この瞬間を永遠に

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1:友紀菜:2015/11/10(火) 13:08 ID:4.c

ねぇ、先輩。

私の命、もって半年なんだって。

びっくりだよね。

つい、この間まで普通に生活してたのに……

私が、天国に逝く前に、もう一度先輩に会いたい。

会ってちゃんと伝えたい。

大好きですって。

もし、私が死んじゃっても、きっとみんなの心の中に、私の存在は永遠にある。

先輩の心にも、大切な友達の心にも、みんなの心の中に。

そう信じたい。

2:友紀菜:2015/11/10(火) 13:52 ID:4.c

〜登場人物〜

鳴海真央
中2。病気で余命半年。海斗先輩が好き。自傷癖がある。暖かい人柄で優しく、真面目。

一ノ瀬海斗
高1。俺様系男子。実は、優しい。運動神経がいい。真央とは、同じ中学校だった。

三柴秋奈
中2。真央のよき理解者。不良だったが、真央と出会い、変わった。真央とは施設で出会った。真央とは、違う中学校。

椎名莉乃
中2。心配性。真央と同じクラス。勉強も運動もできる。

舞原真由
中2。明るく、元気。真央とは幼なじみ。真央と同じクラス。

村上博臣
中3。真央、秋奈と同じ時に児童相談所にいた。

中石太一
真央の主治医。優しく、明るい性格。真央のことをよくわかっている。

その他人物は出た時に紹介します。

3:友紀菜:2015/11/10(火) 13:55 ID:YyE

×真央とは施設で出会った。

○真央とは児童相談所で出会った。

です。

すみません。

4:友紀菜:2015/11/10(火) 14:32 ID:4.c

ピンポーン

私は、チャイムを鳴らした。

「ごめん!ちょっと待って!」

ドタバタと足音が聞こえる。

「大丈夫。待ってるから。でも、急いでね。」

数秒後、乱れた服装で出てきた真由こと、舞原真由。

真由とは、幼なじみで、妹みたいな存在。

「ごめん。靴下が片方なくて。」


「わかったから、服装整えて。ボタンは外れてるし、カッターシャツがスカートに入ってない。」

「え?あっ本当だ。」

真由は、服装を整えた。

「行くよ。汽車に間に合わない。」

「えー嘘!今何時?」

「7時45分。」

「えー!後、7分しかないじゃん。」

「だから、間に合わないって言ってるでしょ。行くよ。」

「ハイハーイ。」

鳴海真央。中2。

背が高く、運動は苦手。

でも、ほぼ毎日、走らされている。

2人はギリギリで、汽車に間に合った。

いつものように、汽車に乗り、学校へ向かった。

5:友紀菜:2015/11/10(火) 15:18 ID:YyE

「おはよう。真央ちゃん、真由ちゃん。」

駅で待っていたのは、莉乃ちゃんこと椎名莉乃。

莉乃ちゃんは、家が学校に近いため、徒歩で学校へ向かうが、その前に、駅に私たちを迎えに来てくれる。

「おはよう。莉乃ちゃん。」

「おはよー。莉乃ちゃん。」

真由は、莉乃ちゃんに飛びついている。

