 お前みたいな自分の力で道を切り開く奴は
嫌いじゃぁない だがなぁ 今は邪魔だ! 』
[ クォォオオオ!!! ]
( 残る前方の脚を振り上げ… 巨漢へ向け突き落とす! )
『 お前は"科学"の誇りを踏みにじる気か!? 』
・・・ "僅かな覚醒" ・・・
ッ!!!
___________
脳が 震 える ---声 が 聞こえる
_____貴様 … どういうザマだ!
[ 一瞬 …ほんの 一瞬…脳の震えが激しくなる ]
( 青い …大柄… …… … ……
触れる " 空気 " )
_______殺される価値すらも無くすのかッ
『姉御っ!』
[ブチ"]
て"め"え"え"え"え"え"え"え"え"え"え"え"
エ"エ"エ"エ"!!!!!!!
( 青い大柄が空間に消える寸前 0.1秒の激怒と正気と突貫 )
[ガジャァッ!]『 ____良いだろうッ 』
( 全力の突撃。…全身の全てを用いる巨大な肉弾
防がれた。 あまつさえ 不敵に返される。 )
___両者の姿 …空間の奥へと…
・・・ 満たして入れて ・・・
( .......ツッコミ所が多い )
「 ...やはり、この人も何処か ...あ、拘束解除助かりまス
......何故ちくわぶ、いや美味しいでスけれ ....どォッ!!? ....今度は何ですか全くッ.... 」
( ....錬成術的な魔法に 噴火のような衝撃 いよいよ頭がついて回らなかなって来た
取り敢えず自由になったので身体の凝りを軽く動いてとりつつ ....しっかりと出汁の染みたであろうロールキャベツを味見 )
[ ぱくっ ]「 .....ンッ ....美味、でスね 中々スパイスも効いてる、ご飯の進みやすい良いおかずでスッ ... こう言うの、タレを軽くつけたくなりまスね 個人的に 」
( ...食べ進めれば清掃員の表情も明るく 隣に座る医者の言動に____やはり謎の既視感 )
「 .....お姉様、居るのでスか?アルスターさン 」
( ...この人はもしかしたら “関係者”では無いのだろうか 憧れる先輩やその姉達 ツンデレな蒼と .... )
___________________
「 .........何処行くんですか、この後 ....ねぇ、翼竜さん 」
( 振り落とされないようにしがみつき 脱出したのは良いものの何処を目指せば良いか分からない 目を瞑り辺りの景色が見えないまま 問い掛ける _____僕らは一体何処へ行くのか )
・・・ _______0へ ・・・
「 .....前に進む為にはよォ?てめェらはいらねェ 邪魔な壁なンだよなァ そしてさッきの続きだ .....壊す“モノ”だがよォ? 」
[ グ グ グ グ グ グ グ グ _________ ]
( 引き寄せて引き寄せて ...力を溜める 両拳を限界まで握り締め 欲に塗れた裂けた様な笑みを浮上させる )
________ “全 部”に決まッてるよなァ!!!!!? 超 弩 級 ブッッッッ壊してやッから ...なァッッッッ!!!!!!!!
【 デ ス ト ロ イ 】
( 風圧だけでも地や部品は抉れ 拳が直撃すれば その部分が砂の様になる ... 正に“破壊の一撃”ッ!ぶっッ放すッッ!!! )
[ メキメキメキメキメキィッ!!!! ][ ドグシャッ ドゴゴゴゴゴゴォッ!!!!!! ][ バギバギバギバギバギギィィィィッ!!!! ][ グギギギギギギギ_______ ]
( _______色々と壊れる音 )
・・・ 決意と覚悟 ・・・
「 ......ッ、てほ、ぷぅッ!!!! 」
( 怒りが止まらない 大柄な彼女 赤猫じゃあ力不足、だと言うのだろうか? 止める為には 何方かが居ないと駄目、なのかっ!? )
[ .....フゥゥウウウウウッ!!! ]
( 炎の息で壁を作るッ 此処から先に来たならば ..全力で、死ぬ覚悟で、止めるしかないだろう ...地面へとしっかり足を着き ......辛い現実を噛み締める )
( 家具などは何もない ただ透明に近い広く大きな空間 しかし...絶対に壊れない壁はあり また“部屋の様に扉もついている” ....適温で中々居心地は悪くない
そこで向かい合う 空気と切り裂き魔 カッターを構えながら____溜め息 )
「 ....先に言っときますけれどねェッ❗!❓ 彼女達は味方じゃあ無いんですよォッ‼?ただ今は利害の一致なだけでェッ.... 本当なら今すぐにでも殺したりするべきなんですッ❗!!!❗ ....あの鬼を空間に閉じ込めた所までは良かったッ なのに此処までになるだなんてッ .....面倒極まりないッ!!!!❗ 」
( 吐いた不満 正直 ....なのに何故 これも悪くないと思い始めているのか それが不思議でしかない
......分かっている 此奴も強いと しかし.... あそこまでの脅威は感じない )
「 .......さぁて、とっとと終わらせましょうッ❗!!❗私が勝っても負けても彼女達にとっては幸せでしょうっ❗❗!? ならば全力で、やりきりましょうかぁっ❗!!!! 」
・・・ 呑気な超人たち ・・・
[がつがつがつがつ]
( …一度、食にありつこうものなら
暫くは全く話を聞く様子はない
大盛りのおでんを前に白米片手、
凄まじいまでの食事量…… )
[もぐもぐもぐ] 「〜〜はいっ 月尾と名の付く…… ゥッ…!!!」
[ばんばんばん❗]
( …餅巾着を喋りながら食べた所…… )
_____________
『 半病人ハ黙ッてな!! 』[ビリビリ]
( 怒鳴る声のおぞましい事… )
( …穴を飛び抜けた先… 風を引き裂く翼が
目指す場所、…それは一筋の灯りが灯る場所… )
・・・ ちょこまかと鬱陶しいガキだ ・・・
爆砕し 四散し 分解し ___弾け飛ぶ"マシン"
巨体は跡形もなく空へ吹っ飛ばされ……
[ドゴォン❗]
( 上空高速落下姿勢より復帰、…此方を向く )
筋肉 [ドン]
モリモリ [ドドン]
マッチョマンの [ドォン]
" 人間 " [ドドォン❗]
「 俺が直々に叩きのめしてやる 」
( …苛立ちながらも 不敵な気配が漂う )
・・・ ・・・
_____________!!!!
( 怒りと飢餓が無限の抑圧を強いて体を突き動かす
- --壊してやる 壊しデやる 壊シてやル❗❗ )
____ほ___ぷ
[カ"キ"ィ"ッ"!]
____ 今にも猫を引き倒さんとした… 巨体がピタリと止まる
( …壊れた機械が一瞬、正常な機能を取り戻すように )
「 ッッ-- - - -- - れ___ギ ぃ-- - 』
___________
__お前は孤島の者だろう 退け、用があるのはあの女だけだ
( 青い大型のボディ、…威風堂々たる振る舞い )
__気概はあるが気質 未熟!我が相手は務まらんのだ。
・・・ 世話の時間 ・・・
「 ...矢張り何処かで聞き覚えのある様な ....名前は知らないけれど知人ッて感じ でスかね? ____ッてあァもう ゆッくり食べなければそりゃ詰まりまスよッ!!!ほらッ、ぺッしてください!!!吐いて下さいッ!!!息出来なくなッたら掃除機使ッて 無理矢理吸い出しまスからねッ❗ 」
[ ばんばんばんばんっ❗ ][ ぐぐぐぐっ❗]
( 背中を強めに叩きつつ胸部を触りそこから強めに圧迫ッ、分身を利用して救命活動ッ!おまけに....鞄から明らかに入らないサイズの大型掃除機 )
[ ギュイィィィィィィィンッ ]
( ...念の為稼働させておき、最悪の事態になる前に吸い出す事も可能なように )
「 沢山食べるのは良い事でスがッ!!しッかり噛み締めないとこうなるンでスよッ!!!
( ....世話焼き、何処か親の様な )
___________
「 ....確かに結構怪我はしたけれど、まだやれ[ ふらっ ]------る? 」
( 反論しようとした所で身体の力が抜けて ...凶悪な機の背中に寝る形 ドバドバ放出していたアドレナリンなどの効果が今になって消えて ...疲労的にもう指一本も動かせない )
( 反抗も出来ず 連れて行かれる ...それでも、死ぬという気は起きない ....多分、大丈夫 理由とか理論とかは無いけど なんだかそう思えた )
・・・ 決戦 ・・・
「 オイオイオイオォイ.....ッたく、勘弁してくれよォ 」
( 体格から察する .....面倒だと しぶとさ的に言えば普通では無い まるで何かが憑いているような.... )
[ ギヂギヂギヂギヂ.... ] ....チッ
( それよりもまずい、アレで決めるつもりだったから異形と化した腕が悲鳴をあげている ....無理をすれば 肩ごと弾け飛んで使い物にならなくなるし 全身に激しい筋肉痛が襲う 治療にも時間は掛かる ...つまり待つのは ____ )
“ 死 ”
「 ........ならよォ、決まッてるよなァ 」
それでも浮かべるのは最高に楽しそうな笑み
・・・ 望 ・・・
________止まった 最高に頼りになって 大好きな月夜が止まった
...赤猫はその前に、大きな身体の前に立った
“今、どう動くのが正解なのだろう”
強引に攻撃して止めるか、呼び掛けを続けるか
_________ほ_______ぷ________てほ____ぷっ_______
チャラチャラ...カランッ
________ 「 テホプっ、帰って来い!!!!! 」
______ 作ってくれた爪を仕舞い 何度も何度も 名前を呼び続けて 元に戻る事を祈る 彼女を信じ “無防備”
______________
「 君は何か勘違いをしている ねェッ???❓相手する理由は二つしかないでしょ❓?? “仕事”若しくは“邪魔” 務まるかどうなんて、関係無いんだよッッ❗❗!!❗ 」
「 私はあの人に感謝をしてる、拾ってくれた 救ってくれたあの人を❗❗❗あの人の邪魔になるのなら 私は------ただ切り裂くのみッ!❗!! 」
( カッターを構えて浮かべるは狂気の笑み そしてもう ...邪魔はいらないと、やっと .....本気を出せる )
「 まぁまぁまぁ❓???機械相手でもこのカッターは刃こぼれしませんしぃ…やりましょうか、さっさと❗❗❗❗❗ 」
【 ディメンジョンカット “集密” 】 [ _____シュピッ ]
( まるで線 ....範囲は減った代わりに威力は倍増 此処で空間に手を出せるのは彼女のみ そして他の者が空間を傷つける事は出来ない .....つまり )
「 デスマッチ、開催ですよ❗!!!❗ 」
・・・ 妙死闘 ・・・
[ぐもぐもぐもぉ!]「っっっ ぅっ へぅっ!!」
( 昆布混じりの溶けた餅が吐き出され…
苦しみに呻きながら 小娘は… …小娘は…? )
[がっー!]「 っっぶうぇっ!!? 」
( カウンターに置かれた青汁をがぶ飲んで大いに
む" せ" る" ❗ )
「 あ"ぁ"ぅ❗ 」
_______________________
『 ・・・ 』 (何やってんだコイツら__)
( …一連の様子を …伸びた少年を手に掴む凶悪は
唖然と、何処か呆れながら屋台近くで眺めていた。 )
_______ぽんこつ、それが似合う小娘…
・・・ " SET UP " ・・・
(____ぶっ飛んだ光景が展開される。…ざわめく周囲…)
---おい 見ろ! 大将の肉弾戦宣言だっ
何ィっ!? タカアシがやられたのかっー!?
それよりもッ …早くしろ!"リング"ッ上げーーーッ!
(の。兵士達。) [ザバザバザバザバザバザバ❗]
コイツを叩き開けるのは久し振りだっ---ウズウズしやがるっ
観客席を続いて浮上させろッ!準備室!用意急げッ!
_________________浮上ッ❗
[バァーーーーーーーーーーーーーーン]
『テえええキサァァぁぁぁぁぁスッッ リぃぃぃぃング❗❗❗』
( ____ぶっ飛びは加速する。…海中より浮上する
無茶苦茶に広い特設プロレスリング。…仕掛ける様子もなく
…男はそれを満足そうに眺め… …向かい側の、…建物へ
ずかずかと歩いて行く…… )
(_______大男の元へも …何やら医療班らしき
数名の兵士が駆け寄ってくる……)
「…………(なにあれ)」
(…窓から外を見た …黒騎士も唖然)
・・・ "月夜"の"弱み" ・・・
---ッっ っ ヶ・ ギ ぃッっ❗!
