ここは明確スイーツ研究部!

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1:モンブラン:2017/01/27(金) 22:06

文才とかないですけど、
見てくださったら嬉しいです。

2:モンブラン:2017/01/27(金) 22:14

『ここは明確スイーツ研究部!1』

人物紹介

多田本 真美
目立ちたくないを意識している小学6年生。明確ゼミナールに通う。

坂宮 陽都
サッカー少年。
明確ゼミナールに通う少年6年生。
真美が好き。

矢本 拓斗
野球少年。明確ゼミナールに通う少年6年生。

隅木田 優斗
勉強得意な少年。
明確ゼミナールに通う小学6年生。

3:モンブラン:2017/01/27(金) 22:35

『ここは明確スイーツ研究部!』
1.昔のわたし
目立ちたくない…
意識して生きてきたはずなのに…
なのにぃっ!

パチパチパチパチパチパチパチパチ

めっちゃ拍手されてるんですけど!
わたし、どれだけ避けてきたか、あなた分かっておられます?
どうして拍手を浴びているのか…

「唯一、100点だった子がいます!真美ちゃんでーす!」
難しい学力テスト、わたしは100点だった。
みんな100は取れなくて…
余計浴びちゃってるんだよお。
「真美、100点取れたんだね。すっごおい!」

わたしの名前は、多田本真美。
彦宮学園初等部6年生です!
明確ゼミナールっていう塾に通っていて、国語が大のト・ク・イ!!!

「真美、すっごいじゃん!」
さっきも隣でほめてくれた、晴奈ちゃんーーー幼なじみは、笑ってほめ続けてくれる。
わたしの大切な友達。
「陽茉理と由里歌も思うよね!」
晴奈ちゃんの他、陽茉理ちゃんも由里歌ちゃんも仲良くしてくれる。
6年生になってできたーーー昨日できた友達なんだ!
「うん。真美すごい!わたし絶対無理だもぉん。ねえ、由里歌」
「由里歌、真美みたいに頭よくないもんなあ。羨ましいぃ」
陽茉理ちゃんと由里歌ちゃんは、顔を見合わせて、「ねえ」「ねえ」と言い合っている。
「ねえ」「ねえ」「ねえ」
亜子ちゃんの声がかすかに聞こえる。

「ね〜え、ま〜みちゃん!」
「あこちゃん。どうかした?」
5年生のときの親友、あこちゃん。
人懐っこくて、可愛い。
「あこ、まみちゃんの真似することにしたんだあ。まみちゃん、部活何入ってるの?あこも移動する!」
あこちゃんが仲良くしてくれるのは嬉しかった。
でも………ベッタリかも…
そんなことは言えず…
「バトミントン部。あこちゃんと一緒にできて、わたし嬉しいなあ♪」

あこちゃんとハイタッチしたあの手の冷たさ。
今でも忘れることはできない。

「みゆ、かんな、さとこ。いいよ!」
同じバトミントン部の仲間。
みゆさん。かんなさん。さとこさん。
この3人に、悪口を言われた。
仕組んだのは…あこちゃんだった。

4:モンブラン:2017/01/27(金) 22:48

翌日
「ねえ」「ねえ」「ねえ」
あこちゃんとみゆさん、かんなさん、さとこさんに遠目で見られた。
クラスのみんなも、クスクス笑って。
その中に、……幼なじみの晴奈ちゃんも、、、入っていたんだ。

(でも、晴奈ちゃんのこと、信じてる。わたしのこと…そう思っていないってこと。)


2.明確ゼミナール
家に帰り、明確ゼミのカバンを持って明確ゼミに向かう。
あこちゃん、みゆさん、かんなさん、さとこさんとは、みんなクラスが違うけど、近寄らないようにしてる。
また大騒ぎになったら、……考えただけでぞくぞくするっ!

下駄箱に靴を入れて、明確ゼミの、わたしのクラスに向かう。
そのときにっ!

