ここは明確スイーツ研究部!

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1:モンブラン:2017/01/27(金) 22:06

文才とかないですけど、
見てくださったら嬉しいです。

274:まい◆8Q:2017/08/01(火) 13:14

21.チラシ事件
それから、チラシを明確ゼミのカウンターに置かせてもらった。
安心して、実柚乃ちゃんと電車に乗る。

「実柚乃は行けないの?実柚乃、明スイのパーティー行ってみたい!」

「いいと思う。実柚乃ちゃんも、チラシあげるね」


そして、翌日。
明確ゼミのカウンターは騒ぎになっていた。
明スイのチラシの取り合い?と思って、チロッっと覗いてみたの。
そしたら、『明スイ解散』と書かれたチラシが入っていた。
ええ?
わたしは、カウンターへ行って確かめてみた。

「皆さん、どういうことですか?明スイは解散しません!チラシをすり替えた人は誰ですか?」

すると、わたしと同じように、坂宮も駆けつけてくれた。

「お前ら、誰がやったんだ!」

坂宮は、鬼の形相でみんなを見回す。
みんな、ビクン!
もちろんわたしも、ビクン!

「ごめんなさい、わたしです。明スイが解散するって悲しくて、みんなに伝えたくて」

坂宮は、その人をにらんだ。
そういうことなら、別に怒らなくてもいいんじゃないの。

「お前、俺らが作ったチラシ捨てただろ!」

「だからぁ、ちょっと前に作ったのかと思ったからぁ」

あ、そういうことね。
わたしは、その女の子ににっこり笑いかけたのに。
坂宮ったら、その女の子をにらむっ!

「ウソツキ。いいか?明後日、5階のパーティー会場で明スイパーティー第1弾を行う。来たい人は、明スイメンバーの誰かに言うこと」

坂宮が説明している時、女の子はすごく笑っていた。
クスクスクスクスって。
何が面白いのか分からないけど、坂宮が可笑しかった、の?


後日。

「明確スイーツ研究部メンバーです!皆さん、拍手!」

パーティー会場で、隅木田くんを先頭に行進。
うーん、カッコいい!
梨歩佳さん、司会、ありがとうございます!

「ヨッ!明スイっ!」

「真美ちゃーん」

ふーちゃんと涼太くんカップル。
綾、実柚乃ちゃんも来てくれた。
みんなに手を振りながら、前に立つ。
さぁ〜、明スイ活動〜!

275:まい◆8Q:2017/08/01(火) 13:24

22.笑顔ばっかり
梨歩佳さんの司会で、お菓子食べ放題タイムとなった。
わたしたち明スイメンバーは、あいさつに行くの。
まず、ふーちゃんと涼太くんペア。

「ふたりとも、来てくれてありがとうございました。多田本真美です。どうぞお楽しみください」

ふたりに敬語を使うのは不自然だけどね、接客決まりだから。
ふたりにお辞儀して、綾のところへ行く。

「来てくださり、ありがとうございました。多田本真美と申します。どうぞお楽しみください」

綾の次は、実柚乃ちゃん。
知らない子たち。
あいさつに回るだけで、わたしはすっごくいい気分。
にっこり笑顔で、このパーティーを支えてくれた梨歩佳さん。
警備してくれた佐藤さん。
見回りの鈴木さんにもあいさつする。

「真美ちゃ〜ん!」

ふーちゃんが手を振ったので、わたしはあいさつを中断してふーちゃんのところへ行った。
ふたりとも笑ってて嬉しい。
怒ってる人は、いないよねっ!
わたしは、ふーちゃんに笑いかけたけど、ひとり。

「バッカじゃないの」

             (つづく)

276:まい◆8Q:2017/08/01(火) 13:33

あとがき
               まい

こんにちは!
『ここは明確スイーツ研究部!』略して明スイはいかがですか?
文才がないもので、面白い作品が上手く書けません。
見てくださっている方々、お優しい目でごらんいただけたら嬉しいです。
今回は、解散間際、謎の女の子の出現がありましたね。
あの子、恐るべし存在!

コメントの件です。
ただいま9巻ですが、10巻の人物紹介を書くまでの間に、コメントをくださったら、返していきます。
ですが、物語中は、コメントできないかもです。
ご了承お願いします!

私たち、コラボすることになったのも覚えておいてほしいです!
リリカ先生、セイラ先生、レミリア先生とのコラボ。
リリカ先生とのコラボです。
見てね!

では、ちょっとコメントコーナー。
セイラちゃん!
コメントありがとう。
読んでくれて本当に嬉しいよっ!
レミリア。
いつもコメントありがとう!

皆さんも、コメント、質問お願いします!
ガンガン答えていきます!

では、キリのいい10巻の予告!
謎の女の子の正体が明らかに!?
でも、それと同時に、新・明確スイーツ研究部結成!?

では、次回会えたら嬉しいなっ!
じゃあね!

277:Seira◆V6:2017/08/01(火) 15:46

わぁ〜〜!!終わってるぅ〜〜!!
お疲れさまでした、まい先生〜!
て・い・う・か!
最後の『バッカじゃないの』て誰が言ったの?!

文才、なくないですから!!!

せいら先生…照れる…///
先生て付けてもらえるようなキャラじゃないよ、私は〜

いえいえ!面白いんだもん!

超・楽しみにしてます!
これからも頑張ってねっ!

278:叶*かのう*:2017/08/01(火) 18:30

まいりん来たよ〜
小説凄いね…天才だァまいりん…。。

279:薫:2017/08/02(水) 19:32

はじめまして。薫です。
明スイ、面白かったです!
表現方法など、参考にさせていただきたいことがたくさんです!
私は真美ちゃん推しです!
でも、ハルちゃん&ヒマちゃん&ユリちゃんも、なんだかんだ良い子で友達関係の参考になることもたくさんで………。
あと、コラボの件も、わたしの好きな先生方のコラボで凄く楽しみにしてます!応援していますね!

わたしは「解決事務所 パワフル☆ピース」という小説を書いているのですが、我ながらまだまだで。わたしもいつか憧れの先生方とコラボできるような小説をかきたいです!
って、図々しい私事ばっかりごめんなさい。
あの明スイ反対の子のこれからや、恋の進展est、楽しみにしていますね!
頑張って下さい!

280:まい◆8Q:2017/08/03(木) 11:52

お返事書かせてもらいます!