(_____飢え …怒り… 負が …ふたたび…)
[ドンッ] ゥぶッッ❗? [ドゴォォォ!!]
( 満ちる前に突貫押し倒しッッ! …膝に抱き付くように
巨体の下半身を拘束!"触手"ができ得る限り腕を縛るっ! )
____触手の一部が …月夜の "腹" を晒し…
レギオンちゃんッッ
( 最早無理のその先を突き進み続けているであろう…
満身創痍ながらも "押さえる"メイドは叫ぶっっ!! )
「 早くっっ❗❗ 」
_______________
『分かった。もういい』
… …機影がゆらりと…"陽炎"のように揺れ…
『 もう 何も聞かん。此処で散れ 』
・・・ 世話焼き後輩 ・・・
( ...この一連の流れで清掃員は察した )
...... この人は地は賢いが根が馬鹿だ、と ......
「 ...あァもうなンで青汁がぶ飲みスるンでスかッ!?確かに健康は良いでスけどこういう時はしッかり水や麦茶など優しい物を飲ンで下さいッ!!
ほらッ、ビニール袋用意しまスからッ!!吐くならばそこへッ!良いでスかッ!!? 」
( 優しく背中を叩きながら軽い説教 吐き出された餅は 分身壱がトングで掴んでそのままポイッと持ち運び式ゴミ箱へと捨てる
....段々後輩もどこか白黒達に似てきた気がする )
________________
「 ......ぁ、ぅ...いってて......にぎやか、だなぁ ..... 」
( 口数も減り ....少々虚ろな目で楽しそうな景色を垣間見る .....確かに少し阿保らしいが ....でも何故か )
「( 似てるなぁ .....ヨグ、平気なのかな )」
( 雰囲気から蒼を重ねて、心配を続ける ...まだまだ話したい事がいっぱいあるのに )
・・・ GO!GO! ・・・
( .....呆然 )
「 ( ...........んだァ?これェ.....決闘用のリング、ッてかァ?見られて闘んのはあんま好きじゃ....いや、それ所じゃねェんだよッ!
腕限界だッてェのにッ ....何よりこういう技ッつゥのは俺は苦手、シンプルなのしか出来ねェ ...其れなのにまだ仕事させッかよッ!? .....もう良いだろッ、ガキ二人守っただけで終わりみてェなもんだろッ!?
......悔いのある死になっちまうだろォなァ .....くそったれが ) 」
( 当たり前だが命がこんなにも関わっている中で ...ふざけた様な設備や台詞に腹が立つ 楽しめと言われても乗り気にはなれない ......嫌いなタイプばかり
...駆け寄って来た医療班に睨みを効かしながら 何故か建物へと帰る筋肉男に向かい ...拾っていた石を投げ付けるッ!!! )
「 ....そう簡単に逃がすかよッ!!てめェの命は此処で壊れやがれッッ!!! 」
__________ヒュォオオォオオオオッ
( 石と言っても速度も威力も拳銃の弾丸を越える ....だがそれと同時に ....ピリピリと腕が痺れ始めた )
( ...................遠い空に浮かぶ白い三角形 )
・・・ 猫の遊び(思い出) ・・・
( ...白黒の言葉、晒された腹 ....思い出した!何でこんな時まで思い出さなかったのか....自分に軽く呆れながらも .....決意の目!
確かに月夜に好きなものがあったっ!いっつもいっつも ......赤猫と月夜ならば、これってものがっ❗❗ )
______________もふっもふっ
場違いな程に柔らかく、それでいて暖かい音 .....赤猫の毛 .....腹に押し付けてくすぐる様に動く尻尾
月夜を見上げる黄金の瞳 ( 太陽 )
「 大好きだぞ、テホプ 」
____愛してる
_______________________________
「 .......まぁ別にィッ❓??❓私が死んでも、ここ呪い(能力)はあの人に受け継がれますから、良いんですけれどねぇッ❗❗❗❗❗ 」
( 当たる気配も無い ....それでも良い、やる事は時間稼ぎ 外に出てもこの中でも待っているのは死だけだから )
[ ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュンヒュンヒュンヒュンヒュン❗ ]
( 乱雑に振り続けるカッター ....空間を裂く斬撃がかまいたちの様に襲い続けるッ! )
・・・ not gong ・・・
( 勢いの付いた石が後頭部へと命中し
…ざわめく周囲に一瞬の静寂が及ぶ )
… …何も 見世物にしようって訳じゃあねぇ
: 先に言ったが、俺が直接ぶちのめす以上は
( 振り向く男 だが、その表情は
寧ろ … 豪胆な表情。 その行為を"歓迎"し )
: …"弱った"お前じゃ困るんだ 俺というアメリカ育ちが
不公平な勝負で勝つ、だのみっともねェ真似は出来ねぇ
__見れば… 周囲の雰囲気に __戦場にそぐわぬ風 無し
黙々と用意を行う兵士各々が まるで戦う最中の如く
: そうだろう? ちゃんと此処でケリ付けるにも
やるべき"順序"ってモノがある …ゴングはまだ
鳴ってないんだ まぁ少しは落ち着け 。
・・・ [ 風 絶 ] ・・・
あふっ ___むぇえっ
[唸り声は気の抜けた悲鳴に変わり…
餓えに …怒りに呻いたかの者]
( 腹に乗られては力も気も抜けて
…見上げ そのまま 目を回す… )
「 ぇぅ---- う はぁ--- 」
___応える言葉も顔もない…
[❗❗❗❗]
( 骨の砕けるような気色の悪い音。… 二人から離れ
己の身が最早砕け散る事など厭わぬメイドの空間破壊…!! )
っ あ"あ“あ"ぁ"ぁ"ぁ"っ"っ"
見えぬ空間を 殴る 殴る [殴る] … 拳に血が滲む
_________…駆け巡る刃は やはり掠りもせずに
『(…命惜しさに恐怖するか…捲し立てる口は
最早逃れられない運命の軛に向かう嘆きか…?)』
( 機影は揺らがない 二の足を踏んで立つ様を
不動に例えば まさにかの者 明王と在りし )
(…ただ 相対する者への感情は軽蔑と憐れみの二つ
それを以てして… 早めるものはこの誉れもない戦のみ)
『 --- --- ---愚かに狂ったか--- 此処に去れ❗ 』
(右腕の砲口、…風を吐き出す黄を纏う空気の出所)
___無造作に空気を吐き出す。
・・・ 初めの一歩は別の者 ・・・
「 ...当然の様にノーダメージ ッてェのは予想外だなァ...
何であんなハリボテなんか乗る必要があるんだよ? ..てめェの実力なら生身でも良い線いってんだろォが、訳わかんねェ 」
( 肉弾戦に相当の自信が有るのか 其れともただの小心者か ....何方にせよ疑問が重なる
....体中が熱く 体温が高く ...どうにも彼方から手を出そうとしていないのは本当、らしい ....そこだけ信用が出来るので 腕を元に戻す ....と言ってもズタボロに変わりはない )
[ ズギッ ズギッ ]
( 軽く動くだけでも激しい筋肉痛が身体に響き 血も弱くだが垂れ流れる ....“出さない”様に抑える )
「 ....さっきの何処にでもいるようなクズらしい発言からは想定が出来ねェ ...が、まァそう言うなら .....少しは休んでも良いかもな?
___________ただ、近寄るんじゃねェぞ雑魚共
.....万が一てめェ等が毒を仕込む可能性も否定は出来ねェ あくまで敵なんだよ、てめェ等 」
( ....眼差しの鋭さが萎える事は無い )
・・・ 休夜 赤 裂空 ・・・
「 .....うん .....大丈夫、ゆっくり休むんだぞ テホプ? ....大丈夫 落ち着いて 落ち着いて 」
( 臍下に当たる部分を尻尾でふにふに 弱めな感触で押して 目を回す月夜の頭を軽く撫でながら ....辺りに警戒を走らせる )
「 ......何も悪くない テホプは、何も悪くない .....だから、気にしないでくれて平気だぞ.... 」
それはまるで自己暗示にも近くて 少し傷付いた心を癒す様に ...赤猫の瞳は “黄金のまま” ...瞳に漆黒の炎の様子は見えない
ひぎゃっ、にゃ....る......ちゃ _______?
( 戸惑いを見せる声 突然の白黒の狂気とも言える行動 .....でも、止める事は出来ない ただ見守るしか出来ない )
ピキッ パキパキ .....
何もない “ 空間 ” に 入り始めた 細かい割れ目
________________________変わるかもしれない運命
「 ひぎッ...!!❗いッッだっ、ははっ、いだいねぇ❗❗❗❓ アンタからしたらただの空気でもっ❗❗❗❗そんな微弱な物でも凄いダメージなんだよっ!!!❗ 」
( 空間を操る とても強力な力だが ....痛覚が倍以上に跳ね上がる代償 ....空気の当たった部位に穴が空き .....垂れる血 )
「 .......死ぬのは怖くない❗❗❗また ...必ず会えるからね❓❓❓ これが、私❗❗❗ただ私❗❗❗❗ 」
( 高らかな笑い声を上げて 心底楽しそうに笑みを浮かべる ....それが狂人
そして全てが真実 死んでも必ず .....あの世の楽園で会えるから )
ピキッ パキパキ.....
( 空間個室の遠い壁に ...現実と同じ罅が入り始めた )
・・・ [冷えた国] ・・・
: へッ 言ってくれるな。だが 男の答えってのは
リングで勝ち取って喋らせるのが常識だ 分かるだろ?
( リングへと繋がる向かい側の"準備室"へ脚を運ぶ
…平然と 再び巨漢へ背を向け… 負けず劣らず"豪胆" )
: 時間なんざどうでもいい 来な!こうなったら
逃げも隠れも下らねぇ… 答えと共に待っている!
_____沸き立ちの無くなり… 静な緊張が漂う
____________
「 ……(どうも …見た目ほど軽い雰囲気でも無いらしい)」
( 黒鉄の城。…上階より見下ろし 巨漢の現状を見る騎士も
かの場が纏う威容の空気を感じとり、戦いの気配を知る… )
「 だが…… 」
「(この雰囲気は…何だ…?)」
「(…あのような男達が放つ気配ではない…)」
( …この砦へ入る以前にも… その気配を感じていた
生々しく おぞましく 鋭く___
" 覚えがある " )
( …胸に手を当て かつての記憶にこの気配を探せば )
( "己"という記憶に …何処か抜け落ちた感触に気付く )
( 忘れた …そんな曖昧なモノではない …まるで… )
("奪われたように")
「 ………………… 」
(___どうしても… 思い出せない)
(確かに何かがあったという記憶)
(…丁度、あの忌まわしき"蒼"に囚われる手前…)
『 おかぁさん! 』
「(………?)」
( ……ざわめきと何かの気配に埋もれた心の何処か )
(_____大切なものの片鱗…そんな気がする)
( …そんな 誰かの声が聞こえた )
「 ……私、は… 」
ザィール・"レイチェル"・クラックフォン=ラース__
………… 「 …レイ…チェル…? 」
・・・ "縁"を "断"て 旧きモノ ・・・
____そんな処へ… 勝手に行かれても困ります
("鮮血"が宙に舞い __砕けた"外"へと繋がる裂け目…
包み込まれるような"優しい風"は1人の身を覆うように)
「 私は… 此処に居るのですから__!! 」
____________________________
機械は 見た
絶対に思える空間の壁すらも砕いた "力" を
己の身を全く厭わず1人を庇った "勇気" を
______その眼にしかと燃え滾る…… "覚悟" を
『 ---先に聞こう 』
名は なんと言う?
「 ニャル… 」
ニャルちゃん と呼びます
______さぁ 始めよう
…満身創痍の… "旧神" と
未だ衰えぬ "機械"
_____相対の刻
______________
(…情けの無い声が止まり
猫の手を…しっかりと握る )
・・・ 燃えろ 男の夢 ・・・
「 ....ハァァ、気分が悪ぃ .....よし決めた、てめェガチで殴り壊す その答え諸共ぶっ壊す ....虚言でも何でもねェ 本気だ ...遺言、考えとけよなァ?