バンッ

「ひゃっ!」
思わず走っていたものだから、人にぶつかっちゃった。
「ごめんね。怪我はない?」
立ち上がって手を差し出してくれた男の子ーーー誰!?
知ってる人じゃあないし…
一体誰なのよう!
「ごめんなさい。失礼します」
急いでクラスに入るけど、誰も声をかけてくれる人はいない。
あこちゃんみたいな子だったら、こわくて話せないもの。
ひとりで地味に生きた方が、得すること、多いんじゃないの!?

フゥ

やっと授業終わった。
算数なんて長いとしか感じない。
ああ、めんどくさいめんどくさい。
塾なんてとっととやめちゃいたいよ。
「失礼します!ええっと…多田本真美ちゃんいますか?」
うわっ、さっきの男の子だ!
身を隠していくしかない…


切ります。

5:モンブラン:2017/01/28(土) 07:55

「キャー、キャーキャー!」
近くの女の子が騒ぎだした。
何?何?何なのっ!
「隅木田先輩がいるわよ!」
スミキダセンパイ!?
「ねえ、ところで、真美って誰よ」
「さあ、分かんない」
ますます通りづらくなってきたよ〜
どうしよう、どうしたらいいの?
隅木田先輩は、教室に入ってきて、ガッチリわたしの腕を掴んだ。
「あのお、何か御用ですか?」
「ちょっと、談話室に来てくれる?」
談話室…
明確ゼミナール一角の小さな談話室。
入ったことがないけど、ものすごく人気って評判。
「さあ、行こう」
え?……
わたしひとりで行くんじゃないの?
隅木田先輩と一緒だったら…
みんなに痛い目で見られてしまう!?
隅木田先輩は、わたしと手を繋いでえええええええっ!
談話室に向かったのであった。


3.イケメンあらわる
談話室につくと、隅木田先輩は、謎の男の子が座っているところに座った。
謎の男の子ーーールービックキューブをずっと回している。
わたし、この子たちと話す勇気ないんですけど〜

6:モンブラン:2017/01/28(土) 08:14

「おい、坂宮。矢本はまだか」
いや、まだいるわけ?
わたし、無理なんだよお、多いの。
「矢本です!あぁ、坂宮。隅木田」
誰か男の子来ちゃったよっ!
「みんな、自己紹介しよう。真美ちゃんもね」
「は、はい…」
坂宮君?が、手をあげた。
何、この子。
空気読めないのかなあ?
「お前、誰?どこから来た?」
わたしのことですか!?
礼儀正しく、しっかりした自己紹介をしてみせるから、よく見てなさいよ。
「こんにちは。わたしの名前は、多田本真美です。国語が得意な小学6年生です。よろしくお願いします」
隅木田先輩は、拍手してくれた。
う、嬉しい。
またほめられたよ。
「真美ちゃん。さっきはぶつかってごめんね。僕、隅木田優斗。中学2年生だよ。よろしくね」
中学生なんですか〜!?
すると、矢本君?が自己紹介した。
「俺は、矢本拓斗。中学3年生。これからよろしくね〜♪真美ちゃん」
何っ!
今、ドキッっとしたんだけど!
まあ、いいか。
空気読めない男の子ーーールービックキューブを置いて、自己紹介した。
誰よこの人ぉぉぉっ!
「俺、坂宮陽都。小学6年生。よろしくな」
だから、どうしてみんな、よろしくを言うわけ!?
普通言うけど、矢本君なんて『これから』がついてたんだよ〜
この人たち、カッコいい…
クラスの野郎と違って、とても。
空気読めないっていうのは置いといて、隅木田先輩も坂宮君も矢本君も。
どうしてわたしの前に現れたの〜?