「真由〜莉乃ちゃんが困るでしょ〜」

「はーい。」

3人は、学校へと向かった。

3人で話をしながら、駅から学校への道のりを歩くのが、私たちの日常だった。

「真央っち。」

玄関に着くと、ポンッと、軽く背中を叩かれた。

「博くんか〜ちょっとびっくりしたわ。」

博くんこと村上博臣。

小学生の時に、児童相談所で出会った。

先輩だが、タメ口&くん呼び。

博くんがそのほうがいいと言うから、そのままにしている。

博くんとは、階段で別れ、私たち3人は教室に入り、準備をして、読書をする。

朝の会が始まって、授業が始まる。

今日は、血液検査がある日で、3限目に血液検査をする事になった。

まさか、血液検査の結果が悪いなんてこの時は、思ってもいなかった。

6:友紀菜:2015/11/10(火) 15:44 ID:YyE

一週間後、採血の結果が返って来た。

「良かった〜結果異常なしだって。真央と莉乃ちゃんは?」

真由は、それだけで、喜んでいた。

って、いうか保護者に渡さないといけないのに勝手に見てるし。

まぁどうせ、私も見るんだけどね。

私は、封筒を開け、中身を見た。

異常あり

病院に行って検査を受けてください。

「え……」

「私も、異常なしだ。真央ちゃんは?」

「異常ありだって。貧血かな?」

「えっ大丈夫?」

莉乃ちゃんが心配そうに、私を見つめる。

「あー確かに。貧血ならありえるかもね。」

「本当に?病気とかじゃないの?」

「大丈夫、大丈夫。心配しすぎだってば。」

「大丈夫ならいいけど…ちゃんと、病院で検査してもらってきてね。」

「うん。わかった。」

この時の私は貧血で間違いないと思っていた。

7:友紀菜:2015/11/10(火) 16:12 ID:4.c

私は、家に帰るとリビングへ向かった。

リビングにはお母さんがいた。

「ただいま。」

「おかえり。」

お母さんは、ソファーに座って、テレビを見ている。

今で、こそよくなったが、私は暴力、ネグレクト、心理的虐待を受けていた。

暴力はなくなったが、いまでも、ネグレクトと心理的虐待は少しある。

「お母さん、採血の結果がよくなくなかったみたいで、病院に行けって紙がきたんだけど…」

「そっか。さっさと終わらせたいから、明日にでも行こうか。」

「うん。」

お母さんとは、ほとんど会話はしない。

私が、児童相談所に預けられたのをきっかけにほとんど、私に関わらなくなった。

私は、独りでご飯を食べて、さっさと自分の部屋に入った。

ハァ、お母さんといると息が詰まる。

私は、ポーチから、カミソリを出して、左手首に傷をつけた。

私には、自傷癖がある。

周りがなんと言おうとやめるつもりはない。

生きるために、切っているのだから。

私は、お風呂に入り、すぐにベッドに入った。

8:友紀菜:2015/11/10(火) 16:36 ID:4.c

♪〜♪〜♪〜

ラインきた音が流れた。

「誰だろ?」

私はスマホを見た。

秋奈
あー学校マジで疲れた。
今日は、体育で長距離走らされたし。
真央ちゃんはどうだった?

