花崎小学校5年2組新聞係!

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1:美音◆.wmpFy.Zyhxio:2016/12/15(木) 17:47

美音です。
新しい小説書きます。 
面白くないと思うし、文才無いので文がおかしくなると
思いますが感想&アドバイス(辛口ok)お願いします!

2:美音◆.wmpFy.Zyhxio:2016/12/15(木) 18:01

登場人物
 
河本 遥
(かわもと はるか)
5年2組新聞係の一員。
活発な性格で、勉強が得意。
思ったことはすぐに口に出すタイプ。

松下 慶
(まつした けい)
5年2組新聞係の局長。
勉強も運動もできる秀才。
デリカシーに欠けている。

武田 雅 
(たけだ みやび)
5年2組新聞係の一員。 
勉強が得意で、手先が器用。
おっとりしていて優しい。   

倉島 玲
(くらしま れい)
5年2組新聞係の一員。
遥の親友。
辞書を読破した経験があり、色々な言葉を知っている。

榑林 航
(くればやし わたる)
5年2組新聞係の一員。
ふざけるのが好きな性格。
勉強は得意。

3:美音◆.wmpFy.Zyhxio:2016/12/15(木) 19:10

小説スタート

「局長っ〜!」

通り風が廊下の掲示物をハラハラと舞い上がる。

その中を走り抜ける私を、色々な学年の子が口をあんぐりと開けて見ている。

普通の子だったら恥ずかしいだろう。

でも私は周りの目など気にする場合では無かった。

だって!

新聞の記事が見つかったんだもんっ!

5年2組に走り込み、うちのクラスの新聞係の局長、松下君の机にバンッと手をつく。

「ネタ見つけたよ!」

本を読んでいた松下君は、少しビクッとする。

「遥〜、目立ち過ぎだって。ちょっとは周り気にしなよ。もう5年だろ。」

答えたのは松下君では無く、新聞係の一員、おふざけ男子の榑林。

私は腹が立って榑林を睨む。

「だってとびっきりの奴だもん!周りの目なんか気にしてられない。」

松下君がようやく口を開く。

「で、遥。そのとびっきりな奴ってどういう奴?」  

待ってましたっ!

私はニンマリとして口を開ける。
 
「2年生がね、老人ホームに遊びに行ったんだって。2年生の先生に記事を書いて
くれたら学校便りに載せるって言ってくれたの!これは新聞係の革命だよっ!」

それを聞いて、雅ちゃんと玲も駆け寄ってくる。

4人とも、興奮で顔がほんのり紅潮していた。

雅ちゃんが微笑む。

「遥ちゃん、すごいね!」

榑林も珍しく本気の顔。

「やったな!」

玲も手を叩く。

「遥、よくやった!」

松下君が拳を突き出す。

「新聞係の革命っ!」

革命っ!

私たちも拳を突き合わせた。

4:美音◆.wmpFy.Zyhxio:2016/12/16(金) 17:58

早速、松下君が先生に報告する。

「先生、僕たち新聞係の記事が、学校便りに載ることになりました!」

先生は一瞬、固まった。

多分、松下君の言っている事にびっくりして、とっさの反応に困ったんだと思う。

「学校便り……?って、本当!?あなたたちの新聞が学校便りに?」

先生の頭は『?』だらけらしい。

「それじゃあ僕たち、取材に行くんで!」

私たちは張りきって2年生の教室に向かった。

「失礼します。えっと、5年2組新聞係です。記事の写真の提供とインタビューに来ました。」

私が胸を張って言うと、2年生の子たちが飛びついてきた。

「インタビュー?」

「新聞だって!」

「すごいね!」

私たちは思わず微笑み合う。

そこに先生がやってきた。

「あぁ、どうもどうも。写真はここにあるよ。インタビューを受けるのはこの二人。」  

先生が指を指した先には、男の子と女の子な一人ずつ、緊張した顔つきで立っていた。

「じゃあ、ちょっとお話聞いても良いかな?名前をまず言ってね。」

弟と妹がいる雅ちゃんが、慣れた感じで手招きする。

「えっと……、笹本要(ささもとかなめ)です。」

まず口を開いたのは、男の子だった。 

「要君ね。老人ホームに行ってみて、どうだった?」

ノートを準備しながら、私は優しく聞く。

私の家には、4歳上の星菜(ほしな)お姉ちゃんしかいないからよくわからなかったんだけど、ね。

要君は、つっかえながらもいろいろな事を話してくれた。

「わ、私は橋本香音(はしもとかのん)です。」

次に女の子の方も口を開いた。

「香音ちゃんね。老人ホーム、どうだったか教えてくれる?」

香音ちゃんは頷きながら言ってくれた。

5:美音◆.wmpFy.Zyhxio:2016/12/18(日) 10:00

そして、今は教室への帰り途中。
 
「まぁ、こんなもんかぁ。」

私はノートの取材内容をメモしたページをパラパラとめくる。

「遥、おまえの取材中の顔すごかった。超強張ってた、笑顔引きつってた。」

松下君が私を見る。

本当、うちの局長はデリカシーに欠け過ぎている。

女子の前では言っちゃダメでしょ、そういうこと。

榑林がヘラヘラ笑う。

「わかるわかる。正直あれはやばかったよ。雅にしといた方がよかったんじゃね?」

全く、うちの新聞係の男子共は……。

どいつもこいつも煩いなぁ!