7:モンブラン:2017/01/28(土) 08:20

人物紹介で、みんな小6でしたが、
↑に変えさせていただきます。
本当に申し訳ありませんでした。

8:モンブラン:2017/01/28(土) 14:08

4.スイーツ作りに参加
「真美ちゃん。僕たち、明確ゼミの受付の先生、船水先生がやめる話、聞いちゃったんだ。ちょっとでもいい思い出残してほしくて、」
隅木田先輩の途中で、坂宮君が口をはさんだ。
「俺、サッカー行っていい?練習遅れると、監督に怒られる。ワリィな」
いいよ、坂宮君がいなくたって!
空気読めないんだから。
「なんだよ、真美。そんな顔するなって。も〜」
いやいやいやいや、名前で呼ばないでってば!
坂宮君に、名前で呼ばれたくないよ。
「とっとと行けよ。大事な話中」
そうそう、早く行きなさいよ!
いい話中、勝手に出てきなさいよ!
「さあ、続きを話そうか。残してほしくて、スイーツ作って渡そうかって思ってるんだ。女の子がいた方が楽しいと思うし、ぶつかったのも、何かの縁だと思って。真美ちゃん選んだんだ」
隅木田先輩、そんな選び方してくれたんですか!
すごく嬉しい。
「矢本も真美ちゃん認めてるし。真美ちゃん、ぜひ一緒にやらない?」
「ハミーちゃん、やろうよ♪」
矢本君…
「わたし、やりたいです!スイーツ、一緒に作りたいです!」
「よかった。じゃあ、明日またここに来てくれる?今の時間に」
「はい!」
スイーツ…頑張って作ろう!

9:モンブラン:2017/01/28(土) 14:32

5.話しかけにくい?
翌日、学校に行くと、いつも通り晴奈ちゃんがとんできた。
「おはよう。真美ちゃん」
「おはよう」
陽茉理ちゃんと由里歌ちゃんにもあいさつする。
すると、陽茉理ちゃんが渋々言った。
「晴奈ちゃん。あそこで、実柚乃が呼んでたよ」
いいムードだったからか、陽茉理ちゃんは渋々だった。
晴奈ちゃんは、実柚乃さんのところへ走っていった。
「陽茉理ちゃん、由里歌ちゃん。わたしに、気軽に話していいからね。わたしの昔を知っているからか分からないけど、話しづらそうだから」
「真美ちゃん。すごいね。わたし、真美ちゃんと晴奈ちゃんに少し話しかけにくくて」
由里歌ちゃんが下を見て言った。
でも、わたしは落ち込まない。
悲しまない。
そう思っているなら、仕方ない。
でも、これから思わないように、言えばいい。
そう思ってたのを、取り返すことは不可能。
取り替えることは可能なはず!
「これからはみんな気軽に話せる、楽しいチームにしようね」
「うん」「イェイ!」
わたしたち、作りたてのチームだけど、仲良しさは、作りたてじゃないはずだよねっ!


6.明確スイーツ研究部!?
「失礼します。多田本真美です」
ウキウキした気分で談話室に入る。
陽茉理ちゃんたちのこと、スイーツの話のこと。
今日はドキドキでいっぱいだよ!

10:モンブラン:2017/01/28(土) 15:05

あれ、誰もいない。
一番だったのかな?
時間とか、間違えていないよね?
談話室のドアが開くと、入ってきたのは坂宮君だった。
「真美。一番ノリだったんだな」
フン、だから何なのよ!
「へ〜、真美って結構かわいいんだね〜クラスの女子と違う」
はっ?
いきなりなんなのよ!
でも…ちょっと嬉しい、かな。
って、どういうつもり!?
「俺、真美ってタイプかも。よーし、決めた!俺、真美好きになった!」
はあああああっ!?
一体何言ってんのよ!
「矢本で〜す」
「失礼します。隅木田です」
矢本君に隅木田先輩!?
やっと、坂宮君とふたりだけにならなくて済むよ〜
「真美ちゃん、坂宮。僕たち、スイーツ作るの、グループ名を決めたんだ。その名は、『明確スイーツ研究部!』クックパッドで調べるんじゃない。自分たちで研究するんだ!」
おおお、明確スイーツ研究部!
「俺と隅木田と話し合ったんだ。学校でな。いいだろ」
同じ学校に通っているのかな?
「明確スイーツ研究部!略して明スイでいいと思う人、挙手」
4人ともみんなあげて、明確スイーツ研究部!略して明スイに決まった。
「さあ、何作る?」
矢本君の一声に、う〜ん?と悩む。
やめるんだから、それなりの物を作らないといけない気がするし…
「ねえ、ケーキはどう?チョコレートプレートに、ありがとうってかく」
う〜ん、いいと思うけど。
チョコレートプレート、ありがとうだけじゃあ、ねえ。
「じゃあ、クッキーにしたらどうかな?ひとつひとつデコレーションして」
クッキーもかわいいなあ。
「ケーキにクッキー付けたらどう?」
お〜、いいねえ。
「矢本君に賛成します!」
わたしが言うと、隅木田先輩も矢本君に賛成した。
ええっと、ケーキって、相当普通に渡す人いないし…
あ、そうだ!
パーティにしたらいいんじゃないの?
そうしたら、思い出づくりも完璧!
「ねえ、ケーキ渡すの、パーティにしたらどうかな?」
「いいねえ。じゃあ、みんなで食べる用と、船水先生に渡す用に分けたらどうかな?」
おお、隅木田先輩、ナイスアイデア!
「おおお!なら、明確ゼミの人みんな呼ぼうぜ」
矢本君の案も、ものすごくいい!
絶対、船水先生を楽しませてあげるんだから!