あ、秋奈ちゃん。

頑張ってるんだな。

秋奈ちゃんこと三柴秋奈。

秋奈ちゃんは、不良行動をしていて、児童相談所に来ていた。

一緒に過ごしていて、悪いことをしているようには感じなかった。

とても、よくしてくれて、とても仲良くなった。

また、悪いことをしたら、施設に入れられると聞いた私は、必死でもう悪いことはしないでと、頼み込んだ。

秋奈ちゃんは、もうするつもりはないと言ってくれた。

本当は、秋奈ちゃんは優しくていい子なんだと思う。

実際にそうだし。

長距離とか、大変だね。
私だったら、死んでるわ。
今日は、特に変わったことはなかったけど、採血に引っかかった。

私たちは、こんな感じでラインのやりとりをしていた。

9:友紀菜:2015/11/11(水) 08:37 ID:4dk

〜次の日〜

私は、お母さんよりも早く目が覚めた。

そして、キッチンへと向かった。

私は、朝早く起きれた時は、朝ご飯を作ることにしている。

大抵、朝ご飯は用意してないため、朝、起きれないことが多い私は、朝ご飯を食べずに、学校に行くことが多かった。

だから、貧血に心当たりはあった。

私は、冷蔵庫を開けると、ため息をついた。

何も、ない……

冷蔵庫にあるのは、卵と酒、マーガリン、ケチャップ、マヨネーズくらい。

今日の朝ご飯は卵焼きとトースト1枚。

お母さんの分の卵焼きをテーブルに置いた。

時計を見ると、まだ7時だった。

真由と莉乃ちゃんに、病院行くから、学校遅れていくねとラインを送った。

制服を着て、学校の準備をしたり保険証などを探したりして、リビングに向かった。

お母さんも、いつの間にか、起きていた。

「準備できた?」

「うん。」

「じゃあ、行こうか。」

私たちは、病院へ向かった。

10:友紀菜:2015/11/12(木) 13:27 ID:8j6

車の中では、私もお母さんも無言だった。

私は、イヤホンをつけて音楽を聞いていた。

多分、一番近い中央病院に行くんだろう。

いくら、近くても中央病院までは、30分もかかる。

朝は、込んでいて30分以上かかったが、中央病院についた。

受付をして、小児科の受付に受付表と診察券、採血の結果の封筒などを渡した。

そして、しばらく椅子に座って待った。

「2564番でお待ちの方。」

私は、自分が呼ばれたので、手を挙げた。

看護師さんが来られると、体温計を渡された。

私は、体温計を脇に挟んだ。

「今日は血液検査の結果がよくなくて来られたんですよね?」

「はい。学校から、病院で診てもらえって言われて。」

ピピピピッ

体温が計れたから、看護師に体温計を渡した。

「そうですか。体重と身長と血圧はかるので、中にお願いします。」

私は体重と身長と血圧を計った。

「まずは、血液検査と尿検査をして来てと先生がおっしゃっているので、血液検査と尿検査をしてきてください。」

看護師さんがそう言うと、紙の入ったファイルを渡した。

私は、血液検査と尿検査をした。

それから、何時間も待たされた。

11:友紀菜:2015/11/12(木) 15:07 ID:Gp6

中央病院の小児科医の中に、心の治療をする先生もいるらしい。

だから、こんなに長いのかな?

予約してないのが一番の理由だとは思う。

でも、話をしていたら、きっと診察時間は長くなる。

それは、私も知っていた。

私も、児童相談所にいた時何回も面接があったから、分かる。

♪〜♪〜♪〜

2564番でお待ちの方は、中待合いでお待ちください。
担当医 中石

テレビ画面には、そう書かれていた。

私が、呼ばれたのは、お昼になった頃だった。

「お母さん。」

私は、お母さんの肩をポンポンッと叩いた。

「……」

お母さんは、黙ったまま、スマホをつついていた。

お母さんは、何時間も待たされて、機嫌が悪いようだった。

親がいなくても、いいのかな?

私は、仕方なく、1人で中に入って待っていた。

少しすると1診の診察室から、看護師さんが出て来た。

「鳴海真央さん。お入りください。」

名前を呼ばれ、1診ということは、偉い先生なのかな?と思いながら、中に入った。

12:友紀菜:2015/11/12(木) 17:03 ID:J1I

中にいたのは、30代後半から40代前半くらいの男の先生だった。

中石先生は、パソコンを見ていた。

多分、血液検査と尿検査の結果だろう。

見えたのは、横顔だけだったが、優しそうな先生だった。

「お家の人は?」

看護師に聞かれて、私は焦った。

なんて、言い訳しよう?

「えっと…その……」

「まさか、1人で来たの?」

「いや、一緒に来ました。あっ、えっと…電話中です。」

「そっか。先生、どうします?」

「別に、いいよ。真央ちゃん。前にも、違う先生だけど、来てるよね。。」

「はい。確か。」

前に、1回だけね。

あの時は、さんざんだったよ。

「声が出なくなったんだよね。それに、栄養失調だったみたいだね。その後、児童相談所に入所になってるよね?」

なんで……そんなことまで知ってるの?

「……」

私は、下を向いたまま黙ったままだった。

「虐待受けてるのかな?」

「む、昔の話です。」

中石先生が、左手に振れようとした。

私は、慌てて手を引っ込めた。

13:友紀菜:2015/11/12(木) 17:47 ID:Pt6

あー嫌だ。
バレちゃったかな?

あの時は、自傷癖はバレなかったけど。

虐待はまた、あの時みたいに……

「真央ちゃん。学校の先生みたい大騒ぎする気はないから大丈夫だよ。本当のこと教えてくれる?」

カルテにそんなことまで書いてあるの?