でも、楽しかった。

皆といれるのが嬉しかった。

5年生も、後5ヶ月。

まぁ、来年も同じクラスなんだけど。

このメンバーで、新聞係ができるって言うのは、すごく楽しいこと。

「は、る、か!ちょっと、大丈夫?」

気付けば、玲が私を覗き込んでいた。

「ん?あぁ、なんでもないよ。」

雅ちゃんも心配そうに見ていた。

「あの二人が変なこと言ったからだよね。全然大丈夫だったよ、遥ちゃんお姉ちゃん
っぽかった!」

雅ちゃんが天使に見えた。

男子からああだこうだ言われた後、そんなことを言われると、雅ちゃんは天使と同じ
存在。

さすがお姉ちゃん!

6:美音◆.wmpFy.Zyhxio:2016/12/18(日) 13:13

「って、もう昼休み終わるよ!?急がないと、次理科の実験だし………。」

玲が今すぐにでも走り出す陸上選手のような格好をしながら言った。

時計を見ると、昼休み終了のチャイムが鳴るまで後1分程。

「やばっ、こっから遠いのに………。」

私たちは既に走り出している。

『廊下は走らない!』という児童会のポスターの横を。

私たちはなんとか間に合い、教科書を準備して理科室に向かった。

                *
「じゃ遥、記事書いてきて。」

松下君に言われ、私は頷く。

やったぁ、記事が書ける!

「で……、コラムの所の小説の続きって、航だよな?」

松下君が榑林を見る。

「待ってましたっ!よっしゃあ、小説もいよいよクライマックスだぜ!」

そういえば、この『魔法使いと僕たちの不思議な紀行』という何とも平凡すぎる
小説は、榑林が考えたものであった。  

私たちは大反対だったのだが、榑林は皆の意見など一言も聞かず、強引に押しきった。

「んで……、玲が学級会。雅がアンケートの結果についての記事、俺がインタビューに
ついての記事、か……。」

うん、そうだね。

「じゃ、今週末までに清書って事で良い?」

ん、良いんじゃないかな!

7:美音◆.wmpFy.Zyhxio:2016/12/20(火) 17:51

「じゃ、今日は解散ー!」

私たちはランドセルをしょって教室を出た。

「玲、一緒に帰ろー!」

私は玲と一緒に登下校の道を歩く。

「来週はどんな記事書くんだろうね。」

私は何となく呟く。

気付けば私たちは、新聞の事でいつも盛り上がるのであった。

玲が思いついたように手を叩く。

「あ、あれはどうかな。今、不審者がすごい出没してるらしいじゃん。それで
警察署に取材に行くとかありじゃない?」

あぁ、良いかも!

「局長に提案してみよう!」

私は少し先に榑林と歩いている松下君を指差す。

8:美音◆.wmpFy.Zyhxio:2016/12/21(水) 18:13

「良いね!行こう、行こう!」

玲が走り出す。

私も後に続いた。

「局長っ!」

玲が松下君の横で急ブレーキをかける。

「なんだよおまえら、記事の話なら終わったろ。」

榑林が玲を睨んだ。

「ふん、なんにも考えてないあんたなんかにはわかんないわよ!私は局長に提案しに
来たの!」

玲が憤慨しながら腰に手を当てる。

「まあまあ、で、提案って?」

松下君に聞かれ、私は応える。

「今、この辺で不審者が出没してるって知ってるでしょ。それについて、警察署に
取材に行くのはどうかなって。」

松下君と榑林の顔が活気づいていく。

「名案じゃん、それっ!」

玲と睨み合っていた榑林が、嬉しそうに言った。

「また革命だな。」

松下君もわくわくしている様だった。

「全く、榑林と来たらさっきまでバカにしてた癖して、何飛び上がってんの?」

玲がすかさず口を挟んだ。

「だから、勘違いしてただけなんだよ。」

榑林も負けじと言う。

玲の顔が怒りで紅くなっていくのがわかる。

「にしては態度が急変しすぎでしょ。」

確かに……。

9:美音◆.wmpFy.Zyhxio:2016/12/22(木) 17:29

+登場人物
原川 優衣
(はらかわ ゆい)
去年まで、遥をいじめていた。
雅と仲が良いが、無理矢理親友にした。
きつい性格。

「で、取材は決定で良いんだよね?」

松下君、ナイス!

さすが局長!

「もちろんっ!」

「当たり前じゃん!」

玲と榑林の声が重なる。

もう、なんだかんだ言って仲良いんだから。

二人は照れたみたいで、そっぽを向いた。

「あ、雅だ。」

松下君が、少し先を歩いている雅ちゃんを見た。

あっ、本当だ!

「雅ちゃーんっ!」

私は叫びながら坂を下る。

それに皆が続いた。

「あれ、誰かと思ったらあんたか。」

優衣だった。

「ゆ、優衣ちゃん。あの……」

雅ちゃんが抑えてくれようとしてるのがわかった。

「煩い、ちょっと黙ってろよ。あんたに用はない。」

松下君だった。

私たちはびっくりして、松下君を見た。

「ん?俺、なんかした?」

松下君は訳がわからないらしかった。

「あぁー、なんでもない。で雅、記事の話なんだけど、不審者の件で警察署に取材に
行く事になったんだ。」

榑林も役に立つ。

「面白そうだね!良いんじゃない?」

雅ちゃんは嬉しそうに笑った。

「新聞?あんたらそんなんで、盛り上がれる訳?ないわー。」

優衣がいきなり笑い始めた。

私は優衣に腹が立った。

「人の事をいじめて楽しむあんたにはわかんないだろうけどね、新聞を楽しみに
してくれてる人がいるんだよ?だから私たちは盛り上がれる。悪い?」

優衣は驚いた様だった。

去年の弱い私とは、全然違ったからだと思う。

「新聞……、新聞なんて、そんなもので……?」

優衣はオロオロしながら、坂を逃げる様に下って行った。


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