11:モンブラン:2017/01/28(土) 15:28

7.豪邸!?
翌日も、談話室に集まった。
「ケーキ作りとクッキー作りって、練習いるんじゃねえの?」
矢本君の一言に、練習無しに作る作り方を考えた。
でも、考えられない。
確かに、練習必要だよね。
研究する時間もいるのかもしれない!
あと、みんなを誘う時間も!
チラシ配るのはどうだろう。
なら、チラシも作らなきゃいけないじゃん!
「まだ、やることたくさんあるよ」
みんなうなずいて、考え始めた。
わたしは、研究の時間をどう取るのか考えた。

「お、大きい」
矢本君の家の大きさ。
豪邸としか言えない大きさ!
わたし、入ったことないよ。こんな大きな家。
矢本君の家に来たのは、理由がある。
あのときーーー

「俺んちで練習しねえ?」
矢本君が誘ってくれた。
隅木田先輩も利用に賛成してくれて、坂宮君も矢本君の家に来ることにした。
「ね〜え〜、拓斗〜。あれ?カッコいいイケメン君がいるじゃん!」
矢本君の家から来たのは、わたしと同い年くらいの女の子。
「おい、香音。来るな」
「え〜、いいじゃ〜ん!サッカーの坂宮君がいるも〜ん」
香音さんは、坂宮君が好きみたいで、坂宮君に付きまとっている。
どんどんくっついていいよ!
「おい、やめろよお」
坂宮君、ーーー坂宮は、香音さんに対して嫌がり始めた。
かわいそう…

12:モンブラン:2017/01/28(土) 19:32

8.梨歩佳さん
坂宮は、香音さんを振り払った。
「お前、邪魔って言ってんの聞こえねえの?」
坂宮、そんな言わないであげて。
矢本君も坂宮と香音さんを見ている。
止めなくていいの?
わたしの考えはお構いなしに、どんどん坂宮は言っていく。
「俺、香音っていうの?香音に興味ねえから。俺、真美が好きなの」
また言うの?
しかもここで?
坂宮何言ってんのよ!バカァ!
「坂宮君、わたしのこと邪魔って思ってるのね。なら、思わない女の子になれるように、頑張る!」
坂宮、頑張ってね…
香音さん、あきらめないで坂宮とくっついていいんだよ。
トコトン遊んでね♪

「ここが俺のキッチン」
オ・レ・の?
自分のキッチンがあるってこと?
さすが…お金持ち…
「俺、一生矢本の家来たくねぇ」
いいや、坂宮。
一生通うことになるよ。
「ケーキ作りは梨歩佳、クッキー作りは梨萌佳がいる」
梨歩佳(りほか)さんに梨萌佳(りめか)さん?
「梨歩佳と梨萌佳は、妹で、中1。ハミーちゃんの年上だね」
ちょっと、矢本君。
ハミーちゃん呼び何なの?
「どっちから作る?作る方によって、補助が変わるから」
梨歩佳さんと梨萌佳さん、補助なんだね。
妹が補助に付いてくれる。
なんて優しい妹なんだろう。
双子さんなんだよね、きっと。
「ケーキが元だし、ケーキからでいいんじゃない?」
確かに、ケーキがなきゃ、クッキー焼いても意味ないもんね。
ケーキ作りの補助、梨歩佳さんが来てくれた。
「梨歩佳さん!わたし、多田本真美です!今日はよろしくお願いします」
「真美ちゃん、よろしくね。小6なんでしょ?拓斗兄から聞いたわ。かわいい女の子って。かわいいわ〜」
か、かわいいって紹介したの!?
て、照れる…
「わたし中1だけど、ため口で話してほしいな♪」
「ありがとう!!!梨歩佳さん、よろしくね♪」
やった、梨歩佳さんと仲良く話せちゃったよ!
「さあ、ケーキ作り始めるよ!研究って聞いたけど、どんな工夫するの?」
あ、工夫のこと、全く考えてなかったよ…
「梨歩佳、決めてねえ」
「拓斗兄!言ったよねえ!?スイーツ作るなら、準備くらいしときなさいよって」
梨歩佳さん、すごい。
坂宮はドンビキしてる…
よ〜し、準備と工夫、頑張るぞお!