まぁ隠しても無駄だし、話してもいいか。

児童相談所でも話したし。

「はい。」

「虐待受けてる?」

「少しだけ。」

「そっか。あと、ちょっと、見てもいいかな?」

私は頷いた。

中石先生は、左手首をみた。

やっぱり気づいてたんだ。

「つらかったね。いつから?」

「小学生くらいの時だったと思います。」

「そっか。今まで、よく頑張ってきたね。検査結果なんだけど、貧血気味かな。それに……本当は、お家の人に話すのが普通なんだけど。落ち着いて聞いてね。」

中石先生は、深刻そうな顔をしている。

「真央ちゃんは、胆管癌で間違いないと思う。」

胆管癌?

それって……

「治るんですか?」

お願い。
治ると言って。

「治らないことはないよ。でも治る確率は低い。」

聞くのが怖い。

怖くてたまらない。

私は、スカートをギュッと握った。

「治らなかったらあと、どれくらい…ですか?」

14:友紀菜:2015/11/13(金) 13:37 ID:uq6

ドキンッドキンッと心臓が波打つ。

中石先生は、話しにくそうにしている。

「あと、もって半年…くらいかな。」

半年……

あと半年?

私、まだ少ししか生きてない。

まだ、彼氏もいない。

まだ、たくさんやり残したこと、あるのに……

「真央ちゃん。ここ何年か、血液検査に引っかかってなかった?」

「去年は、血液検査の日は休んでてできなくて、小学生の時は、血液検査なくて。」

「そっか。真央ちゃんの癌ね、結構進んでるんだよね。」

「え……」

だから、余命半年?

ちゃんと、検査してたら、もっと長く生きれたの?

「転移してる可能性も大きいね。後から、他の検査も受けてもらうね。」

「はい…」

「真央ちゃんが、検査してる間に、先生はお家の人と話しとくね。」

「はい。」

「検査終わったら、また来てね。」

「はい。」

私は、その後超音波とかMRIとかいろんな検査を受けた。

15:友紀菜:2015/11/13(金) 15:26 ID:uq6

検査も終わり、中石先生の診察にはいった。

「転移…してるね。癌も大きいし、手術より、抗がん剤治療の方がいいと思うから、2週間に1回点滴するね。」

「はい。」

「きちんと、治療していけば、半年以上生きることもできるかもしれないからね。」

「はい。」

「辛いと思うけど、頑張っていこうね。」

「はい。」

「お母さんにも、ちゃんと伝えといたから。」

その後も、いろいろ聞いたけど、私は、ただただ、「はい。」としか言わなかった。

診察は終わり、抗がん剤の点滴をして帰ることになった。

この点滴は何時間もかかるらしい。

それを、2週間に1回しに来なくちゃいけない。

暇だなぁと思い、スマホを見ると、真由や莉乃ちゃんから数時間前にラインが来ていた。

真由
真央〜まだ病院?真央がいないと寂しいよ。

莉乃
真央ちゃんまだ病院?
長いね。何かあったの?

2人とも、気づかなくてごめんね。
ただの、貧血だって。
すごい人で何時間も待たされるし、念のためにっていろんな検査してて、長くなっちゃった。
今日は、学校行けないと思う。
ごめんね。

私は、ラインを送った。

こうして、ラインもできなくなるのかと思うとつらかった。

16:友紀菜:2015/11/13(金) 15:50 ID:FRE

あーうそついちゃった。

でも、言える訳ないよ。

私、胆管癌だったんだ。
余命半年だって。
なんて。

私は、いつかみんなの前から消えちゃうんだね。

これからは、一瞬一瞬を大切にしないといけないね。

永遠に心に刻んでおかないとね。

私は、静かに涙を流した。

独り、誰もいない部屋で。

これからは、いろんなことを、気にして過ごさなくちゃいけない。

私は、ご飯が今よりもっと食べれなくなる。

みんなと普通に過ごせない。

感染症にかからないようにしないといけない。

手首を切ったらいけない。

いつかは、学校にも行けなくなる。

辛い……

真由や莉乃ちゃん、秋奈ちゃん、博くん、それに…海斗先輩。

ほかにも、大切な人に半年たったら永遠にサヨナラなんて……

海斗先輩…

先輩とは、もぅ会えないのかな?