セイラ先生!
あなたの作品はすごいよ!
文才、私にもあるのかなっ?
コメント、ありがとう!
これからも、真美ちゃんと頑張っていくので、応援よろしく!

かのちゃん!
コメントありがとう〜♪
励みになるよっ!
頭は良くないけど、小説は頑張っていくぜ!
これからも、応援よろしくお願いします!

薫先生!
読んだことありますよ、その作品。
私も、コメントさせていただきます♪
コラボ、薫先生ともしてみたい…!
本当にありがとうございます!
これからも、真美ちゃんや明スイ、応援してくださると嬉しいです。
よろしくお願いします!

281:薫:2017/08/03(木) 13:08

まい先生
返信ありがとうございます‼
解フル☆(解決事務所 パワフル☆ピースの略称です!)へもコメント本当にありがとうございました‼言葉の一つ一つが励みになります!
コラボも、よろしければまたやりましょう!
いつでも引き受けます(笑)
まい先生、今は他の先生方とのコラボでお忙しいでしょうし。
あと、もしよければタメ口で話してもいいですか?
わたし、まい先生より1歳年下なのですが…………
執筆、お互い頑張りましょう‼

282:まい◆8Q:2017/08/03(木) 18:26

薫先生。
夏休みの宿題、コラボ、部活と両立できてますので、大丈夫です。
ご心配ありがとうございます。
私の方も、いつでもコラボ出来ますので、薫先生の準備出来次第報告してくださったら幸いです。
タメ大丈夫です。
では、お互い頑張りましょう!

283:薫:2017/08/03(木) 20:13

まい先生、ありがとう‼

コラボ、ぜひやろう!

贅沢言わせてもらっていいなら、解決事務所の1話(最初の悩み相談)が終わってからがいいな。

その方が話も進めやすくなるし!

でも、物語のエピソードとかは考えていいかな?

どんな風な話にするか考えて、解フル☆1話が終わったらはじめ、って感じがいいかも。

なんか私の意見ばっかりだけど、意見あったら言ってね!

あと、部活、宿題優先で大丈夫です!

284:まい◆8Q:2017/08/03(木) 22:26

薫先生とのコラボ楽しみです!
1話終わってからでいいですよ!
私のコラボ作品は、*レインボーハッピー*でお願いします。
二度目のコラボは、他のにします。
*レインボーハッピー*も、一巻が終わったらでいいですか?

ありがとうございます!
でも、そろそろ終わるので大丈夫です!

285:薫:2017/08/04(金) 06:55

まい先生、こっちもすぐ終わらせるから大丈夫!
わたしもコラボ楽しみだよ!
じゃあ今回は、『*レインボーハッピー*』と『解決事務所 パワフル☆ピース』のコラボだね‼
じゃあ、お互い1巻終わったらまた話そう‼

286:まい◆8Q:2017/08/04(金) 08:01

『*レインボーハッピー*』と『解フル』のコラボ、楽しみ。
じゃあ、次回から話し合いは『*レインボーハッピー*』でやろ!
お互い執筆頑張ろ!

287:まい◆8Q:2017/08/04(金) 10:04

『ここは明確スイーツ研究部!10』

人物紹介

多田本 真美
目立ちたくないを意識している小学6年生。明確ゼミナールに通う。

坂宮 陽都
サッカー少年。
明確ゼミナールに通う小学6年生。
真美が好き。

矢本 拓斗
野球少年。
明確ゼミナールに通う中学3年生。

隅木田 優斗
勉強得意な少年。
明確ゼミナールに通う中学2年生。

288:まい◆8Q:2017/08/04(金) 10:29

1.我らが児童会長
初等部のみんなの前で、お辞儀。
わたし、多田本真美。
れっきとした、ここ、私立彦宮学園の初等部児童会長になれましたっ!

「これから、杉田ふみ元児童会長に続き、わたしが後期児童会長を務めますので、ご協力よろしくお願いします」

またお辞儀して、司会カウンターへ戻る。
ここからは、わたしの司会で全校集会が行われるの。
責任重大だけど、児童会長として、頑張るぞっ!

「次に、前田先生から連絡があります。お願いします」

前田先生にマイクを渡して、カウンターからお辞儀する。
はぁ〜、寒い。11月の真ん中くらい。
制服の上に、みんなセーター着て登校してた。
わたしも、黄土色のセーターを着て、寒さを凌いでるよっ!

「第2次部活変更委員会の皆さんは、このあと後ろに集まってください」

はぁ〜、5月に一度あって華道部に入部したけど、またかぁ〜。
中学校、高校、大学を受験する6年、3年は、部活に入らなくてもいい。
わたしは、勉強に専念するため、部活は入らないんだっ!
つまり、華道部でキリをつけておしまい。
もう、どんどん終わっていってしまって、何か悲しい。
来週は、秋の遠足へ行く。
再来週は、文化祭の後に演劇会。
そして、来月の初めは修学旅行。
修学旅行から次の週は持久走大会。
その後日、期末テスト。
あ、ちなみに、中間テストは29位と上がったの!
結構いけたんだ!

「これで、全校集会を終わります。各先生の指示に従って、放課にしてください」

わたしがマイクに向かって吹き掛けると、先生がワアッっと動き出した。
低学年の子は、ワイワイガヤガヤ。

「では、片付けをしましょう」

わたしが児童会メンバーの方を向く。
秀花さんは気合い満々だけどっ!

「ちょっと、5年生?やりますよ」

「は〜い」

もう。
5年生なのに、やってくれない男の子の戸部くん。
5年生なのに、すっごくやってくれる河合さん。
同じ華道部の5年生だよっ!

「真美先輩、やりましょう。戸部くんは、先生に怒られるだけですから」

河合さん、すごい冷静。
まあ、いいや。
わたしの責任じゃないもんね!

289:まい◆8Q:2017/08/04(金) 10:42

2.私立青山野学園
教室に戻ると、机の上にパンフレットが置いてあった。
私立の中学校の。
すぐ、青山野学園を探す。
制服のデザイン、変わるんだ。
変わったデザインの方が、カワイイ!