晩餐はもう取ったかァ? ...覚悟しときやがれ、あァ 」
( 相手からの挑戦に乗っては逆に啖呵を切り返し ...不敵な笑み。
...静かになった所で やっと気持ちを落ち着かせる事が出来る )
_________________チッ お釈迦になるじゃねェかよ
( ....頭部を掻き毟りながら呟く 誰にも聴こえていないだろう弱音 上腕部に装着可能な砲台 .....“形見”として大事に持っていたのに ...かなり傷付けてしまった 幸いにもまだ使用は出来るが ....其れでも戦闘で使用する事は滅多に無い )
( ...なのにそんな呟きが出る その意味は ..... )
「 ...ッたく、無事なんだろォなガキ共 其れに .....あの“騎士野郎”は 」
リング越しに見える黒城 不穏な雰囲気を放ち続けて ふと気になる存在。
....何か抱く嫌な予感に検討を 無事を祈り続ける ....彼女が居なくては悲しむ子達がいるから。
そこまで考えた所で胸が軽くなる ....俺はもう いなくても平気だろうと言う、寂しさと安心。子供達にはもう ....“ 親 ”がいる。 ....頑張る必要はもう、無い。
「 .....ハハッ 良いじゃあねェか 」
しちまおうぜ、全部全部お釈迦に、粉々に。
休息は終わり。リングへ先に上がる。 ....砲台を観覧席に置いて。
_______________白の三角形は飛び急ぎ向かう ....飛び降りる影は“二つ”に別れる。一つは城へ、一つはリングへ。
・・・ 全員生還 ・・・
「 .......なぁ、テホプ ...これは独り言だからな、そう思って貰って良いぞ 」
( 強く手を握り締めて ...熱い炎が手に溜まる しかし 人を傷付ける様な炎では無く ...“癒し” を与える小さな炎
掌から全身へと満遍なく広がる炎 ...ただ託す為に受け継がれる灯火
......自身があの中に入り戦う、という事はしたい ...しかしそれでは 白黒の足を引っ張るかもと言う事を思慮に入れてしまい .... )
「 ....甘いって言うのは分かってるんだぞ でも ...可能なら、皆んな生きて ....帰りたいぞ あの城へ
.....その為には 力が必要なんだぞ テホプの、強くて逞しくて “優しい”力が .....なぁ、頼むぞ 」
「 自分も手伝うから ....お願い、したいぞ 」
__________________________________________
ははっ、はははっ❗❗❗
「 やっぱり 馬鹿だなぁ、あの子っ❗❗ 」
( 標的が移り変わったらしいのを良い事に ...安全圏から高笑い ..今ここで水を差すなんて言うのは勿体無い 何より覚悟を無に返す形になる ....だから、逃げる様に 上の空間部屋へ ..... )
ニャルちゃんかぁ
___________強いなぁ
助けるって、あの鬼の子かぁ
_________羨ましいなぁ
名乗り、宣言 ...全部
_________カッコいいなぁ
( そんな心の中で思った事は ...気の所為だとまやかしを振り払う。気の所為なんだと自己暗示をしている内に ...握る手に力が強く入る )
( 『 未熟 』 )
「 悔しいなぁ ....っ❗❗❗❗ 」
ザシュッ ザシュッ ザシュッ ザシュッ ....❗❗❗
何度も 何度も 腕を切り刻む ....すればする程 先程の怪我と合わさり命を削る 声を出さずに傷を付けて 戒めとでも言う様に 誰にも許されないのは分かっているのに ただただ傷を付ける
空間の境目が揺らぎ始める ....白黒と機械の戦闘場から六部屋程離れた所で ....立ち上がる小柄な青い影
・ ・ ・ THE GONG ・ ・ ・
___男達の、リングインに沸き立つ会場
[シュボォォォォォッ!]
『 チャレンジャーのご登場だ! 』
(真剣味を含んだ実況の声の元、リング周囲より火柱が吹き出す)
『 50人の精鋭部隊を物ともしないその実力は本物!
赤い島の破壊者❗デェェストロイヤァァーーー❗❗ 』
____今 リングインです!
『 対するは… あの伝説の男が!!! 』
向かい側___ 腕を掲げ、堂々の登場❗
『"テキサス・ブロンコ"が帰って来たァァーー❗❗❗』
[うォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!]
(__豪胆なる歩み 観客席の熱は極に達する)
『 過去300連戦無敗ィ❗並み居る相手を全てド派手な
フェイバリットで葬ってきた"拳のアメリカ"がー❗ 』
[ドォン❗]
_____今 リングインです!
: … "トーマス・フィップ"だ 宜しく頼むぜ
( …不適な笑み… いや "期待に揺れる笑み" )
______ "残滓に潜む狂夢" _____
(____思い出せない… だが…)
『おかぁさん!ねーっ』
「(………)……そもそも… 私は…… …? 」
("執念"のように。…脳裏へ響く幼き声の
…共に生じる過去への疑問。…蒼の、以前…
"魔族武者"より、後… "空白の記憶"。 )
______________その場に響く足音
[バッ]「 …………… 」
騎士は身構える、…その場で 疑念を捨てて…
[コツ コツ コツ コツ]
___姿が 見えた。…"かの旧生物"の特徴を持つ仮面の…
ズキン
(瞬間、呻き声を上げ 騎士は頭を抑える)
___記憶が逆流するような気色悪い感触
『(___貴様が ザラァークか…)』
『(___どうした その眼はなんだ)』
『(___此処でお前は 私の代わりとなるが良い!)』
_________この男は…………
「(…こいつ…は…)」
「 ミラー……ク…? 」
(__仮面の男 …"ミラーク")
『 そうだ レイチェル 』
[シュルゥッ]ッ!? (騎士の足に緑濁の…触手が絡み付く)
『 お前の 主人の名がそれだ! 』
___巻き付いた触手状の "剣"
(騎士の体を振り上げ…)
[ドガァン!] ___壁に叩き付ける
・・・ ・・・
( …届いたか、否か… )
________二秒後に強く握り返される
_______________
( …堂々と入り込んだまでは、良くも…
___当のメイドは一瞬にして叩き伏せられていた )
『 思うように体が動かんようだな
---その傷跡 尋常ではとうに動けもせん 』
( 褒め称えるような調子の機械、…諦めぬ意思を
目の中に強く燃やせど… 言い返す事すら出来ない
…メイドは立とうとする、…しかし… )
[ズガァッ!]『容赦は許されん。---これはお前も覚悟の筈』
( 空気の… 圧が立つことを封じる。…体力も掠れ…最早… )
_____八方… 塞がり
『 さぁ 最後だ! 時世を唱えよ! 』
・・・ 真剣勝負 ・・・
「 ......ハァ 」
( 此処まで盛り上がっている所へ水を差す気は起きない ..が、其れと此れとは全くの別。何よりやる気と熱気で退く事は既に許されていない )
( ....圧から察する強者の気迫 盛り上がる実況 ...正しく“本物” )
.....だからこそ
「 二度とテメェがリングに上がれない様に .....復帰出来ねぇ様にしてやるよ 」
( 相手の笑みが期待ならば此方は嘲笑い ....所謂相手の肉体を破壊すると言う “予告” )
「 今のうちに引退インタビューの内容でも考えてろよ ....なぁ?“卑怯者” 」
「 .....龍鳥(ロンチョー) ....そのまんま、リュウチョウって呼ぶ奴も居るが... そいつは殺したよ、腹が立つ ...そうは思わねぇか?
.....だがこれは“今の名”だ 今のデストロイヤーとしての 俺様なんだよなァ ....
....終われば明かしてやるよ 『本当の名』って奴を.... 折角だテメェ等 覚えて帰れよ? ....行き先はあの世だが 」
( 此処まで堂々と煽り 軽い暴言を吐けば気分も清々しく .....全力が出せる )
[ .....ドボンッッッ❗❗❗ ]
( ...近場の海に落ちる小さな人影一つ ...リングの外 機械の影に隠れる大きな人影一つ )
( ....ただ何もしない 見守るだけ )
_____________ 母 ________________
今にも始まりそうな刻の中 一触即発の状態に場違い ...では無いが それでも空気の違う何かが入り込む ....感じる気配は二人より数段下
ヒラヒラヒラ ....ペラリ
たった数センチ その隙間から入り込むは紙一枚
パラパラパラ パラパラパラ .......ドサッ
次々入り込み 隙間をこじ開ける ...幅が広くなる ...いつの間にか紙は山となり その場に白く鎮座する
[ シルシルシルシル.... ]
( 優しく包帯の様に騎士に巻き付き 背中には何十枚も重ねた紙が覆い ....叩き付けられた部位を軽く癒す )
騎士を 庇う様に立つ人影
「 分かってる 」
「 この場にウチはいらないって、邪魔なんだろうなって何となく分かるよ、だけどね 」
お母さんが虐められてるのなんて、見たくない
だからそこは 子供の仕事 ....に、なるんだよね!
( ...あの様子から本当の子供?とやらが居ると考えては複雑な気持ちだったらしい
だが、其れでも ....黙って見ていられる程 恩を仇で返す程 ...子供は狡くない )
「 休んでて、お母さん 此処はウチ(桃林)に任せて .....ゆっくり “思い出して” 」
( 黄の決意の目 ...紙は先程一時退避した際に満タンとまではいかないが戦いが可能なほどは補充して来た
もう足手纏いにはなりたくない ....恩を返したい )
「 ...ウチの出る幕じゃ無いとしても❗其れでも❗❗❗窮鳥入懐ッ❗ ...ウチは ...お母さんを傷付けた貴方を .....許さない
だから、もう手が出せない様に ....反省させるッ❗ 」
( ...片手に色塗りブラシ 紙と見た目は幼稚園の娯楽でも始めるかの様 )
・・・ 其の希望に ・・・
「 ....うん 分かった .....頼んだぞ テホプ 」
「 “皆”を助けて欲しいぞ 」
( ....頼れて 安心のしやすいその手の温もりに ...託すは 希望 )
_____________________________________
......手を 出すな
( 空間の壁や天井は本人が大量に傷付き 少々出血の量で立つ事もままならない ...そんな中
この空間の主の声、しかし姿は見えない )
ギチッ ギチッ ... “カチッ”
( ....マトリョーシカの様に メイドの周りに ボロいが ...しかし頑丈な空気の壁が .....“ 塞ぐ ” )
「 .....その人はまだ、生きていなくちゃダメなんだ 」
( 微かに残った体力の回復 ....ただの時間稼ぎにしては下手すれば身を滅ぼす様な ...ちっぽけな覚悟 )
「 .......やるんなら私からにした方が 幸せになれるよ❓皆んな、ね❗❗❗ 」
______________________________
月夜の前
誘う様に
何も無い場に入る二つのヒビ
繋がっているのは .....機械と白黒の場
そして ...鬼が静かに眠る 広々とした空間部屋
・・・ ファイトタイム ・・・
『両者 互いを威嚇!マイクパフォーマンスもバッチリだ!』
______________
: 言うじゃねぇか 、まぁーそうでなきゃあ困るが__な
( 男を視界に据え リングを歩く )
____吟味するような視線は等の昔に終わっていた…
( 今はただの… "挨拶" )
[カン カン カン] 「: 行くぞ!」
( 軽いゴングの音が鳴り響けばそれは突如始まる
_____超高速で襲い掛かるショルダータックル!!! )
[ うぉぉっ ] ズンズンズンッ [ドぉッ!❗]
________歓声が高く上がる
・・・ ・・・
__このまま眠り続けられれば…良かったのに
:意識の中…暗い考えが渦を巻いて暖かみを貪ろうとする
… 優れない頭が疑問ばかりを吐き出し続け、応えきれず
大事な… 家族の顔と 怒りと 哀しみと …分からない。
____眼を逸らしたい …妹も … 仇も 何もかも
(__そんなことは絶対にコイツが許してくれないから )
長く 短い思案の果てに
… 一人はゆっくりと立ち上がった
______________________
一方のメイドもまともな思考を保っているとは言い難い
( 今も尚、立ち上がり 機械へ睨みを効かせる事もなく
響かせる声の大元… 空間の者への心配のみが …最早
ボロに等しい体を突き動かす、…自意識は無力にある )
(___"横槍"を入れ続ける、そんな子供への機械はまた
例えようもなく、つめたい )
____瞬時 反応の暇は与えずして …子供の顔を掴み上げる
『 哀れ極まる有象無象よ、最早許されん
今、此所でつわものの邪魔をしたことを後悔しておけ 』
( …終わりだろうか メイドの優しさはもう、届かず
冷たく 固く…強大な機械が …その豪腕を解く事が…?