先輩には、本当にお世話になったね。

私、先輩が初恋でした。

もし、会えたら、この気持ち、ちゃんと伝えます。

17:友紀菜:2015/11/13(金) 16:11 ID:uq6

点滴も、やっと終わった。

「じゃあ、また2週間後に来てくださいね。これは、学校に出してください。学校へは、貧血とだけ書いてあるそうですから、心配しないでくださいね。」

看護師さんは、そう言って、ファイルと診察券や封筒などを渡した。

中石先生が、気にかけてくれたんだろうな。

優しい先生だな〜

待合室に戻ると、お母さんが待っていた。

「終わった?」

お母さんの表情は優しかった。

どうして、だろう。

「うん。」

会計を済ませ、車に乗った。

「真央。今まで、ごめんね。」

「え……」

お母さんは、涙を流していた。

「お母さん、これからは、真央のこと大切にするから。一緒に頑張っていこうね。」

そう言って、私を抱きしめた。

「うん。」

私は、とても嬉しかった。

「帰って、ご飯食べないとね。買い物して帰ろうね。」

そう言うと、お母さんは車を走らせた。

18:友紀菜:2015/11/18(水) 08:48 ID:NfA

お母さんは車を走らせた。

「ねぇ、お母さん。」

「何?」

「病気のこと誰にも言わないで。学校にも、友達にも。」

「………すきにしなさい。」

お母さんは少し考えてそう答えた。

「いいの?」

意外な返事だった。

それは、ちょっととか、ダメとか言われる気がしてたんだけどな。

「今まで、すきなようにさせてあげれなかったから。それに、あと少しの人生、すきなようにさせてあげたいから。」

やっぱ、病気だからお母さんは優しくなったんだね。

「そっか…ありがとう。」

「ほかにも何かあったら遠慮せずに言いなさいね。」

「うん。」

「今日は、買い物して帰ろうね。真央の為に張り切って作るからね。」

「うん。ありがとう。」

思わず、笑みがこぼれた。

こういうのが、普通の親子の会話なんだな。

今日は、学校には行かず、買い物だけして帰った。

19:友紀菜:2015/11/18(水) 08:52 ID:Wqw

私は、スマホで自分の病気のことを調べた。

食欲不振とか、体重減少、腹痛、発熱、とかいろいろ。

それに黄疸っていうのが、出たりするらしい。

中石先生にも、気づかなかっただけで、前から出てたと思うって言われた。

今、思えば白目や皮膚が黄色っぽいことがあった気がする。

言われてみれば、胆管癌の症状は出ていた。

なんで、気づかなかったんだろう。

ほかにも、感染症対策はしないといけないって、中石先生に言われた。

だから、手首切るのもダメ。

でも、中石先生は、もう癖になってるだろうし、これからつらいこともたくさんあるだろうから、どうしてもって時は、きちんと手当てするなら、良いと言ってくれた。

本当は、ダメだけどって。

中石先生が主治医で本当に良かったと思う。

「真央〜!ご飯。」

「はーい。」

今日は、久しぶりにお母さんとご飯を食べる。

食生活も整えないと、いけないから、お母さんが毎日ちゃんとご飯を作ると言ってくれた。

久しぶりにお母さんとご飯を食べ、なるべく早く寝た。

20:友紀菜:2015/11/18(水) 09:47 ID:vu.