「多田本さんって、青山野学園受けるの?」

となりの席になった涼太くんが聞いてきた。
涼太くんとは、青山野涼太くん。
ふーちゃんこと杉田ふみちゃんの彼氏なんだって。
ふーちゃんの幼なじみでもある。
それで、ふーちゃんっていうのは、最近遊んでる子。
さっきも出てきたけど、前期児童会長だよっ!
そして、元学級委員長。

「そうだよ」

「じゃ、俺と離れるな。残念」

そうだねぇ。
あんまりみんなと離れたくないもんねえ。
青山野学園って、涼太くんのおじいちゃんが校長先生なの。
だから、結果涼太くんに聞けば、分かることがいっぱい。

「ふみちゃんは、東大付属へ行くって言ってた。俺と一緒」

ふたりで東大付属行くんだ。
わたしたちと、すっごく遠くまで行くんだね。
あんまり会えないね。

「パンフレット見ましたか?そろそろ親と、受験するかしないか考えてくださいね。もう決めた人は、このあと先生のところに来てください」

前田先生が入ってきながら言った。
実柚乃ちゃんっていう、わたしが通っている明確ゼミナールのとなりの料理教室に通ってる子も、青山野学園受けるって言ってた。
秀花さんも。

「お互い頑張ろうな」

「うん!」

わたしは、涼太くんと前田先生のところに行きながらうなずいた。

290:Rinon◆V6:2017/08/04(金) 12:23

待ってましたー!!
10も頑張ってくださいね、まい先生!!

291:薫:2017/08/04(金) 14:52

まい先生、ついに真美ちゃんの進路も動き出すんですね!
コラボの打ち合わせの件もOKです!
*レインボーハッピー*のスレ、また行くね!

292:まい◆8Q:2017/08/04(金) 18:43

りの、ありがとう!
ぜひ真美ちゃんを応援してね!

薫先生、進路もねぇ。
グッっと進んでく予定だよっ!
レイハピのスレも良かったら読んでほしいな!

じゃあ、明日更新予定だよ。
楽しみにしててねっ!

293:まい◆8Q:2017/08/04(金) 22:16

もう書いちゃうよ!
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
3.勉強会!
もらった紙は、受験する学校を書く紙だった。
もう決定だって。
絶対に青山野学園受ける。
そして、パアッっと輝く!

「多田本さん、また今度、ふみちゃんと俺と、こいつと、」

涼太くんが、わたしの前の席の桜庭くんを指差す。

「勉強会しない?」

受験するために勉強会っ!
チラリと桜庭くんを見る。
ちょっと苦手なんだ、桜庭くん。
今は亜子ちゃん苦手じゃないんだけどね、裏切られて。
ちょっと前に仲直りしたんだ。
その亜子ちゃんと付き合ってて、亜子ちゃんと仕組んでた子。
だから…。

「多田本さん、本当にごめんなさい。俺、結構前に謝っただろ?」

桜庭くんも、あの日のこと思い出してるのかな。
わたし、いつまで経っても、桜庭くんは許せないかも。
ごめんなさい。

「いいよ。国語だったら教えられるから」

涼太くんは数学得意でしょ。
ふーちゃんは、主に英語。
桜庭くんは理科。
わたしは国語ってところ。
社会は何とかなるし、ねぇ。

「じゃあ、明日、俺の家来て」

ごめんなさい、わたし、ふーちゃんの家知らない。
つまり、涼太くんの家も知らない。
そのことを伝えると、涼太くんはちょっと笑った。

「そっか。じゃあ、俺とふみちゃんで迎え行くよ」

「あ、ありがとう」

ちゃんと、ふーちゃんも入ってる。
涼太くんがひとりでわたしの家来たらの話だよ?
ウワサになっちゃうし、浮気になっちゃうもんね。
それに、ふたりの時間を大切にね。

294:まい◆8Q:2017/08/05(土) 12:41

4.新明確スイーツ研究部?
翌日。
約束の時間に家の外で待っていると、ふーちゃんと涼太くんが来た。
と、思ったら。

「多田本真美さん、この前はチラシの件ごめんなさ〜い」

あ、あの時の女の子!
チラシを解散って書いたチラシに置き換えた女の子だ。

「いえいえ。お気になさらず」

「多田本真美さん。わたしたちの明確スイーツ研究部、楽しみにしててくださいね」

「どういうことですか?」

その女の子はクスッっと笑って、駅の方に歩いていった。
わたしたちの明スイ?
あの子が創り上げているんじゃないのに、どうして…。

「まーちゃん、こっちよ」

女の子が行った駅の方から、ふーちゃんが手を振っている。
となりには、私服姿の涼太くん。
涼太くんの私服を見たのは、二度目かな。
ふーちゃんたちと遊園地行ったから。

「おはよう!」

ふたりの方に駆けると、電柱の隅に女の子がいた。
作り笑いで行くけど、笑えない。
わたしは、方向を変えて女の子の方に歩く。

「何の用ですか?」

「フフン。わたしの名前は、俣野コヨって言うの。新明確スイーツ研究部メンバーよ」

新明確スイーツ研究部って何なのよ。
俣野コヨは、ヘンな笑みを残して足早に去っていった。

「ちょっと、まーちゃん、どうかしたの?あの子誰?」

「うんん。何でもない」

「まーちゃん、それじゃ返答になってないじゃない。あの子誰なの」

いつもは優しいふーちゃんがキッっとしている。
昔の児童会長のときだ。

「ふーちゃんには関係ないんだから、いいじゃないの」

295:薫:2017/08/05(土) 12:49

おー!
なんか進展キター!
楽しみにしてる!

296:まい◆8Q:2017/08/05(土) 13:11

5.突然ケンカ!?
わたしもふーちゃんをにらんだ。
すると、涼太くんはわたしたちの間に割って入った。

「まーちゃんのこと考えて、助けようと思ったのに」

ふーちゃんの頬には涙が伝っていて、いつの間にか涼太くんの胸の中。
涼太くんは、ふーちゃんの背中を優しくさすっている。
わたしの、せいだ。
こんなことしなければ。
うんん。
違う。
コヨが来なければよかったんだよ。

「ふーちゃんを巻き込みたくなかっただけ。わたしは悪くない」

「わたしを守ろうとしないで。だからまーちゃんは緑川さんにも嫌われたのよ」

「晴奈ちゃんには嫌われてないし」

そうよそうよ。
晴奈ちゃんは幼なじみなんだからずっと味方に決まってる。

「ふたりとも落ち着いて。勉強会行くよ」

「涼太!この雰囲気で行けないわよ。わたし帰るっ」

ふーちゃん…!
涼太くんは、わたしとふーちゃんの行った方を見比べる。
わたしにお辞儀して、ふーちゃんを追いかけた。

「真美、大丈夫?」

わたしの後ろには、晴奈ちゃんが立っている。
にっこり笑いかけてくれて、わたしはすごくみじめになった。
もう…!