13:モンブラン:2017/01/28(土) 19:55

9.難しいケーキ作り
「ケーキ作り、頑張るわよお!まず、わたしが振り分けるわね。坂宮君は、拓斗兄とスポンジ作り。わたしと真美ちゃんと隅木田君は、ケーキの生クリーム作りね。いい?」
「はい!」
あれ、思いきり返事したけど、みんな返事しないの?
「俺、真美とやりたかった〜」
坂宮、うるさい!
矢本君とできたんだから、いいじゃないの。
矢本君に失礼よ!
「あの、隅木田先輩。よろしくお願いします!」
「隅木田でいいよ。学校では先輩呼びだけど」
学校では?
学校、隅木田…君と違いますよね?
同じは…同じぃぃ?

わたしが通う学校は、初等部から高等部まである。
同じ学校も、おおいにありうるけど。
矢本君や隅木田君みたいな目立つ男の子がいたら、わたしでも知ってると思うんだけど。
知らないから違うんじゃないかな?

と、こと話は置いといて。
「生クリーム作り、頑張ろうね。まずは、工夫したこと、覚えてる?ここのレシピを、チョコレートに変えるんだよね?つまり、ここがチョコレートに変わる。分かる?」
チーズだけど、チョコレートに差し替えると言うこと。
なるほどなるほど。
「チョコレートを、こことは別で溶かし、溶かしたチョコレートをここに入れるの。そうすると、チョコレートの小さな塊プラス、チョコレートの本ができるわけ。分かるかな?」
つまり、チョコレートを溶かした物をスポンジに馴染ませると、チョコレート味のケーキになる。
そこに、チョコレートの小さな塊をプラスすると、噛みごたえもあって美味しいってこと。
「工夫であったことだから分かると思うけど、スポンジができたら、すぐチョコレートを溶かした物を馴染ませていくから、準備するよ」
梨歩佳さん、ときどき難しい言葉を使うけど、頑張ろうと思える。
わたしの周りには、梨歩佳さん、隅木田君がいるんだから。


10.
「おい、梨歩佳。準備してあるか?」
「もちろんよ。わたしだってボケーっとしてるだけじゃないんだからね」
梨歩佳さんは、チョコレートを溶かした物を矢本君に渡した。
甘い香り。
いい匂い。

14:モンブラン:2017/01/28(土) 19:55

すみません。
10.ケーキボロボロ
        です!

15:モンブラン:2017/01/28(土) 20:19

「よ〜し。で〜きた!」
オーブンを開けたとたん、いい香りに包まれる。
「真美ちゃん、坂宮君、隅木田君、拓斗兄。よくできてるわぁ」
(梨歩佳さんのおかげですよ!)
ずっと梨歩佳さんは褒めてくれて、嬉しかった。
坂宮がケーキを取り出して、机に運ぼうとした、そのとき。
「あ。ニャーミちゃん。来ちゃいましたか!かわいい〜」
ニャーミちゃん?
「わたしの猫よ。かわいいでしょ〜ニャーミちゃ〜ん」
「猫か!来るな!近づくな!」
坂宮、何言ってるのよ!
梨歩佳さんは気分を悪くしたようで、ニャーミちゃんを抱きしめた。
「坂宮君、大嫌い。香音に言わなきゃいけないわね。坂宮君はやめてって」
(あちゃ〜やっちゃった)
坂宮君が持っていたケーキ、気づかないうちに真っ逆さまになって崩れているし。
それに、梨歩佳さんも出ていっちゃったし。
「最悪だよ、もう。坂宮バカ!坂宮のせいで、梨歩佳さん行っちゃったじゃないの!わたし帰る!」
もう、絶対ここ来ないんだからね!