〜次の日〜

私は、朝ご飯を少しだけ、食べて真由を迎えに行った。

確かに、食欲ないな。

ほとんど、朝ご飯食べないから、あまり感じなかったけど…

「真央、どうした?」

「ん?何が?」

「さっきから、上の空だよ。」

「あー、ごめん。なんで、貧血だったんだろうって。」

「あー、そのことね。給食おかわりしないからだよ。」

真由は、キメ顔をした。

「そこ?いや、おかわりしなくても、貧血にはならないよ。おかわりしないのが、原因ならみんな貧血だよ。」

「2−Aのほとんどは、おかわりしてるよ。」

私は、ようやく気づいた。

「そうだった。うちのクラスは、みんな大食いなんだった。一部を除いて。」

「そうそう。真由や莉乃ちゃんたち、ちゃんと食べなよ。」

そうか、朝ご飯も食べないし、お昼ご飯もみんながたくさん食べて私の分は少ないから、食欲がないことに気がつかなかったんだ。

真由と話してる間に駅に着いた。

「今日は、ギリギリじゃなかったね。今日、真由、早かったもんね。」

「うん!今日は頑張ったんだー」

「えらい、えらい。」

私は、真由の頭をなでた。

「ウフフ。ありがとう。」

話していると、汽車が来た。

21:友紀菜:2015/11/18(水) 10:50 ID:zzs

2−Aのクラスメイトの書きます。
(出てこない場合もあります。)

女子

有栖川なずな

神崎美空

椎名莉乃

天童泉

梨本真昼

鳴海真央

星名ことり

舞原真由

夜長日菜乃

枠内日向

男子

相川隼人

岩泉一郎

神原一颯

須川優雅

名瀬徹

晴名大悟

馬渕集斗

正木耕也

矢口大地

流川仁太

22:友紀菜:2015/11/18(水) 11:24 ID:vu.

私たちは、汽車に乗った。

「真央、舞原、おはよー。」

そう言ったのは、同じクラスの神原一颯。

「おはよー」

私と真由は声を合わせて言った。

「真央。朝、集配カゴ持って行っといてくんない?」

「え、なんで?」

「朝から、サッカー部集まれって言われた。」

「それなら、いいけど。」

「悪いな。サンキュ。」

一颯君は、去っていった。

「真央、優しいね。」

「そう?部活の集まりなら仕方ないよ。」

「別に、集まりがあるからって、集配カゴ持っていけない訳じゃないし。」

「そうだけど。一颯君部活頑張ってるから、いいの。」

「頑張ってなくても、持っていってあげるんでしょ。」

「まぁ、そうだけど。」

「ていうか、真央と神原仲いいよね?」

「まぁ、うん。去年同じクラスだったし。」

真由がニヤニヤしている。

なんか、どうでもいいこと考えてるな。

「もしかして…ラブ?」

ハァ。
やっぱり。

「違うよ。仲がいいだけ。そういうのじゃないよ。だって…」

「海斗さん一筋だもんね。」

「もうっ!違うって。」

「真央、真っ赤だよ。」

「もう〜やめて。」

こういったやりとりも、あと少ししかできないのか…

私は、少し寂しくなった。

23:友紀菜:2015/11/18(水) 11:49 ID:zzs

私は、顔を曇らせ、うつむいていた。

「真央?どうかした?」

「ううん。海斗先輩卒業してから会ってないなって思って。」

私は、とっさに嘘をつく。

病気のことは、絶対に言わない。

言ったら、心配かけるし、悲しむから。

「そうだね。会えると、いいねぇ。」

また、ニヤニヤし始めた。

もぅ。まったく。

「あ、あそこに耕也君いるよ。」

「どこ?」

ものすごい、勢いでがっついてきた。

「私たちの前の前の前に座ってる。」

「本当?」

「自分の目で確かめなよ。」

「あっ、本当だ。」

「耕也君のことになると、燃えてるね。真由こそ、ラブじゃん。」

私は、真由の肩を叩いた。

「ウフフ。まぁね。」

とても、嬉しそうな顔をしてる。

「恋する乙女だね〜」

そうこう、しているうちに、駅に着いた。

「私、耕也君に話しかけてくる。」

「頑張れ。じゃあ、私は莉乃ちゃんと、って莉乃ちゃんも、優雅君といるし。」

莉乃ちゃんと優雅君が、一緒に話しているのが見えた。

「じゃあね〜」

真由は、耕也君の元へ行った。

なんか、いいな〜

みんな、ラブラブで。

海斗先輩は、卒業しちゃったし。

私は、1人で学校へ向かうことにした。


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