「泣いていいよ。わたし、真美のこと嫌いじゃない。大好きだよ」

わたしは、今までで1番くらい泣いた。これからどうしたらいいの…?
晴奈ちゃんとは、もういられないよ。
避けられたくないもん。
あんなこと言ったから。
学校一緒になるから、実柚乃ちゃんといようかな。
すると、ちょうど前を通りかかった初香ちゃんたちに事情を話した。

「真美ちゃんさ、良かったら初香たちのところ来る?晴奈ちゃんといたかったらそれでもいいし、ふみちゃんといたかったらそれでいいから」

「いいの?」

初香ちゃんはうなずいてくれて、みんなに確認をとって、初香ちゃんたちと遊ぶことになった。

297:まい◆8Q:2017/08/05(土) 13:14

真美ちゃん、またまたトラブルに巻き込まれちゃった!
薫先生、コメントありがとう。
楽しみにしててね。

298:まい◆8Q:2017/08/05(土) 17:44

6.生まれ変わり?
初香ちゃん、絵理乃ちゃん、さやかちゃんの3人グループ。
そこに、わたしも混ぜてもらった。
今日も遊ばせてもらったけど、モヤモヤが消えなかった。

「真美ちゃん、無理しなくていいからね」

初香ちゃんはそう言ってくれるけど、全然無理してない。
むしろ、すごく楽しんで、る…。
多分だけどね。

「絵理乃って言いにくくない?みんなエリちゃんって呼んでるからエリちゃんでいいよ」

「じゃあ、エリちゃんって呼ぶね」

初香ちゃんは、自分のこと初香って呼ぶでしょ。
エリちゃんも、自分のこと絵理乃って言ってるでしょ。
さやかちゃんは、さやって言ってる。
わたしが、自分のこと名前で呼ばなくなったのは、小2からかも。
七井さんっていう、学級委員長の、亜子ちゃんたちと遊ぶ前に遊んでた子がわたしって言ってて。
それがカッコよくて真似したんだったかな。
わたしも、真美って言お。
そっちの方がカワイイ。
かわいくなりたいわけじゃないけど。

「真美ちゃん、バイバ〜イ」

最後にさやかちゃんと別れて、駅からわたしの…真美の家へ帰る。

「ただいま」

「お帰りなさい。勉強捗った?」

「うんん。ちょっとふーちゃんとケンカしちゃって、初香ちゃんと遊んできたの」

おばあちゃんに言って、「どうして?」と聞かれたので、事情を話した。
途中涙ぐみながらね。
仲直りしたいけど、したくない。
真美は悪くないから、真美が謝る必要はないっ!

「コヨって不思議な子だねぇ。おばあちゃんの幼なじみも、コヨって子だったよ」

コヨ、たまたまかな。
おばあちゃんは、すごく幼い子のような目をした。
コヨさんとの思い出を思い出しているのかな。

「コヨは、小代って書いたよ」

おばあちゃんが紙に、小さいの小と、時代の代を書いた。
へぇ、小代って昔っぽい字。
真美も、そういう字好き。

「コヨとはずっと遊んでたんだけど、12年前亡くなったんだ。俣野って名字だったよ」

俣野コヨ。
名字も名前も同じ。
そんなたまたま、ある?

「コヨも、俣野って名字だよ」

「そうかいそうかい。じゃあ、コヨの生まれ変わりみたいだねぇ」

生まれ変わり…。
コヨさんとコヨが?
 ピンポーン
真美が出ると、コヨが立っていた。

「ちょっと、あんたのせいで、真美ケンカしたのよ!」

「多田本真美さんのことは関係ない。どうしてわたしの話してるの」

「おばあちゃんの幼なじみが俣野コヨさんだったからよ」

真美は、コヨをキッっと見据える。
きっとだけど、コヨっていいキャラじゃないよね。
真美たちの友情を切ったんだもの。

299:リリカ@恋歌◆JA:2017/08/05(土) 17:53

おもしろい!
まいの小説、これからも応援してるね!

300:まい◆8Q:2017/08/05(土) 17:55

7.昔のコヨ
「コヨって、小さいの小に、時代の代って書くの?」

「いきなり呼び捨てか。わたしも呼び捨てで呼んでみよう、真美」

溜めなくていいから、さっさと答えてよね。
今日のうちに何回にらんだんだろ。
真美は、コヨをにらんだ。

「そうよ、小代よ。どうせ、真美の祖母の幼なじみの生まれ変わりって言うんでしょ」

何で分かるんだろ。
ちょっと疑問の目でコヨを見る。
コヨは笑いながら、戸を閉めた。
聞かれたくない、話かな。

「わたし、両親に虐待受けてて、養護施設行ったの。本名は和江。だけど、小さい時だったから、名前も変えられたの。本当の俣野コヨさんが亡くなった生まれ変わりって」

コヨ、大変なんだ。
真美、勝手に悪いヤツって決めつけてた。
ごめんなさい、コヨ。
きっと、自分を本当に育てたいと思って引き取ったかもしれないけど。
記憶がないっていうのを利用してコヨにされた恨み、ちょっとはありそ。

「わたし、和江で生きたい。コヨはイヤだ」

本当の自分で、生きたいよね。
真美だって、いきなりコヨになれって言われてもイヤだもん。

「おばあちゃんに相談して、家来る?絶対楽しいよ」

「イヤだ。わたしは真美の敵。敵の家なんかイヤだ」

敵っ?
真美は、いきなりコヨが話しかけてきた時のことを思い出した。

「今回の用は何よ」

「別に。じゃ」

そう言い残して、コヨは真美の家を去っていった。

301:まい◆8Q:2017/08/05(土) 17:57

リリカ、ありがとう!
300行ったー!

302:まい◆8Q:2017/08/05(土) 18:34

今から、
料理・グルメ板に、
『明確スイーツ研究部で出してほしいスイーツ』
というスレを建てます。
そこから出そうかと考えてます。
良かったら行ってください。

303:薫:2017/08/05(土) 20:27

300おめでとう‼

真美ちゃん、一人称変えちゃうの⁉

あ、『明確スイーツ研究部で出してほしいスイーツ』にも行ってみるね!