____誰の意識も別の方角を向き続ける …狂気災禍 )
無言を体全体に漂わせ 別の腕が残酷な冷たい腕を掴む
( …動きを封じられ 黙りながらも"大女"を眺める機械
___離される 子供… …仇と 一度は殺そうとした子を)
分からない …自分は一体 何をして何を思えば良い
___矛盾極まる。… 理性で制御するなど難しい
…けれど …そうなんだろ、… そうだろ、「 レギオン 」
「 オレぁ---"奪う"奴じゃダメなんだろ? 」
______バカはバカなりの… 応え方がある
・・・ 醜悪 ・・・
"女"は頭を抑えて地に手を付く__
荒い呼吸が異常を物語る。…仮面は嘲笑う
『 :"母"…か? フン、何も知らんようだな
…どうせ其処の奴隷はもう動けもせん、…そうだ
お前を、相手にじっくりと教えてやろう 失望をな 』
( 無造作に …女に巻き付けた"緑濁"を外し
仮面は"哀れな子供"と呼ぶ者へ狙いを定めた )
__________
((『 弱いな 我が前では赤子に等しい 』))
_____突如として継ぎ戻される記憶の数々
…未だ 欠如は感じる。… だ…が…
『 ___貴様の 子 か…面白い! 』
_____?
( 頭を掻きむしるように苦しみ のたうち
…… "記憶に拡がる悪夢"に嘆き 恐れ 叫ぶ )
・・・ “サバイバー” ・・・
[ ......ググググググ ] ( 両腕を交差させて踏ん張り .....しっかり受け止める 其れでも勢いには押されて .....ジリジリと片足が後ろへ )
「 ......ッグ..!! ....おっもてぇ .....な ァッ!!!! 」
( バッと両腕を振り払い .....無理矢理だが距離を取らせる形 .....からの )
「 一発は一発、軽くても ......しッッッかり返すぜ ....ちゃんと受け止めろよォッ!!!! 」
バキッ
___足から響く聞こえてはならない音 ...それを無視して .....顎を狙い 軽く足を曲げて ......
[ ブオォッ❗ ] ( 風を切り 拳を振る )
「 ......フゥ〜ッ ....ハァ〜ッ .... 」
( .....ゆっくり息を整える )
・・・ 陽炎の先に ・・・
「 ....うん、そうだぞ .......それでこそ .....テホプ、だぞ 」[ .....ツゥウ___ ]
( ....少し無理をし過ぎたのか 口端から垂れる血 .....拭って、心配を掛けない様に ....もう、邪魔はさせない様に )
「 ..........そう言った所がすっごく、カッコいいんだぞ .......ニャルちゃんも、お疲れ様だぞ .... ........まだまだ、助けられずに、ごめん ........だから 」
( ....四本足でしっかりと立ち 尻尾を揺らめかせ .....目指すは空間の裂け目 )
__________________________
[ ....ミシ、ミシ ] [ ズキズキ ..... ]
( その機械の手が離された 剛腕から離されて再び自由になった ....それは良いが 頭蓋骨に小さなヒビが入り ....頭痛で身動きを取れない
....そして白黒も、今にも倒れてしまいそうなほど限界 ...... .....なら、此処に助けられるのは )
パキッパキッ .....ピシピシピシピシッ ......
カチッ .....カチッカチッ
( ...スケートリンクみたいに 月夜と機械の対峙する場を除き .....氷の膜が地に貼られる )
_____月夜の隣を通り過ぎる“青髪”
「 ........思う存分 やってくると良いさ 」
あたいは無事、なんだから__________
[ シュルルッ ] [ ガシッ ]
( 尻尾が白黒を絡め取り ...( 鬼が滑り 滑り.....
...もふもふ猫毛の上 地面に落ちる前に子供を
背中にうつ伏せで乗らせて しっかりと受け止め
________ 走る ) ________滑る )
「 .....後は頼んだぞ 」 「 ...好きにやりなよ 」
テホプ
_____________ 明けぬ夜が無ければ
_________沈まぬ昼も無い
.......つまりは そう言う事
・・・ 紙の様に薄っぺら? ・・・
「 ............お母さん 」
( .....苦しむ 地獄を見る様な ...悪夢を見ている様な 終わらない苦しみを味わい続けている
.....仮面が何かを煽る 言う ....しかしそんな事、子供の耳には入らない )
( ただ自分が信じたものを信じるだけ )
【 紙装甲・鎧 】
( ...それはまるで、母を ....騎士を意識したかの様な ガッチガチに何度も何度も折られた紙 .....紙だからと言って侮るべからず ......鉄よりは劣るものの 其れでも簡単には貫けない ....火や水に弱いのが難点だが )
纏った ....つまりは戦闘態勢が整った .....かと思えば
[ くるり ] ( 仮面に背を向ける )
ぎゅう
( その恐れを .....何とか振り払おうと 桃林は ....母を軽く抱き締める
......無防備な背中を晒して ただ苦しむ ....それしか目に見えてない )
・・・fight!fight!fight!・・・
[ ゴガォン! ]
:決まった!鋭いアッパーカットぉッ!
( 衝撃…、と言うが丸か否か 顔の向きは僅かに… )
:「 こそばゆい 」
横ッッ
:即座に反撃だっ!ボディを狙ってのラリアットぉー!
(___沸き立つ会場は周囲のへの気配繰りを怠る)
・・・ ・・・
両者は視線を交わす、…それぞれは睨みと俯き
:月夜は無口で::機械は苛立ちに:
( 他、諸々の立ち去る後にも… その状態は暫く続いた )
____テホプは時折面を上げる
__誇りを汚され苛立ちに満ちた"眼"を見るのだ
( 握る拳に力は籠らず、それでも突き出す弱い拳 )
お前_ 如きが
『 何 故 我 の 前 に 立 っ て い る 』
( 拳は __届くことすら叶わなかった )
________________
( ………………… )
____無言に伏したメイドは …何かを案じる
__追憶に宣う鈍色の__
( 追い討つ緑濁に蠢く触手剣
ゆっくり、と… 呑み込むように
子供の脚に巻き付くそれ… )
『:無駄だ!その女は今、自分の罪に焼かれているのだ!』
( 新しき玩具を求め、仮面は奇怪なまでの腕力を示し
哀れなことに動かぬモノへ寄り添う子供を引き寄せんと… )
__________?
「(▼△△◇◆◇♡○◇○§◇&※〒■□)」
[(『何もかもに灰色が掛かる』)]
[(『心が流れ込む全てを否定する』)]
___
____"ザラァーク"
『 ……… 』
『(死者の群れが 大地を埋め尽くす
…もとより呪われた魔界の地、その上で)』
『(竜が空を舞っていた___ 魔族の 無力を嘲笑うように)』
_____魔界創世記V章 :竜戦争:
『("ただの傭兵"である彼女は、その場に立ち尽くした)』
『[冷たい風が吹き抜ける]』
『(___彼女は空へ眼を向けた__竜が 吼えたからだ)』
『(竜は 此方に向かってきていた)』
・・・ 判断 ・・・
「 ....おいおい、簡単に避けてくれるなァ!? 」
( 急所を避ければアッパーカットもヒットしない ....と、なれば一転する攻守 )
[ ドゴォッッ❗]「 ......ッがぁ....うぉえッ 」
( ....衝撃が骨と内臓に入れば 吐き出す血飛沫 ....少量とは言えしっかりとダメージが入ったらしい )
「 ......ッッらァ!!! 」( ....仕掛けるはフック ....格闘技は初心者に近い、技量。力は有るが .....しかし “狙いは頬骨”へと )
[ ....ピシィッピシィッ ]( ....鞭が地面に叩かれる音 しかし盛り上がる会場に消える )
( ....小さな影も、其の中に混ざっても、バレない )
敵 は 敵
数は減らすべき
______________________________________
「 ............. 」
( 不穏な気配を感じ取る 赤猫 ....どうにもピリピリと痛む ) ( ....大丈夫だと信じたい、託したからには 信じたい )
何かあってから、その選択が正しかった、なんて ....胸を張って言えるだろうか?
_______答えは
________突如として、“支え”が無くなった白黒が答え
慌てて白黒を持ち上げる青鬼 .....猫の姿は________
_________ ミシッ ........ミシミシ
閉じようとしていた空間の壁に、差し込まれる爪 .....こじ開ける 再び邪魔をする .........黄金が
ギロリと覗き込む
・・・ 過去の罪 ・・・
( 苦しむ騎士に、絶望に囚われる騎士に ....子供は何も、する事は出来ない )
[ ....ガッ ]( 地に突き刺す紙の槍 ...引っ張られる、事に抵抗を示す )
「 ....罪とか、過去とか、私にはそんな事 ....知らないっ!今の私がいるのは ....今のお母さんの、お陰だからっ....そんな、無関係な事は、私には関係ない ....
....私はでもっ、信じてるっ .....昔とか、今とか ...そんな事全部 ...囚われずっ、自由に ....唯我独尊 貫いてくれる事っ、を! 」
( ...引き寄せ、られない )
( 紙の鎧が重いとか そう言う次元じゃ無く ....踏ん張りを、見せる
...巻き付く触手は、何度も何度も蹴る )
.......だからっ
「 ....早く起きてよ、お母さんっ...... !! 」
駄々をこねる、無駄だとは分かってる .....其れでも
・・・ テキサス・ブロンコ ・・・
[ゴギィッ!] ( 確実な命中 確実なダメージ )
_____だが
: こそばゆい。
『 しかし不動ッ!!無傷ッ!!
___チャレンジャー厳しいか〜っ 』
( 怯みすらせず …反撃の:ビッグブーツ: )
_______子供の姿 …熱気に隠れ
_________________
…"家族を助けに来た"… …"仇を許して、助けた"…
…聞こえは良い、…良いだけ。
____…何を以ての拳か …何を理由にしての暴力か…?
「 ………(……) 」
_____妹は案ずる…
" 純粋を極める余りの …哀れな姉を "
______"家族の為に" …己は拳を振るったハズ…
……今は…何だ?
____命を惨たらしく奪わんとした
____弟分を…… …見捨てた
____妹を傷付けた
______…何を … 何を守って…何を救えたと言うのだ__
_________堂々 …天を突くように
(___誇り高く …激しく己としてある )
____"己よりも偉大に思える機械を前"
( …__彼女は膝から… 崩れ落ちる )
____( 何を---してぇんだよ___ )
____ オレは___
___オレは__ぁ__
……無言のまま
___鬱陶しそうに機械は…構える
( 囚われた女が子供を突き飛ばす )
____ばぁんっ!
__軽くも 残酷に響く打撃の音__
『 _そうだ 思い出せ__ 貴様は自分で己の娘を__ 』
黙れ…
(__意味も無く、…助けを求める亡者の声が聞こえる
…繰り返し …繰り返し… …繰り返し… 繰り返し… )
黙れ… 黙れ……
"""""""""""黙れ"""""""""""
黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ
黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ
『 殺したのだ❗ 』
________脳裏に焼き付く__ "母を喚ぶ声"
____黙れ …黙れ ……お前が… お前が__ァ
『お"前"が"殺"し"た"ン"だ"ァ"ぁ"
ぁ"あ"ぁ"ぁ"ァ"ぁ"ぁ"ァ"ぁ"ァ"❗❗❗』
______野獣が絶叫する
______嘲笑い___仮面は構える
___眼は 赤く水滴を垂らした
・・・ BODY and SOUL ・・・
「 がぐっっ ....いっでぇ、なァ、アァッ!? 」
( 直撃 ならば多少は喰らった様子を見せても良さそうなのに ....全く効いた様子は無い。 ...反撃も防御出来ずに喰らえば 脳天にクラリ衝撃が伝わる
....足もおぼつかず フラフラと 千鳥足に近い状態 )
( 骨が軋む ....少量とは言え確実に血も吐き 数分程の回復した体力は簡単に元に戻る。しかし其の眼に宿る闘志は消える所か益々燃える様な.... )
ク ゥ ゥ ウ ゥ ウ ッ ________
....響くは獣とは比較出来ない ...そして ドラゴン等の竜とはまた違う ....“古代の恐竜”の呻き声
巨漢の背後 浮かぶは幻影 睨む 鋭い視線
「 ....そりゃっ 」 ( 身を屈めながら進み進み ...見ている漢達の一人の小指に踏んだ様な衝撃 ....この、混雑具合 子供の姿は見えず ...疑わしいのは隣の客 ....引き起こすは勘違いの喧嘩 )
( .....鞭はするりするりと ....徐々に見る人を減らしていく 異変に気づいてももう ...遅い )
___________________
.....ふぅうううううううう
( 大きく息を吸い込む赤猫 ....吐き出すのは何時もの赤い炎
.........かと思えば )
ば ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ か っ❗❗
ばぁあかっ、てほぷの ...おおばかやろーーーっ❗❗
( 其れは ....更に彼女を傷付けるはつげ ..... ん? )
辛いのはっ ....誰だって同じ ....自分もそうだぞっ、テホプだけが ...辛い思いはしてないっ ....!!!