11.消えた時間
つまらない…
迫力足りなさすぎるし…
明確スイーツ研究部って、そんなに大きかったんだ。
「晴奈ちゃん。遊ぼう、今日。陽茉理ちゃんと由里歌ちゃん、部活あるもんね」
「いつの間に知ってるの?わたしと陽茉理が部活始めたこと」
フフフ、調べておいたんだ〜
陽茉理ちゃんは吹奏楽部。
由里歌ちゃんはバレー部。
わたし、仲良くなりたくて調べたんだよね〜

明確ゼミへ向かっても、誰も話してこない。
この、、、孤独さ。
わたし、明スイやめてやるもんね。
隅木田君に謝って、明スイやめるって言おうっと。
でも…つまらなくなってきた…
わたし、明スイ好きなんだなあって、すごく感じちゃったもの。
やっぱり、坂宮にも謝ろうかな。
モヤモヤが隠しきれず歩いていると、梨歩佳さんがいた。
「あの!梨歩佳さんですか?」
声をかけると、梨歩佳さんは振り向いてくれた。
ニャーミちゃんは、わたしは悪くないから、優しく気軽に話してくれた。
「真美ちゃん。ごめんね、急に暴走したりして。あと、割り振りもわたしがしちゃって」
「割り振り、もとすごく楽にできました!梨歩佳さんありがとう!あと、坂宮が悪いんだから。わたしも、坂宮とあのあと喧嘩…といいますか、をしましたから」
昨日のあのことを思い出す。
坂宮にバカって言っちゃったこと。
それに、やめるような発言をしてしまったこと。
ずっとあれから後悔してる。
やっぱり、わたし入り直したい。
明スイに入ったままがいい!
「梨歩佳さん、失礼します」

16:モンブラン:2017/01/28(土) 20:35

12.〆切迫る!
坂宮たちに謝る決心をして、談話室に行ってみた。
クラスは知らなかったし、もし知っていたとしても、呼び出せないから。
「失礼します。多田本真美です」
談話室は、シーンと静まり返っていたから、なんとなく怖かった。
誰か来て…
動けないから、動きたくないから。怖いから。
「失礼〜坂宮です〜って。真美がいるんだけど!どして?」
このとき、言おうって決めた。
絶対今言うしかない。
「ごめんなさい。昨日。坂宮が嫌な思いするって分かってたのに」
「いいんだよ。梨歩佳さん?の気に入りから逃げたんだから。ったく、アレルギーだから仕方ねえだろ」
アレルギーだったの。
あら、早く言えばよかったのに。
「隅木田、矢本。真美がいる」
「ハミーちゃん。帰ってきたんだね。俺、待ってたからね♪」
矢本君…
「真美ちゃんが来てくれて嬉しい。昨日、捜せなくてごめんね。捜したけど見つからなくて」
隅木田君…
「真美、ありがとうな」
坂宮…
やっぱり、明スイのメンバーでいたいって、心から思える。
「さあ、真美ちゃんも座って。先生を呼ぶ方法を考えてみよう」
船水先生を呼ぶ方法…
招待状じゃ、ダメかなあ?
「あのぉ、招待状って普通すぎ?」
わたしが小さい声で言うと、坂宮が賛成してくれた。
隅木田君も矢本君も賛成してくれて、船水先生には招待状を書くことに決まった。
「ねえ、船水先生、明日やめるんだってね。信じらんない」
明日!?
「そうそう。早すぎー」
明日ぅ!
みんな、サッっと顔色が曇る。
ヤバーーーーーーイ!

17:モンブラン:2017/01/28(土) 20:39

陽茉理と由里歌の話し方少し変わっててごめんなさい。
これからは、始めに合わせて書きます。


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