304:まい◆8Q:2017/08/05(土) 22:28

ありがとう!
みんなのコメントのおかげだよ!
一人称は、初香ちゃんたちみたいになりたくて真似してるんだよ。
ぜひ書いてください!
出させていただきますから。

305:まい◆8Q:2017/08/06(日) 10:36

8.ついに宣戦布告!
真美は、寝る寸前、まさかと思ったけど、カーテンをこっそり開けてみた。
コヨがいた。
パジャマのままだったけど、コヨは女の子だったからそのまま家を出た。

「コヨ」

敵だったけど、ちょっとコヨがかわいそうで、優しい目を向けた。
初めて、コヨが笑った。

「真美気付いたんだ」

「うん。コヨがいる気がして」

「わたしのことをそんなに気にかけてくれた人は真美だけだ」

真美だけ?
コヨは、さっきよりもしっかり。
くっきり笑った。
カワイイ…!

「わたし、俣野コヨは、新明確スイーツ研究部のメンバー。真美は、旧明確スイーツ研究部」

旧明確スイーツ研究部?
新ってことは、真美たちの明スイは途絶えたってこと…?
疑わしい目でコヨを見る。

「そう。旧明確スイーツ研究部は好きにしてくれればいいの。ファンもいない。今の注目は、新明確スイーツ研究部なの」

「どうして」

「それは、露島くんに聞かないと」

ツユシマくん?
確か、高等部のプリンスって言われてるイケメンが露島だったような。

「そうよ。その露島くん。隅木田くんとの闘いに勝ったから、注目を新明確スイーツ研究部に変えたのかしらね」

闘い?
真美はそんなこと聞いてない。
旧なんて言葉、消して見せる。
この明確スイーツ研究部で!

「旧明スイと新明スイで闘いましょう。勝ったら注目。負けたら解散で」

「ふん。旧明スイなんて突き落としてやるわせいぜい頑張るのよ」

そう言い残して、またまたまたコヨは闇夜に去っていった。
不思議な、子。

306:まい◆8Q:2017/08/07(月) 09:17

9.隅木田くんが知ってること
真美は、きっとひとりで抱えきれないことを聞いてしまった。
おばあちゃんにも、こんなこと言えるわけない。
真美は、隅木田くんに電話することにした。
きっと、隅木田くんなら何か知ってそうだよね。

「もしもし。隅木田です」

ちょっと幼い女の子が出た。
隅木田くんって妹いるのかな?
カワイイ声。

「どちら様ですか?」

「あ、多田本です。隅木田優斗くんいらっしゃいますか?」

女の子が、「お兄ちゃ〜ん」と言っているのがかすかに聞こえた。
やっぱり妹だったんだ。
真美にも、妹ができるんだよね。

「代わりました、優斗です」

「多田本真美です」

隅木田くんがホッっとしたような声をもらした。
真美も、隅木田くんって分かって、ホッっとした。
同時に、ふーちゃんとのことも思い浮かんだんだけどね。

「明スイのことなんだけど、俣野コヨって子がね、新明確スイーツ研究部の話をしてたの。真美たちのは、旧明確スイーツ研究部だって」

「コヨか」

え?
今隅木田くん、何て言った?
コヨに心当たりがあるようなこと、言ってなかった?
真美が必死で考えていると、隅木田くんが何かを思い出したように言った。

「俣野コヨの本名は和江だよね」

「うん」

また、隅木田くんはちょっと考えるように間を開ける。
やっぱり、隅木田くんは何か知ってた。コヨの本名まで知ってるなら、相当知ってそうだよね。

「和江は、俺の従姉妹。きっと、露島っていうやつから誘われたんだろう」

「コヨは、露島先輩に聞かないと分からないって言ってたもの」

露島先輩に、コヨ。
謎だらけだけど、隅木田くんや、本当の明スイなら出来る。
乗り越えられるはず。

「分かった。露島に接近するよ。ありがとう。和江も何か企んでいる」

敵って言ってたもんね。
隅木田くんっていう、従兄弟の敵にはならないよね。

307:まい◆8Q:2017/08/07(月) 09:28

10.私の未来
後日。
彦宮学園へ向かっていると、ちょうど初香ちゃんと会った。

「真美ちゃんおはよう」

「初香ちゃんおはよ〜」

真美って、どんどんケンカして、仲良くしてを繰り返すのかな。
初香ちゃんたちと、ケンカしたくないな〜。

「一緒に行こ、真美ちゃん」

初香ちゃんに誘われて、おしゃべりしながら6年1組へ向かう。
あの時、晴奈ちゃんに聞いてもらってて、初香ちゃんが通ってなかったら。
真美、こんなに楽しくないよ。
本当にありがとう、初香ちゃん。

「真美ちゃんもまた今度一緒に遊ぼうね。初香たちのところ来てね」

「うん!ありがとう。良かったら、また今度真美の家来てね」

赤ちゃんが産まれてからの方がいいかもだけど、機会を見つけて来てほしいもんね。

「初香のお母さん保育士だから、あんまりお母さんがいないときに入れなくて、その時間がないから、ごめんね」

「いやいや、いいよ。保育士ってカッコいいね!」

初香ちゃんは、首を横にブンブン振るけど、本当にカッコいい。
真美もなりたいって思ったり。
教師になりたかったり。
佐藤ななみちゃんっていう、真美が初めて小説書いたのを完結させて、小説家になりたかったり。
いっぱいだよね。

「あ、エリちゃん!」

「初香ちゃんおはよ〜」

エリちゃんがやって来て、三人で教室へ向かう。
あんなことがあるとは知らずに。

308:叶*かのう*◆/Y:2017/08/07(月) 11:22

あんなことがあるとは知らずにって何?気になる〜

309:みぃ◆8Q:2017/08/07(月) 11:47

かのちゃん、ありがとう!
それは、なんと…???
ネタバレになるからナイショで!
名前変えました、みぃです。

310:みぃ◆8Q:2017/08/08(火) 09:13

11.コヨがいる!
真美は、自分の机にスクバ(スクールバッグ)を置いて、中身を机に移していると、教室の隅が騒がしい。
美華ちゃんたちグループがいた。
その中に、最近よく見る人影。

「ちょっ、コヨ!?」

この、真美たちの友情を切ったコヨがどうしているのぉ!!
コヨがチラリとこちらを見る。
あの時の、ちょっと古びた服とはうってかわって違う。
清楚なイメージの彦宮学園初等部の制服を着こなしている。
そして、6年生の証のバッヂを付けていたんだ。
途中受験、受かったんだ。
受験する時じゃなくても出来る、途中受験。
普通より難易度も高いし、値段も高いのに。

「真美じゃない。わたし、美華と遊ぶことにしたの。ねえ、美華」

美華ちゃんは、真美に向けたことのないくらい満面の笑みだった。
コヨ、どうして…?
隅木田くんに報告しなきゃ!
真美は、中等部2年生の棟へ移動。
やっと隅木田くんを見つけて、「隅木田先輩!」注目の的っ!
でも、この際いいや!