何も、間違ってはいないしっ .....テホプはっ ...テホプの信じる道を ....自分の道を歩いて欲しい ...んだぞっ!!!
ミシッ ...ミシ ( 月夜特製の爪に無茶をさせながら ...空間をこじ開けていく )
それにっ ......今のテホプはっ ....
とっっても ....かっこ悪いぞっっ、ダサくてっ ....そんなのっっ!!
“皆”の “憧れ”さえ失ってしまうぞっ ....それでも 良いのかっ ..... テホプッ❗❗
( 其れが炎を熱くさせるか ...更に冷めさせるかは 月夜次第
機械に対して手は出さない ....だから後は 月夜次第 )
・・・ 夢 ・・・・
いだっ ......お母、さん .....
( 叩かれれば ...その痛みが忘れられない 腕を失った時よりも 痛く 痛く ...傷付けた )
やっぱり _____血が繋がって無いから、なのか
....そしてそれ以上に過去が辛い物 だったからなのか
でも
怒る姿はとても怖くて トラウマを刺激する
でも
血涙を流してまで本当の子を思いやる気持ちに心が傷付く
でも
此処まで酷い事を言える仮面を ....少し反省させなきゃと言う想いと
必ず“母”を止める と言う決意が心を動かす ....此処で倒れるなんて情けない事は出来ない
( 紙の鎧を纏い直して .....構える )
何方も殺したら ...殺させたら負け
ハードな条件 ...しかしそんな事出来る様にならなければ ....母を守れる様にはなれない
百折不撓 貫き通す .....その意志
・・・ BODY and SOUL ・・・
( 持ち直すまでの数秒、拳を叩き付ける事が
可能な数秒、…"可能そうに見える数秒"を見逃せば… )
:「 へッ だらしねぇな 」
( …"漢" の拳をも 更に激化させる獣脚の砲声
殴り結ぶは、たったの数回 …それでいて、漢は
何か、別のものを巨漢へと眺める様子だった )
:「 …ドロ臭く戦ってくれるなよ?
ドカンと一発やり返すようなファイトを見せやがれ! 」
_______________
う___ るッッッッ
[ブチッ]
ッッ せえええええええぇェェェェェェェェェ❗❗❗
[ゴ ガ ン❗]『 ___ 』
( 単純明快なアッパーカットが砲腕を弾くとして
殊更激しいビッグブーツに加えて逆水平チョップ! )
「 っっ やろぉぉぉぉッッ!!レギ猫ォっ⁉️
てめェだってナイーブなクセしやがってっ---
なんだってんだァっ!?悲しんで悪ィかァッ"⁉️ぁ"あ"⁉️ 」
『 貴様… 』
( …余りの醜態、余りの不純… 違う火花を散らし
しかし同じく怒りに震える両者は眼を合わせる… )
「 っ ---ぁ〜 クソっ❗
婿ヤローとの喧嘩は後だ--- 」
『 … 黙って見過ごせば戯れたな貴様らァ❗ 』
「『 ブ"チ"殺"し"て"や"る"❗❗❗ 』」
( 単純なる"怒り"は一時の憂いを吹き飛ばす… )
・・・ 記__憶___ ・・・
『 __もはやコイツに声など届かん!
さて 始末の代価に貴様へ知識を与えよう! 』
[ギャィィンッ!]( 声ではない声を叫び 野獣は鍔競り合う )
_____技量も知性もあったものではない
( …不意に 子を目掛け… )
『 "$◇○〒♪︎*◇○·◇;*!❗❕" 』[ミョォォ!!]
( ____"野獣を取り巻くモノと同じ渦"を。
________"切り取られた記憶"の模造を投げ付ける)
[がィんッ!] 『 ウラー❗ 』 ァ"ウっ…!
( 野獣の一撃を受け流し、更には剣にて叩き伏せ__ )
[しゅるっ] (緑濁の触手が脚を捕らえ) 『死"ねーー❗』
________❗❗❗
( ___床が割れる勢いで叩き付けられる野獣__
胴体四肢各部の強打 …溢れんばかりに血など流れ… )
_____一方的 __単なる状態以上の… "強さ"の隔たり。
『 …相変わらず … 貴様など半人前だ。 』
・・・ その夢は現実となるか ・・・
“一発やり返す” ...その言葉を聞けば にやりと笑みを浮かべる巨漢。
[ ギシギシギシ ..... ] [ ドグッドグッ .... ]
( 脚を踏み入れ軋むリング ...身体に血管は浮き出て 流れる血潮に染められる ....しかし其の眼には ...先程よりも清々しい程の光が 熱が見える )
「 .....悪かったな 正直テメェを舐めてた 」
「 見せ掛けの筋肉してんだろうなァ、言ってる事全部嘘八百なんだろうなァッてよ? 」
「 だから詫びも込めて ......“一発” 【本気の一発】で勝負を決めてやるよ 」
( ....踏み込み 構える .......片腕を後ろへと引き もう片腕は ....“地に着く” )
「 ....さァさァ どんどん来やがれ ....止めれるもんならァッ ....止めてみろッッ❗❗ 」
( ....何かを吸収している様な 地に着かれた左手 )
______________________
「 ....あぁ 良かったぞ 」
( いつもの月夜 ...一時的にだけれど戻す事が出来た .....ならば )
( 赤猫はただ見る ...アレは二人の決闘 )
( 何方に対してもこれ以上の手出しは無用 )
( ......悔しい気持ちは同じだ。悲しい気持ちは同じだ。....其れでも、そんな事で足止めを喰らっていたら いつまでも前には進めない ....其れを知っているのは赤猫だけじゃ ....無いだろう )
「 ......頑張れ テホプ 」
......ただ婿って言うのはどう言う事かじっくり聞きたいぞ。........むこ、むこ .....
( 引っ掛かったその部分は顔を発火 ....染める 頬 )
・・・ SOS ・・・
「 だい、か? ....っ !! 」
( 投げ付けられた其の記憶を避ける事は出来ず ...モロに喰らえば )
ッ ......ぐ .....ぎッッ .....
( 耐え難い苦痛 頭痛 ...精神的な負傷に叫びそうになった所で慌てて紙で口を塞ぎ ......唇を噛む
更に心配させる姿を ...情け無い姿を見せる事は出来ない )
「 .....お母、さん ....ッ 」
.....ザラァークッ ...さん!!
( 親が苦しむ姿 ...血を垂れ流す姿を子供は見たくない )
( ...躊躇している時間も無い )
【 祈り 】
合 掌
( 野獣の体を覆う 白い厚みを持ち ...少々柔らかく血を拭き 寝床の様に仰向けにさせる ....塞ぐ様に折り畳んだ小さな平行四辺形の壁を 仮面を覆う様に )
どうやっても“純粋な実力”では勝てない。
アシストも満足に出来ない。
無能感を ...ヒシヒシと其の身に。
それでも___________救われた、憧れた、褒める言葉はA4サイズの紙ビッシリと 何十枚も書ける。
....だから黄の子は ...紙の子は
失った片腕と .....片目を代償に 能力の進化と ..紙の補充をする。
__________
:「 …あぁだのこうだのと
腹を括る度に駄弁ってんじゃねェ! 」
___NO ACTION . NO GUARD
:「 さっさと来な! デストロイヤー。
そんなモノの答えが言葉で手に入るだのと
甘ったれたカス共の考えは捨ててこい! 」
___________
(____決闘 と呼ぶには)
[ガゴォン] ___ギュゥゥゥン!
____ギャァォン![ドパァン!]
(____余りに 低浴の殴り合い)
[ベギャッ!]『 っ …っ ガアッ!❗ 』
「 ゥッ ぶっ--- デメェ!っ! 」
____互いの歪みに歪んだ怒り やりようのない濁り。
____それだけで"技"にも"心"にも事を欠く
____物事に求める "意味" すらも薄く__
[ギャンッ!]
『 フンッ!(…何だ… 何だこの戦いはっ!?心に昂りなど起きん!
それどころか…誇りにもっ…"意思"すらも薄いっ!
こんな戦いの為に貴様を追ってきた訳では無いわぁっ!) 』
( 出さぬ声に応える事もない。…或いは
____殴り返す心の中、同じく叫ぶ声としてか。 )
「 チっ---!(何がっ…何が"オレ"だってんだっ!?
ダッコも…守れねぇでっ コイツを前にして…アイツを
…アイツらを前にして何をしたんだっ!?…オレはっ
"何をするべきだったンだっ!?"___畜生ぉっ ❗ ) 」
(___複雑なる周囲 ___迷いに怒りに己を忘れる者ども)
________
「(! ! ! !…___)」
_____
『:…ふん、何度か言えば貴様も理解するかな?
奴は貴様の親など戯く資格すら無いのだよ!
… …棄てられたくなければ懸命に私へと
頭を垂れるが良い!__かつての奴の子のようにな! 』
( 無情にも壁は蹴り空けられる。…)
『:それでも逆らうのであれば__
再び貴様という奴の子は死んで貰うとしよう!』
(___…"護られる野獣は小さく呻く…")
・・・ Break Down! Break Down! ・・・
「 ....おォ、わりィなァ ....俺様はロマンチスト なんだよ、この見た目でも ....なァ? ...さてと ....そこまで言うんならァ .........分かった 」
( 掲げられた右腕....徐々に固く 大砲の様に太く 大蛇の様に長く ....殴るのに適した凶器と化していく
....赤黒く 鬼の様にゴツい ....“修羅”を体現した その腕 )
身丈を超えて 2倍 3倍 ....腕と呼ぶには相応しく無い
「 さァて .....“一発”だ 」
( 大きく開いた足 ...踏み込み 既に構えは取られている
.....強くて 巨きく 振るう 右腕 ...... ____瞬間 )
彼にとって忘れていたであろう 闘志を 恐怖を 甦らせる_________何故なら
殴る瞬間 ....其の時の表情は 此れまでの戦闘で一番楽しそうで有り 何より ....何より
デストロイヤー
【 破壊屋 】に相応しい ....愉悦を味わっている様だった。
「 ...【ディストラクション】だッッッ❗❗❗」
_________________ッッッドッッッッゴッッッッッ❗❗❗
( 限界迄筋力を高めた腕による ....殴打。
それは空の雲も 海も モーゼの様に真っ二つに裂き。地を抉り。音が聞こえる頃には ....風圧でギャラリーが吹っ飛んで ...リングもボロボロと化する .....“災害”と呼ぶに相応しい 一発 )
( ......その分 代償も激しく ....生きているのが不思議な程の 傷だらけな肉体へ ...砂煙で 相手の姿が見えない ...塵も残らなかったか それとも_____ )
_____________________
「 ........ 」
( 無言で見守る 殴り合い ...熱いと思う奴もいるかもしれない だけれど赤猫は無反応 ...何方かと言うなら冷めていた )
( ...しかしこれ以上のアドバイスは不公平だ 後は何方かが気付くまで ...倒れるまで 終わらない )
「 .........ん 」
( .....腹が減ったのか 飢えを満たそうと ....裂かれた鹿に熱を通して食べる ....飢えて満たして それだけで生きてると言う実感を赤猫は噛み締める )
「 ......意味なんかいらないと思うけれど、なぁ .... 」
( ポツリ 無意識のうちに火の粉と一緒に口から出ていたその言葉 ....何もそんな深い意味はいらない
...ただ、相手が敵 ...そう思えば良いのでは無いだろうか )
__________願いは突如として
.......ま、待って!!!!
( 突如、先程迄の戦闘をすると言う意思は限りなく薄く ...纏う気もただの子供へと )
「 ....もし もしうちが ....頭を垂らしたら ..犬みたいにへーこら媚び売れば..命だけは助けてもらえ、る? 」
( ...その体の震えや 怯える目は本物としか思えない ....演技で出せる様な 物じゃない )
( チラリ、騎士を ...母を見る目は何かを案じる目 意識を子供に向けさせる 狙いは )
「 ........うち、その、結構強いし 能力も便利だから、役には立てるよ!! ....だから うん、棄てる事だけはやめて欲しい....な。
......ね、どうなの?命乞い、したら ...貴方はウチを助けて貰える? 」
「 ....それならウチは ...ウチの手でお母さんを葬る事も出来る、よ 」
( ....口を開く度に震えは酷く 激しく )
其れは____自己嫌悪
_______
(しかし粉塵に号と踏み鳴らす彼の音____…)
: ヘッ ___その程度か?
[バァッ!]______ 死.ねェッ!
FlyingbodyPress❗
(有無を言わさず直撃する肉弾爆撃。)
[___ガッ] ゴガァ___________
(脆くも崩れ去っては二人を地の底へ呑み込むリング)
_______________
[ドガッッ]____
( …広く 崩壊した設備が周囲で燃え上がる地下の底 )
____無傷の大男は充分な間を挟んで立ち上がる
:「 ザマがなってねェなぁ、デストロイヤー
俺は此処で立ってる お前はどうだ? 」
___________________
___________…狼煙の手前に在る小島
(ピクッ)
「 … …… 」
_____荷物を整える手を止めて
_____どこか …此処から遠い海を見た
_______ 「 ……… おじさん…? 」
___________ガシャァンッ!
『ゴっ …ヌゥっ、 』 「 っ---まだやっかオラァッ! 」
( __決定打を決めたのは… テホプ。
重い左の一撃が左カメラを捉え、破壊する )
『 ……………… 』 「 ---------- 」
( 両者は睨み合う。…仕掛ける手は、互いに思えない )
不意に____
『 まだ、だ 』 「あ?」
『____貴様等に…我が終わりも…内なる誇りもくれてはやらん』
_____しかしこの屈辱は忘れはせん
[ゴォッ!]_____(空気解放。…戦線離脱)
-----------
( …一瞬にして、遥か空の彼方へ消え去る空機 )
……仇を討とうとするなら悪いこと
……何も考えずに暴れるなら悪いこと
______どこか 遠い別の空を見つめて
[どすっ] … ( 座り込む…___"空虚な勝利")
「 ----ぁー 」
(…握り拳に力は入らない ___)
___レギ猫に聞かれないくらい小さな声で
-------こんなに弱かったっけか、オレって
______何時もの"騎士"なら
(__それはただの"演技"と割り切るだろう)
______何時もの"騎士"なら
(__子の優しさと"強さ"と思えるだろう)
_______"野獣"で あれば
『: …ハハハ! そうか! ハハハ… 』
______打ち砕かれたように平伏す 騎士を見下し
『: ならば 聞かせてやろう!貴様にもな!
あの雌が犯した罪と罰の呼ぶ声を! 』
("仮面の腕"が子へと向けられる。… …"切り取られた言葉"
何時の日か… 騎士の"呪い"となった蝕みの言葉を…)
______たス け_ テ
ま_.モ __て
ド.ぅ …し___ テ
(___雑音 雑音 雑音 響く声
赤と黒に塗り潰して叩き付けるような)
______________薄れる"騎士"への"仮面が腕の呪い"
…………?
_________[楔の薄れし騎士の記憶]________
(___仮面の腕が …子へと傾けば )
(誰も …気付かぬうちに___)
______"片鱗"を … "彼女"は取り戻す
「………………………」
(倒れ伏す、…彼女の苦しみが表情は…"虚無"へ…)
______ねぇっ おかぁさん!
______えへへっ 大好きっ!
………………少しずつ 少しずつ… ___
_____"恐怖"は"疑問"へと変化していく…
__________何で …なぜ…何故?
_______私は"あの子"へ恐怖する…____?
_______[現実]________
『:! ……フン,今更遅いな 今や貴様の子は我がしもべとなった!』
( ____再び、騎士へとその手を向けようとしながら )
『:ヤツを殺せ!…___さぁ、再び暗闇の中で眠るが良い 』
___________"彼女"とは別に __しかし
_______仮面の手を離れて ___"子"へと囁く …"声"
[____愛してる…なら]
[助けたい___なら]
[_____あの手を__止めて]
______あの人を___助けて欲しい
( 相手の生を実感する足音 .....無傷な様子には目を見開き ....反撃も防御もしない 出来ない “直撃” 共に地の底へ )
.........ッハハハハハハァッ ....マジかよテメェ ....超タフじゃねェかよ
[ ガラガラ ....ドシャ ]
( 崩れ去ったリングの欠片 破片 ...クッションとしての役割を少なからず果たしては 巨漢の負傷が ...致命傷にはならずにすんだ
....クツクツと最高に楽しい笑みを浮かべ、呼吸を荒々しく続ける ...傷の痛みだと 感じていない様に )
...ポタ .......ポタ
( 頭部から垂れる血潮も ...決して気にせず ...ゆっくり立ち上がる 巨漢
........肋骨も折れて 下手をすれば肺に刺さるだろう .....身体の回復も 治癒も ままならないまま .....再び拳を構える )
「 そこそこスッキリはしたぜェ? .....テメェ以外の物は全て壊せた .....そりゃ、愉快痛快もんだろうよォ?ハハハ ...テメェの居場所は ...もう、無くなるんだぜ? ........おもしれぇよなァ 」
( ペッと吐き出すは ....抜けた歯と血唾 ....もう既に限界なのは見て分かる なのにその瞳の熱は失われるどころか更に燃え上がる 炎に当てられて?其れともヤケクソで? .....違う )
此処まで怪我すんの ....久しぶりだしよォ?
[ パラ パラ パラ パラ ]
剥がれ落ちていく皮膚 ...それは破片の様 パズルのピースの様 .......剥がれた其の内側は赤 .....では無い
......“濃緑”
.......やるんなら こッからか?本番か?てめェの命はもたねェぞ?俺ももたねェかもしんねェけどな ......楽しむなら最後まで ナァ? .....だヨ なァ!
( .....声も歪に ...奇妙で不気味な唸り声 )
........ゲフッ 吐き出される血痰 ....足も震えて来た
____________________
.....ん、どうした?ミィリィ?
( 出発の準備は出来た いよいよ決戦 ...終わらせようと意気込んでいた所 子の不穏な視線に首を傾げる )
...何か気になる事でもあったか? ....あ、待てよ?もしや ...オジサンってアイツか? ....何を心配してんだ?
( ....子の頭を撫で同じ ...遠い海を見る .....安否がどうとか心配を していない )
大丈夫だろ きっと ........アイツはイイヤツだから ......ミィリィがそんな考えなくても ....無事だろうよ
_________悩む赤猫
「 .....ん ......はぁ ...終わった、ぞ .....いや “終わってない” ...か 」
( 結果で見れば ...ボロ負けも良い所 ... 何も勝てた要素が見つからない .......救えた命がある 位だろうか )
「 ........ 」
( 勝利って言うのはスッキリして 爽快して ....気持ち良い物の筈 ...残るのはモヤモヤ ....力無く手をぶら下げて 猫の柔らかい毛に覆われた腕と ...月夜に制作してもらった愛用の爪を交互に見る )
「 ....守られてばかり、だなぁ ....本当 」
( ...もしかしたら猫が居ない方が 上手に進んだかもしれない ....そう考えれば考える程 ....重く心が沈んでいく )
「( .....もし ......止めなければ ....気持ちの良い勝利は掴めていたのかなぁ )」
_____お前は優しいからな
_____人殺しだけは、何があっても止めるんだよ
_______特に怒りに支配されてなんか、絶対に駄目だ。
そんな約束(教訓) ....今の自分に果たせる訳も止めれる訳も無いのに
「 ....そうだ もっと ...もっと 」
“飢え”を覚えれば勝てるんだ
( 瞳に映る炎は漆黒と 金色を繰り返す ..........一息吐けば 何時もの赤猫に戻る )
「 ごめん テホプ 」
( しっかりと聞こえる一言 .....想いが沢山込められた 一言 )
「 .....強くなるんだぞ 一緒に 」
「 ......弱いんなら、また強くなれば良いんだ 」
「 .......だから今は、前に進むんだぞ ...可能な限り 」
「( ...駄目、かぁ ) 」 ( 淡い希望 ....その程度で心が動かされるなんて期待してなかったけれど やはり辛い キリキリと心が痛む )
( 騎士が戻らない ..野獣のまま何にも傾かず ....ただ苦しむ姿を見せられる )
...でも それでも ....今は ....従順に .....頑張るしかない
絶対に戻して ...優しくて 明るくて ...憧れの “母”へ
_______そんな覚悟を簡単に水泡に帰す 呪いの言葉
「 うぷっ 」
....言葉だけでも吐き気が込み上がる 肉体よりも精神に突き刺さる言葉の数々 .....口を押さえて ...仮面をギロリと睨み付け .....今 “決めた”
「 うん、分かったよ 」
( 了承の返事、一寸の迷いも無く .....紙が刀の様に一纏りになっていく。無くなった片腕を補い .....義手代りとして 大きく ...鋭く )
[ ザシュッ ]
___________刺されたのは
______________仮面の腕
「 もう、うちは迷わないんだ 」
「 暗闇を晴らしてくれたのは、お母さんだから 」
「 先を照らしてくれたのは、お母さんだから 」
「 “お前”なんかじゃないんだ、うちが尊敬するべきなのは 」
( 騎士を 母を ...守る様に仁王立ち 覚悟の隻眼を仮面に向ける )
「 私は本当の子供じゃない
それでも良いんだ ....恩を返せるのなら 」
________
:「 まぁ待てよ破殺[ハデス]。__しかし、良いねェ…
そんなお前だから1つ、話してみたい事がある 」
( __漢は歩み寄る …不気味な程までにノーガードで )
:「 いや __"確かめたい事"でもある
…お前が答えられる話なんだ、聞いとけ 」
______眼前 …
:「 お前 …赤い島の所属だろう?
何故俺に牙を剥いてるかは知らんが
__俺の"目的"を知って反目してる訳じゃない、そうだろ? 」
___________
「 ……… 」
___________
「 うぅん、…違うの 」
____違うの 父様。
_______
「 ------ 」 (___無言に伏し 空を眺める…)
____無表情 …無垢の、モヤモヤ。
( …力を振るうこと。…それに強烈な悩みと
抵抗を覚えたことは__ …まぁ、初めてではある )
______でも 何だろうなァ
…何か
________ ___何かを忘れている気がする
---------
[ひょいっ] 「 よぉっ、---悪かったな 心配掛けた 」
( …レギ猫、抱っこ。___その表情に変動はない )
「 ---ニャルと---あのチビは無事かい?
鬼ん子も怪我ぁなかったか?---苦労、掛けたねェ___ 」
____________◎___________
[___]
(音にもならぬ"音")___(突き立てた刃は"沈む")
__________________"異常感触"
… … … … … … …
( 切れ口より無数に覗く "顔" ___"緑濁"。 )
まず _____ [尋常に あらず。]___
『:__何時しかその言葉は 』
[__声色が …濁る __人から"外れた" }濁りの喉{]
『: 奴が抱える[呪い]となった 』
____________仮面の ___"無数の"眼が覗く
_______集まりに集まりに ___混ざり濁った"眼"が覗く
『:___それはヤツの記憶を呑み込み
"存在のない存在"となった。_呪いが奴を蝕むのではない
___今 此処にいる "我そのもの" が 奴を蝕むのだ 』
ワ タ シ ハ
『:裏切りの英雄(ミラーク)ですら ない
奴の___ "悪夢" そのものだ、。! 』
______________ NIGHTMARE …of "VILE"
[カシッ] [カシッ]____[カシッ]
( …元の足音を消失した __音が "子"に寄る。)
『:___恐ろしいか ___恐ろしいか ____ヤツの"記憶"が! 』
_________
……………
…____ぁぁ…そうだ …… ___そうだ……
______________…
(___…時の記憶は逆流を___ 以て …あの … )
呪いの日を____
(_____叩き伏せられた己が___)
(___呆然と …引き摺られて往く我が子を
_______呼び留める事すら叶わぬ)
かつて__おのれを救った、 …"英雄"が見せた
………永久に祓えぬ 『"悪夢"と"絶望"』…
_____それを拒絶する心、…故に
何時しか …見えたモノすら切り離し
}呪怨{ へと堕ちた "我が子"を想う __心
……(…何にも、気付かれる事もなく
……"騎士"は__やっと、静かに眼を開ける)
_________{悪夢}と
_________"我が子"が …相対する
____________
「 ....ア"ァ? ....急にンだよ、此の儘疲労つ〜か ...切れを狙うつもりかァ?テメ ....ェッ 」
( ..隙だらけ .....今戦闘の意志は、無い? ...そもそも手も足も今は出せない ____それ程肉体は限界を迎えていた )
「 .....まァ ..一応はそうなんのか、オレ的には抜け出した気になってたんだがよォ ......