「俣野コヨが、6年1組にいます!入学してきました!」

宣言するみたいに言うと、辺りがざわついた。
コヨのこと、知ってるのかな。
みんなを見渡した瞬間にそらされた。
何か知ってるに違いない。

「真美ちゃん、ここは何とかするから帰って。児童会長でしょ?初等部の方を見てきて」

隅木田くんは、中等部生徒会長。
きっと、中等部のことはやってくれるはず。
初等部の後期は児童会長6年生だけど、中等部の後期は生徒会長2年生なんだよね。
どうしてだろ。

「真美ちゃん、帰って」

「はい。さようなら」

わたしは、身をひるがえして帰る。
コヨ、一体何をたくらんでいるの?

311:薫:2017/08/08(火) 10:00

コヨちゃんどうなっちゃうの⁉

隅木田くん達はなにを知ってるの?

楽しみにしてる!

312:みぃ◆8Q:2017/08/08(火) 10:09

コヨちゃんは、実は…
(みぃさん、言わない!薫先生、ごめんなさい!         真美)
隅木田くんたちは…
(みぃさーん         初香)
楽しみにしててねっ!
コメントありがとう!

313:叶*かのう*◆Vw トリップ変えた:2017/08/08(火) 17:55

コヨちゃん何企んでるんだろう。。
続きが気になりすぎるよーーー><

小説更新されるのが毎日楽しみω

314:みぃ◆8Q:2017/08/08(火) 19:10

かのちゃん、ありがとう!
目を通してくれてることだけでもありがたい。
コヨちゃんはね、あの…
(みぃさん!いい加減にしてください!コメントありがとう。これからもよろしくお願いします!    真美)

(こんなみぃさんと真美ちゃん、応援してあげてね!       初香)

(素直な意見でいいから、推しキャラ教えてほしいなっ!    絵理乃)

よ、よろしく…。

315:みぃ◆8Q:2017/08/10(木) 09:14

12.コヨ出現!
その日、真美は明確ゼミで明スイ会議があるし、勉強しなくちゃいけないから明確ゼミへ向かう。
結局、真美はコヨのことを掴めないまま終わったんだけどね。
隅木田くんが、何か知ってると思う。
何たって従姉妹だもんね。

「実柚乃さぁ、やっぱり彦宮残ることにしたから」

「えっ?」

電車の中で、ボソリと実柚乃ちゃんがつぶやいた。
ど、どういうこと?
彦宮に残るって、青山野学園は受けないの!?

「真美ちゃんは頭いいけど、実柚乃は悪いもん。落ちたくないから、彦宮に残る。ここも私立だからいいよね」

そっかあ。
真美が止められる立場じゃないけど、悲しいな、うん。
みんなと別れなくちゃいけなくて、青山野学園って難易度高いから、受験する人が少なくて。

「実柚乃は、真美ちゃんが青山野学園受けるの応援してるから頑張って!」

降りる駅で降りると、実柚乃ちゃんは明確ゼミのとなりの料理教室へ。
真美は、実柚乃ちゃんを送ってから明確ゼミへ向かう。

「ありがとう、真美ちゃん。帰るとき会おうね〜」

真美は、昇降口に靴を突っ込んで、前に通っていた教室に入る。
毎日コースが良かったのになぁ。
新しく、出来たらいいのに。

「本当に真美とは気が合うわ〜」

「へっ?」

後ろから声をかけられる。
声の主は、最近よく聞いている…。

「コヨっ?どうしてっ?」

「だってねぇ、明スイは明確って付いてるから、露島くんとここへ来たの」

露島くんって…!!
とりあえず、本当の明スイを見せて、コヨたちの偽者の明スイをやめさせてやる!

「まあ、いいでしょ。塾に来るのは、わたしの好きで。真美が言えることではないし」

うっ。
あとちょっとで言いそうだった…。
でも、明スイだけは本当の明スイだけにするんだから!

316:薫:2017/08/10(木) 12:11

コヨちゃん何を企んでるのー!

実柚乃ちゃんも青山野学園受けないの?

急展開……………。

続き楽しみ!応援してるね!

317:みぃ◆8Q:2017/08/11(金) 09:12

コメントありがとう!

コヨちゃん、明確ゼミにも来ちゃったよねえ。
実柚乃ちゃんも自信なくなってるし!
解フルのメンバーで、実柚乃ちゃんを前向きにしてほしいところだよ…!

これからも応援してねっ!

318:薫:2017/08/11(金) 09:13

>>317

うん、トウナ達でよければいつでもどうぞ(笑)
続き楽しみに待ってるね!

319:みぃ◆8Q りのと最高の思い出を:2017/08/11(金) 10:14

ありがとう!
コラボで、真美ちゃんと実柚乃ちゃんを前向きに…とかしちゃう?
続き楽しみにしててね!

320:みぃ◆8Q:2017/08/13(日) 14:35

13.突然バトル!
コヨは真美と同じクラスで、授業中もチラチラこちらを見てくる。
全然集中出来ないじゃん!
一度、コヨをにらみ返したけど、その時はシュンとしたコヨの顔が見えたから、反省した。

「真美ちゃんいる?談話室へ来て」

隅木田くんが真美のクラスに呼びに来てくれて、それと同時にコヨも立ち上がった。
ビックリしたけど、もう授業も終わりで帰るのかと思って気にしなかった。
けど…。

「一緒に行こうね、真美」

コヨはつぶやいて、談話室の中まで着いてくる。
今日は待ちに待った明スイ集合なのに、こんなときにもコヨに邪魔されちゃ困る。

「カズエ」

コヨが振り向いた先は、高等部の露島先輩!
思わずお辞儀。
露島先輩もお辞儀し返してくれたけど、すぐ視線をそらされた。
ガーン。
でも、もしかしたら敵って思われてるかもとか思って、身構えた。

「ハッハッハッ。真美ちゃんは面白い子だねぇ。ぜひ明スイに入れたいよ」

「わ、わたしは、もう明スイに入ってます」

露島先輩は、笑いを止めて真美たち本当の明スイを見据えた。
グッっと身構える。
逆らえない。
先輩だし、高等部の王子様だもん。

「真美ちゃんを賭けて、3つバトルしよう」

ま、真美を賭けて?
その場の空気が重くなった。

321:リリカ@恋歌◆JA:2017/08/14(月) 19:29

真美ちゃんを賭けて!?
気になる(*´ω`*)
みぃの小説、楽しみ!

322:みぃ◆8Q:2017/08/14(月) 19:31

ありがとう、リリカ!
これからもよろしくね!

323:みぃ◆8Q:2017/08/16(水) 13:00

14.戦いの項目
そんな…。
真美は、すぐ反論しようとしたけど、坂宮がグッっと前に出た。

「いいだろう。戦ってやろう。戦う内容を教えろ」

何だって真美を賭けるの!?
隅木田くんと矢本くんもやる気みたいだしっ!

「露島くんがやるなら、わたしもやってやるわ」

コヨまで…。
露島先輩がチラッっとこちらを向く。

「お前が戦う内容を決めろ」

「ま、真美がですか!?」

露島先輩はにらみながらうなずく。
明スイに不利な要項は与えたくない。
でも、分かりやすすぎると…。

「さっさと決めれないのか。なら俺が決める。ひとつ目は、明確生にどちらが美味しいか決めてもらおう。ふたつ目は、彦宮学園初等部から高等部に決めてもらおう。ちょうど、どの部の生徒会長もいる」

学園で、真美がどちらに入るか決めてもらうってこと!?
そんな大事というか…。

「みっつ目は、お前が決めるんだ。どの項目も、食べてもらう物には、どちらが作ったと言わないこと。それで戦う。反論する者はいるか」

シーン。
高等部の先輩に逆らうなんてするわけないよね。

「お前は、明スイに入るなよ。お前は見学者だ。話し合いにも入らないようにすること。お前は帰れ」

真美は、渋々家に帰った。
おばあちゃんが怒っていることも気付かずに。

324:薫◆4I:2017/08/16(水) 19:20

おばあちゃんに怒られちゃうの⁉

325:みぃ◆8Q 『終わる世界でキミに恋する』大好き!:2017/08/18(金) 15:32

薫ちゃん、コメントありがとう!
実はね。
よーく物語を読めば分かるよ!
では、理由をどうぞ。

326:みぃ◆8Q 『終わる世界でキミに恋する』大好き!:2017/08/18(金) 15:46

15.思いがけない言い合い
明確ゼミのスクールバッグを握って家のドアを開けると、おばあちゃんが怒った顔で待っていた。

「ただい、ま」

「真美ちゃん!明スイ活動してたのかい!受験なんだからやめなさいって言っただろう!」

ハッ!
おばあちゃんは、明スイのことインターネットで調べてくれる情報屋。
これくらいのことバレたか。

「ごめんなさい!勉強も…」

「やってないじゃないかい!明確ゼミの先生から言われたよ!ちょっと考え事が多いって!」

あっ…。
明スイのことばっかり…。

「でもね、」

「でもじゃない!明確ゼミへ行っても伸びないなら、ずっと部屋で勉強しなさい!分かったね!?」

「はい…」

おばあちゃんが明確ゼミに電話して、真美は明確ゼミを卒業することになってしまった。
あと、1日行くだけで。

「おばあちゃん…」

「もう、今日は早く勉強に取り掛かりなさい。出来なかった部分を取り返しなさい。おばあちゃんと話している場合じゃないのを知っているのは真美ちゃんだろう!」

初めておばあちゃんに怒られた。
受験勉強しなかった真美が、悪いけどさ…。
ちょっと、言い返しちゃったの。

「仕方ないじゃないの!真美だって、大変なのよ!勉強、明スイ、児童会長の仕事、コヨのことって!」

「明スイはやめなさいって言っただろう?受験なんだから!甘いこと考えてるんじゃないよ!一度学年順位が一位のことがあったって喜んでちゃダメなんだよ!」

「明スイをやるかどうかは関係ないじゃない!別に、これからはいろいろあるから、真美は活動しないし!」

ああ…どうしてこんなこと言っちゃったんだ。
真美のバカッ!

「そんな子だったのかい。真美ちゃんの受験が終わるまで、おばあちゃんは家に帰るよ!」

えっ…。
おばあちゃんは、持ってきていた荷物をまとめて家を飛び出す。
ウソ…待って…。
やめて。

「おばあちゃん、ごめんなさい。ここにいて…」

「真美ちゃんの受験を邪魔しちゃいけないから!勉強しなさい」

おばあちゃんは、キッっとにらんで、車を動かす。
おばあ、ちゃん…!
真美が泣いている頃には、おばあちゃんは家に帰ってしまった。

327:みぃ◆8Q 『終わる世界でキミに恋する』大好き!:2017/08/18(金) 16:07

16.秋の遠足解決!
真美は、お風呂から出終わって、バスタオルに顔を埋めた。
パパは仕事で当分帰ってこない。
おばあちゃんも帰っちゃった。
 プルルルルプルルルル

「多田本です」

「もしもし?杉田秀花だけど。真美ちゃん?」

「そうだけど」

秀花ちゃんか。
真美は、出きるだけ震える声を静めて言った。

「どうしたの?」

「あぁ、明後日の秋の遠足の話だけどさ、6年生は、神社巡りに決まりました。校長先生が電話かけたみたいだけど、かからなかったって。どうかした?」

「うんん。ありがとう」

秀花ちゃんは、やっとホッっとした声に戻って、真美もちょっとホッっとした。
校長先生、ごめんなさい。
明後日はいよいよ秋の遠足。
だけど、弁当は手作りか…。
不味そう。

「じゃあ、ね…」

電話が切れて、ベッドにバタッっと倒れ混む。
あーあ。
時間巻き戻したいなーっ。

「もーしもーし!実柚乃でーす」

家の外で、実柚乃ちゃんが叫んでる。
近所迷惑になっちゃうっ!
真美は、あわててパジャマのまま出た。

「真美ちゃん、明確ゼミやめるって本当の話?」

「うん…」

「どうしてっ?一緒に電車乗れないじゃん」

実柚乃ちゃんごめんね。
受験とかいろいろあるから。
おばあちゃんのことは言わずに伝えると、納得してくれた…?