.....あァ、知らね つか興味無ェよ テメェの目的だとか .....ただ邪魔になってた、ンでもって .... 」
「 ガキ共とあんの“弱ェ女”を狙った ....こォンな理由じゃ不満かァ? ...テメェらを壊した理由は、よォ ..... 」
[ ドサッ ] ( その場に座り込む ....幾分か楽になる ....目線が見下す感じになるのが気に喰わないが )
「 ____続けろ 半分位は頭に入れとくからよ .... 寝てたらわりィ ......つまンねェ話は嫌いだからよ 」
( ..先程見えた濃緑はもう見えない その箇所は既に肌色に戻っていた )
( ...空いた穴を見下ろす ...小さな影一つ )
___________________
「 ......? ....何が、違うんだ? ........心配とかじゃない ...だとしたら ...ん? 」
( ...悩む魔人 答えを探しては頭を抱える )
「 ........まぁ ...うん 困ってんなら言えよ? ...手伝うから 」
( ....“おじさん” に比べれば ...細くて柔らかい掌が 頭を撫でる )
「 大丈夫だ ...味方は沢山いる 」
_____________大丈夫
( ....ちょっと不満そうに それでいて申し訳なさそうに 抱っこされたまま )
[ ...カプ]( ...肩に歯を立てる 甘く弱く ...噛んでは むぅと頬を膨らませ )
「 ...悪かった 邪魔ばっかりしたぞ 良く考えたら
テホプはテホプの思うまま 好き勝手やった方が ....勝ったにしても負けたにしても 気持ち良い勝負が掴めてたと思った から ..... ..まぁでも 」
[ ペロリ ]( ..頬に付着した“汚れ”を舐め取る )
「 ...切り替えていくぞっ! ....テホプのお陰で皆無事だしな ..んにゃははは! 」
( 豪快な大笑い ....悩んだ様子の月夜とは真反対な程明るく ....陽の様に照らす )
「 ...この通り無事だよ ...足止めご苦労様 ...とでも、あたいは言えば良いのかねぇ 」
( ...白黒と ..猟奇的な子供を両脇に抱えてゆっくりと歩いてくる ...酒は消えて ..傷も見えない
.......月夜に対して ....にかっと笑みを浮かべる ...負けず劣らず明るい )
( まるで負けだと ....思えない )
____________子の想いは
「 うぇ、きもぉ .... 恐ろしいって言うか ...シンプルに気持ち悪い!生理的に受け付けないタイプ! ...うちの肌が鳥肌になるよこんなの ..... ...以上! 」
( 紙剣を引き抜き ...わざとらしく舌を出して 演技だと丸分かりな棒読みと反応 ....つまり正解は )
______全くもって醜く汚い悪夢を恐れていない
「 ...恐怖するのならば 昔じゃなくて ...お母さんを失ってしまうって言う未来に対して、かな! ....うん、それに比べたならば全く!! ...貴方の事は怖くないよ ...紙に包んでポイしちゃえる位だからね、ガムみたいに 」
( 無数の顔を 目を 緑濁を ....ただ憎む )
「 つまりは貴方が居るから ...苦しんでるんでしょ? ...だから悪夢を覚ます ...貴方を“祓う” .....出来る事ならば死なせたく無かったけれど ...でも 」
「 先が見えない程暗く濁っちゃってる ....そんなの好まない人の方が多いでしょ? ...やるんなら、やろうよ 」
( ...紙剣を構えて 睨みを効かせて ....覚悟の眼差し
息を吸って 吐いての繰り返し ....
救われた恩は今ここで果たすべきなのだ ....何も かも .........紙が 包んで やり直す )
「 ....此処が私にとっての一簣之功になっても良い ..だから必ず今ここで ....お母さんを救うんだっ! 」
・ 動く沼 ・
( 地面の下で泳ぎ動き ...続ける事 数時間 )
[ トプン ] ( ...地から顔を出す 長い深紅の髪と 黒い肌 )
「 ....ふむ 成程 ....我が一番乗りと言った所、か 」
( .....機械島の地を踏む魔王...最初に到着したは良いが 次に何処へ行こうか
....破壊した機械達の情報を少しでも知るべきだったかと 今更の後悔 )
「 ......歩けば何か 見つかるか 」
........魔人よりも頭一つ以上大きな身長に 巨漢に匹敵する体格がゆっくりと歩く
_________________それまでならばまだ良いのかもしれない、が .....
上半身には至る所に 白色の刺青 ...例えば背中には髑髏 肩には蝶 腕に龍 .....他にも諸々
マント一枚と下半身ジーンズに素足と ....中々個性的な格好
「 しかし此処は、何とも面白いな ...あなろぐだった我ではついていけぬ設備ばかりだ 」
____〖 俺 〗
:「 へッ そんなつまらねぇ真似をしてからじゃァ
ぶん殴るもんも探せねぇよ 」
( 武骨な、ぶっきらぼうな返し。満足げに頷く )
:「 だが、今の時代はそんなつまらん真似を求めている。
…何処を見渡そうが世の中ってモンは私利私欲に走った
面倒臭い豚どもが固めた肥溜めばかりだ 」
( 見渡すようにその場を歩き回る )
:「 戦争も同じだ!…今や闘争は全てビジネスだ!!
義務教育、国際問題!政府の法律はあらゆる国で
腐り果てたッ!!!!そんな中でどんな人間が産まれたと思う!?
…自分の意思で戦うことも出来ん、思考停止した
ぬるま湯に浸った豚の群れに過ぎんような奴らだ!!! 」
[ガシャァァン❗]:「 何が国の誇りだ!何が強いアメリカだ❗ 」
:「 そんなもの纏めて豚に食わせろーッ!! 」[ガシャァァン❗❗]
(……………)
:「 …俺の目的、俺の夢 それは"真の自由"だ 」
( 視線を合わせ … )
:「 分かるか?破殺… 」
__________
「 …ねぇ… 父様 」
「 …わたしたちが …心で繋がってる
…それは、なんでなのかな? 」
( じっ、と…父の眼を見つめ )
_____
「 ---- 」
( …暫く、無言で猫たちと合流する
___…心に 変な穴は空いたままだし
ダッコの… 事も… …… )
_____そんな心に射す光___
( ……そんな、心だから……
今、目の前に溢れる光には正直にならざるを得ない )
「 --- ちょっと休んでから行っからなァ?
ニャル、おーい 起きろぉ、---ふぅ 」
( ---だから、今は少しでも… 前を向こう
…こいつらとなら… …何となく、出来る気がする )
_______また 何処かで
_________
『:其れが …お前が… "子"が、呪いとなった
___何より …恐れ、逃れ続けたモノ…それは…』
( ………………蠢きの緩まり )
『: __ お前では、無い … …
呪いは …呪いは …それ以上、とならず
__潰せぬまま … 癒せぬまま 』
『:奴は __甘え、続けて …今__ 』
(…呪いは… それ以上を、発する事が…
難しくなる、…出来なくなっていく)
( 呪い、でしかないのだから )
_________ あぁ…
( 己の情けなさに… 涙が浮かぶ )
[カチャッ]_____
( …初めから… 自分を追い詰めていたのは… )
____出来ることは … 最初にあったのだ
_____…弱いまま ___受け入れ 強くなれなかったのだ
(…………)『 ………… 』
____やっと…
『:…立ち上がった、か… 』
「 …………… 」
( 眠りより醒め 場に出でるは黒き鎧を纏う騎士
______眼に宿る光りを静か、されど燃ゆる… )
[カシャ]……
( 我が子の1つ、手前に…
強張らせていた肩へと、静かに手を置く )
『: (……) 』
( ___両者は静かに 視線を交わす )
: __沼引き
正確には "二番乗り" __
けど ___ それ 以上の権利は ___無い
: 前進を停止 : __お前に : 往く必要は : 0 :
(___言圧)(___視線の 圧)
( 並びに …不敬を咎むる&·\♪︎のような )
止ま、レ
… "真正面"の ____"深く緑蒼濁"
(___"何か"は佇む
______彼が 往く先に)
__________答えは一つじゃない!
「 ...テメェが正義感に溢れた奴だッてのはまァ、分かったよ ....テメェを見る目が何度も変わる .....
....最初は人任せにばっかする屑 ...次に脳筋 .....んで今はまァ ....自分なりの正義を貫こうとする ......すげぇ度胸のある奴なんだなァッてのが ...分かった 」
( ...視線を合わせ 不敵に笑う .....小さく頷く )
「 まァ、テメェの言い草じゃあオレも入るんだろうなァ ....その醜く腐った豚って奴によォ?
....オレも私利私欲だ、あらゆる物をぶっ壊して来たのは。
理由は気に入らねェッてのが大半だが ....単なる仕事でそれをやった事もある 」
「 すげェ気分が悪かッたなァ ...あン時は特にな? ...標的も 依頼者もぶッ壊したよ 原型が分かんねェ位ェな? ....悪ィ 関係ねェな 」
( ..ふと、気になったので 質問をする )
「 なァ テメェの考える“ 真の自由 ”ッてェのに ...法律や規則ッてのはあんのか? 」
( “自由”っていうのは ...何か拘束があって初めて輝くものじゃないのか?
何も無い自由は ..自由ではない ただの ...大罪だ )
「 テメェの答えを聞こう ...良いよなァ? 」
____________________
「 ...そりゃ、難しい質問だなぁ ..ん〜〜 .... 」
「 血の流れ、運命、無意識、不思議な力 ...旧神の知らない力。 ...俺が今思い付く、考えられる範囲で言うならこんな所だなぁ .....つまりは分からん 不思議なもんだしな 」
( ...頭を撫でながらゆっくりと考えても答えは出ない
.....だって ..とても不思議な事だ ...眼を合わせて ...覗き込む )
「 ....ミィリィはどう思う? 」
___________AWEKEN
「 甘える事の何が悪いのさ ....子は親を思うし親は子を思う ..子の心親知らず、そして反対の事とも言うけれど ...うちはね 必ず何処か心の片隅で思っていると思う 」
( 一歩一歩 確実に蠢きへと歩を進める )
「 『人の心の原動力は小さくて薄っぺらな愛だ 何にしても ...友愛 親愛 恋愛 ... ....それが私の思う 感情の元祖 』....なんて、これも受け売りだけど ....でも、そう思う ....貴方はそれを知らないんだ。お母さんは知っていた ....大きな違いは其れ、だとうちは思う 」
「 そしてそれを認めた時、人はとっても強くな ...れ? 」
( “立ち上がった”その言葉に ...背後を振り向き その姿の確認を ...確かに そこに ...勇を持ち立つ かつての騎士と同じ姿を見た )
「 ...無理は、しないで ..ね? ..本当駄目 ..だから 」
( 安心感、同時に開放感 ....ふにゃりとその場に尻餅
...もう子に出来る事は無い .....かもしれない
........紙剣はそのまま 紙の鎧だけが解かれて ..目と腕を再生成する )
「 頑張ってね、お母さん 」
対するは深紅
「 ....あぁ、此れは失礼 ...先手が居たのか 気付かなかったよ .....気配を感じなかったからな。
さて、止まれ ....か ...生憎我も止まる訳には行かない ....我ら もとい“ある子達”への障害になりかねないから...な 」
( 佇むナニかも分からない ...液体?に近い気もする モノへも恐れる事は無く 平然と話す ...低くこもり気味な声が静かに響く 」
「 ...まぁそう言う訳だ。可能ならば退く 若しくは ...道案内でも頼みたい所だな 」
( 両腕を堂々と広げて ゆっくり歩を進めて近付く .....選択肢等 もう無い。黒と白の反転した眼は ...白の部分が赤の眼はジッとそのモノを見る ...小さい溜息 )
______御託は良いか ...やるのなら、さっさとやろう。まどろっこしいのは嫌いなんだ。
____
:「 それでもお前には思い違いってヤツが残るんだな
破殺。…俺が目指すものはそういうモノなのさ 」
『 サンズ・オブ・リバティ 』…『真の自由』
____俺の目指すモノを表すなら誰もが用いる言葉だ
( 巨漢に歩み寄り__ )
:「 力を行使する自由!法の庇護など必要ない! 」
:「 もちろん誰もが力を行使すれば闘争は生じる 」
『 だがそれでいい 』
[ゴガァァァン❗]___粉砕される地面 何かを表すように
:「それが俺の望む"国家"だ」 「 真の闘争の世界だ! 」
:「 先に言った事も含めよう …それが俺の目指すアメリカだ 」
( …穴底、此処から上を見上げる… )
:「 …個人の手に、拳で語り合う闘争を取り戻す。
破殺、…お前もついて来い!自分の為に闘争を行う
その自由を実現する理想が此処にある! 」
( …貴方を眺める ___ )
______暫し …子供は言葉を止める
__
:"'%\·〒{\&}{〒♪︎\ [蒼]
ーーー
(貴方を眺める液体 __それは突如として)
[ ぺ、 チャ] (破裂する)
( …再び形は固まる ____"黒や砂の姫に似た少女ノ" )
: ォ ま、ぇ… :
『: …御前 、知る 無き、 要 在らず
実 為ら ズ、 故 、御前 進む 無き、去ね :』
深き 深キ 深キ ふカキ フカキ フカキフカキフカキフカキフカキフカキフカキフカキ
蒼
[ 去ね ][ 去ね ]
( ____?、❓️、? 迫る様相、__迫る 迫る 迫る )
『 去ね 』 ____汚蒼 __相対??? の 深紅
___
( 再びの相対、…"悪夢は現と有り" 騎士はそれへ向かう
_____起こるは戦禍 古来、太古に喚ぶ呪の螺旋 )
[ぎゅうう] (…しかし 先程を移すように…)
( 騎士は子供を抱き締める… )
『 …ごめんね …ごめんね、… 』
『 …親なのに……こんな、事になって… …… 』
( …表情は見えない __だが
それを害するものも "今は" ない )
( __多く離れる訳ではない …
しかし、繕い 強固にするように…
__騎士は囁き、我が子を抱き締める )
「 ...それが、テメェの望む未来か?掲げる信念か? ....成る程なァ 」
( ....ボロボロの身体を無理矢理起こしては ゆっくりと目が覚め ...元の鋭い眼光へと戻る )
「 ンな自由、数ヶ月と続かねェよ 」
「 それで残ンのは ...ア〜〜、何も無ェな ...無だけだなァ .... 」
( ...フラフラと、今にも倒れてしまいそうな足取りでゆっくり歩き )
「 “亡骸”のテッペンに君臨しても、ただ虚しいだけ ....そして悪ィな?昔の俺なら悩む余地も無く頷いてたんだろォが ..... 」
「 守りてェと思うもンが出来ちまッたんだ 」
_____そのまま通り過ぎ ...再び身体の正面を 自由を求める者へと
「 ....なァ、“餓鬼共”?テメェらはどう思う?確かに自由ッてェのは大事だ ...無法地帯ッつぅのも俺様は好きだ ....でもなァ ....俺様が思うに テメェの求める自由は 」
___________一種の拘束、束縛 ...
_______そう捉える事も出来ンだよ
「 後...餓鬼や女を嬲ッたり無意味に殺ンのは ...もうやめたんだよ、俺様は ...まァ遊ぶのは好きだがな? 」
( ....先程迄とは別人の様に冷たく ....何処か遠い空を見上げる ....
....穴から顔を出していた小さな影は ....【 闘争嫌いだから今のままで良い 】 ...と言う看板を“創り”掲げて見せた )
_________________
「 ...ん、まぁ今は悩んでおこうな? ...答えなんか直ぐに出るもんじゃない ...俺も考えてはみる 」
( ...静かに魔人は頭を撫でる )
( ...小さな溜息 濃紅の眼は蒼姫を捉えて逃がさない )
.......【 深紅の___ 】の実力を ...
「 ...ほう?興味深い事をするな、貴様は .....生憎 ..姿に惑わされたりはしないが .... 」
( 後ろに一歩退いて身体を逸らし 飛び散った液体を回避しながらその姿を視界の端に捉える 見覚えしか無い姿だが ..それでも心は揺れ動かない
....やる時はやる 決意を持つ )
「 少々“親近感”が湧くな ...余り無駄はしたくないが ....話し合いでは解決は出来ない ..様だ 」
「 我は何があろうとも進む ...其処まで進めたくないと言うのは何かやましい事 知られたら面倒な事でもある ...と言う事にも繋がるからな .... つまり 」
( 首を軽く回した後に片手を地面に着かせる ...着いた瞬間 )
[ ドプゴォッ❗️ ]
( “地面”が吐く様に土が飛び出し .....泥の様にゆっくりと溶けていく ....だが、
溶け切る前に液体として ..しかし重く固く 触手と変わらぬ動きで...顔面へ一直線に 突っ込んでいく )
「 .....去る訳にはいかない、なんとしても 」
_______
「 ...お、お母さんが謝る必要は無いの!悪いのは全部アイツ! ...うちは、そう思ってるから 」
( 抱き締められ ...“もがく” 嬉しいけれど今はその愛に浸っている程暇じゃない
...少しでも救いになれたのなら それで1人の子供としては満足する .....
......何個か願いを言う為に引き寄せて 耳許へとしっかり記憶に残る様な声で囁く )
「 ..全力で悪夢を倒して、うちはいないと考えて ....勝って お母さん 」
( 今こそ呪いを解く時 ....片手にはお祓い棒を持ち 左右に振りながら祈りを込める )
「 ...頑張って来て 」
( まだまだ愛は感じていたい ....でもその前に ..終わらせなくちゃいけない )
_________返ってきたのは "NO"
: ……………
( 確かに今、俺は"理想"を紹介した __それは戦う者たちの
…戦いの中に生を見出すもの達にとって"楽園"と呼べる形
______だが 今、それを …目の前の男は否定した )
___理想的な思想への勧誘 … それに対する
NO NO NO NO NO
自己
待ち望んだ "NO"
:「…へッ それがお前の答えって訳か
お前なら分かった筈だろう?…
力で全てを黙らせてきたお前なら
俺の理想の"正しさ"が。」
___________
:「 まぁいい ____お前の答えが出たんだ
後は証明して貰おうとしようじゃねえか 」
:「 ___元々 …言葉で戦うってのは性に合わないんでな! 」
___________
……………
「 …………… 」
______答えは ない。
_____…(子は __目を閉じる)
_________〖__FAKEs ReCoRd〗
[(__連鎖的破裂音)]_______
( ____破裂 四散 … 蒼 )
『 お前は何をそんなに焦っている 』
__________________________
(… 不定形 __状態を取る経過を少ない時間で)
__________________________
『 お前の求めるものに遠い力がここにある
__完成に至る力がここには待っている 』
『 用がないものへ牙を剥く
_____回り道がお前の紛い物を作った 』
__________________________
(___至る形を忘れ 重ね __崩れ また__)
__________________________
『 ここで瞑れてしまうといい
理想と願望を胸に抱いたままで 』
__________________________
_______
『(……………!!…)』
(…情けなく… 止めどなく…
筋も通らぬというのに 涙は溢れ出てくる)
(____事実は 事実 認められない為に…)
____でも
『……ごめんね … ……もう …負けないから 』
________
( …… なにかを引き摺る様に変わりはない
____しかし立ち向かう その意志に再燃の宿る… )
『: 付け焼き刃などで滅ぼせると思うな 貴様の"嘘"を!』
『 ……………!』
( … "相対" ……… )
______ガギィンッ!
(_____ぶつかり合う金属音)
____ !!! [重衝撃音]
( 壁をぶち抜いてそのまた向こうの壁に
叩き付けられる… 騎士!! __ )
『 っ … …[すぅぅ__]
…"トゥール" 』
『:トゥール』
"シュル" ___[!!,!]
( 両者の吐熱がぶつかり合い そして消え去れば
更に向かっていく騎士!__悪夢はまるでこたえず…!)
[ドッゴォンッ!]_____っぅ…っ!
( ___騎士を蹴り飛ばす … 着地先で
苦しくも受け身を取れば、悪夢を睨む…!)
『: … 貴様が出来る事などその程度
それを認められん貴様は勝てん 勝てんのだ! 』
『 …っ! 』____[ギィンッ!]
_________
… わたしたちはひとつと数えれば弱きもの
… おのれの1つに向き合うことも難しい
…… 弱く …小さな生き物たち
・ 不変なる想い ・
「 ....弱きを助け強きを挫く、ッてェ迄はいかねェがよォ? ...無意味に殺りまくッて残るのは虚無だけなんだよなァ ....ま、始める前に最後の意見だ 」
______戦いが強いだけじゃ何も意味ねェんだよ。
弱さを認められねェと ....自分ッてェもんを許せなくなる .....それじゃあ、いつかはてめェの中の闇に呑まれるだけだぜ?
( 親指を下に向けて ...グッドサインの反対 ... 傷はもう半分程治り ...戦うには充分 )
「 ま、オレも喋んなら ...もッと物分かりの良い奴と喋りたかったなァ ....なァ? 」
ただし戦うのは巨漢の彼では無い________
___________ドンッ❗️❗️❗️
床に突き刺さる ...鉄の槍
次々と降る.... ぽっかりと空いた穴 ...上に立つ小さな子供らしい影が ..降らしている様子
...殺傷能力は高く ...簡単に岩を砕く
____________________
( ....魔人は少し思考をする ...子の精神的成長について ..... )
「 ...俺はさ ....子供は我が儘で良いと思ってる ...
...ミィリィ ..もし、したい事があるんなら言ってくれよ?」
____何度も何度も頭を撫でながら ...静かに告げる
___________ R E D K I N G
「 ......次世代の成長 」
_____いずれ来たるであろう 災厄に備えて ...
「 我はそれまでに ...彼等を ...彼等の子を 其の災厄に生き残れる様に ...だからこそ時間が足りない
....このままでは 我だけが生き残ってしまう .....求むのは 逆だ。我“以外”が生き残る ...幸福な未来を 」
彼等への恩を返せるのならば ...我は鎧を脱いでも良い ...だからこそ 進む為に その力を手に入れる為に
________貴様は邪魔なのだ
【 害 棘 山 地 】
( 次々と地が生き物の様に動き 先端 ...鋭利に 尖り 千本に満ちる程の針の山が ...偽の蒼の身体をした何かを中心に広がり 針が全身を貫き通す )
________________________
「 もう 目を瞑る気は無い ...昔から語られていた御伽噺の様に 我はなる気は全うない 」
_________________
__________________
「 ....お母さんの その一言で ...うちはとっても安心した
....信じてるからね 負けないって ...!! 」
( ...本音を言うならばもっと甘えていたい “子供”として 母のそばにいたいがこれ以上は邪魔になるだろう ...だから ..少し後退りして離れて 応援・サポートに集中 ________ )
しようとした所で剣のぶつかる音に....
“圧”に ..... 吹っ飛ばされる
_____ひ、やぁあああああっ!!?あ ...っぶんなぁ!
城の壁をぶち抜いた衝撃で ...外へと落ちそうになるが 紙飛行機に乗り 整え直す__________
_________________
( ...抑えられている姿を見れば ....子は覚悟を決める )
塵も積もれば山となり 紙は42回折れば月まで届き
...そう言った様に小さな事や物を積み重ねれば ...大きな物になる。
そしてそれは人も同じだと 紙子は考えていた。
[ 鳥の様に翼が動く音 ...? ]
( ...違う。薄っぺらな紙達が ...纏っていた紙鎧をベースに ...右腕にしていた紙も元に戻して ...動かして
....親の肉体に 何千何万と言う紙を貼り巡らせて_____ )
【 紙黄武装 大厄の枚 】BIG version
( ...全て紙が 子供が肩代わりする ...これからのダメージを ...これな終わった後は子の身体がとっても軽くなり過ぎて脱力感に囚われるだろうが ....今は悠長な事を言ってられない ...だろうから )