「まだあるでしょ?今日おばあちゃんいないの?いつも出てきてくれるのにさ。実柚乃が訪ねると」

「実は、ね」

真美は、おばあちゃんとのことを実柚乃ちゃんに話した。

「そうだったんだ。秋の遠足の弁当は実柚乃に任せて!実柚乃が作るから」

「ありがとう…」

「うん。わざわざごめんね。実は、真美ちゃんのおばあちゃんから電話で、訪ねてやってくださいって」

そっか…。
実柚乃ちゃんとお別れして、真美は家に入った。

328:みぃ◆8Q 『終わる世界でキミに恋する』大好き!:2017/08/18(金) 16:34

17.遠足案に決定!
翌日の朝。
今日は雨だった。
真美の心の中を撮してるみたい。
制服に着替えて、一階へ降りる。
はぁー。
誰もいない。
食パンを一枚焼いて食べる。
あんまり美味しくないな。
おばあちゃんがマーガリン塗ってくれてた時は、綺麗だったのに。
まだらすぎだな。
髪の毛も上手く結べなくて、仕方なく下ろして学校へ向かった。

「真美ちゃん、おはよう。弁当のおかずだけど、今日一緒に買いに行かない?一緒に決めたいし」

実柚乃ちゃんが後ろから自転車で追いかけてきた。
本当なら電車通学で、ここなんて通らないはずなのに。
わざわざここ通ってくれたのかな。

「いいよ!真美も、今日の夜ご飯のいろいろ買わなくちゃだし」

実柚乃ちゃんと学校へ向かう途中、ちょうど秀花ちゃんと会った。
あ…。
これで、実柚乃ちゃんがシュークリームって言ったんだよね、この前。

「秀花ちゃん、この前はごめん。これからは、こう呼ばせてもらうから」

「実柚乃ちゃんって呼ぶから」

いいなあ、実柚乃ちゃんと秀花ちゃん。仲直りできたんだもん。
卒業前に。
真美が仲直りしなくちゃいけない人は、ふーちゃん。
涼太くん。
桜庭くん。
多すぎるよお。

「実柚乃ちゃん、秋の遠足の話だからいい?」

秋の遠足の話は、明日学校に来てみんなが知るから、まだ内緒。
ということで、秀花ちゃんと学校へ向かう。

「全部自由行動がいいと思うの。この辺りの神社を巡るってことで、見回りに児童会メンバー、学級委員メンバーが各チームに入る。変なところへ行かないように。どう?」

「バスの中でプランも立てられるからいいね!」

電車、バス、タクシーを利用して秋の遠足…。
いいね〜。
真美は、秀花ちゃんと雑談を交わしながら学校の校門をくぐった。

329:みぃ◆8Q 『終わる世界でキミに恋する』大好き!:2017/08/18(金) 16:57

18.気まずいグループ
学年集会で、児童会メンバーが前に出る。

「秋の遠足についてです。6年生の行き先が神社に決まりました。各班自由行動で、児童会メンバーと学級委員メンバーが各班に入ります」

真美がザッっと説明して、秀花ちゃんが大きな紙をホワイトボードに貼る。

「神社巡りで、各班いくら持っていくというのを決めてください。電車運賃やバス運賃、タクシー運賃も含めてください。ですが、行き帰りのバス運賃はいりません」

各班に、誰が入るのかを秀花ちゃんが発表する。
実は、真美も知らない。
秀花ちゃんしか知らないんだ。

「児童会長、多田本真美さんは、杉田ふみ、相川実柚乃、青山野涼太、桜庭樹グループです!」

よ、よりによって、真美と気まずい人ばっかり。
実柚乃ちゃんはいいけど。
秀花ちゃんの発表が終わって、各班話し合いのタイム。
班長は、真美。
みんなを見回して、地図を広げる。

「どこの神社に行きたい?」

何も知らない実柚乃ちゃんがはいはーいと手を挙げる。

「ここの、恋愛神社って言われてる神社行きたーい!カップルもいるし、実柚乃好きな人いないしぃ」

ギクッ。
恋愛神社か。
ふーちゃんは、恋愛というワードに反応して行きたそう。

「恋愛神社に行きたい人」

ビシッ。
真美以外みんな…!
仕方ない、恋愛神社。

「他に回りたい神社がある人」

「はいはーい!勉強神社ー!真美ちゃん受験するもんねっ」

実柚乃ちゃんが勉強神社に挙手。
勉強神社って言われてる、勉強専門の神社。
ここは興味あるかも。

「勉強神社、行きたい人」

みんなビシッっと手を挙げる。
これを何度も繰り返して、6つの神社を巡ることになった。
順番に、恋愛神社、勉強神社、友情神社、信用神社、幸運神社、運動神社。
学校のワードには最適な神社巡りになりそうだな!
神社名は、本当の神社名じゃないよ。
専門分野を神社名として呼んでるだけだから。

「秀花ちゃんたち決まった?」

「うん」

真美たちのグループ、秀花ちゃんたちのグループが決め終わったので、一旦中断。

「決まってないグループは手を挙げてください」

えっと…5グループだね。
今日は部活なし、オーケー。

「では、居残りして決めてください」

みんなに言って、コッソリ秀花ちゃんに聞く。

「居残りしてもらっていい?真美、ちょっといろいろあって」

「あ、オーケー」

秀花ちゃんに謝りつつ、頭を下げた。

330:みぃ◆8Q 『終わる世界でキミに恋する』大好き!:2017/08/18(金) 17:20

19.突然お泊まり!?
制服のまま、近所のスーパーへ入る。
うぅ、寒い…!
買い物カートの上に真美。
下に実柚乃ちゃんのカゴを入れて、野菜コーナーから見る。

「実柚乃が作ろうと考えているのは、トゥボロのキャラ弁」

トゥボロの!?
トゥボローーー最近出来たテーマパークのキャラクター。
すごい最近新しくテーマパーク出来るよね。
真美たち、出来る度に晴奈ちゃんたちと行ってたけど。

「食べてみたいな、トゥボロのキャラ弁。実柚乃ちゃん、本当にありがとうね」

実柚乃ちゃんのスマホで調べながら買い物を済ませていく。
ええっと…。
真美の夜ご飯は何にしようかな…。

「真美ちゃん、夜ご飯決まらないの?…あ、そうだ!実柚乃の家においで!泊まってきなよ!」

「え!?」

泊まり?
真美、迷惑かけちゃうし、いきなりそう言われても、実柚乃ちゃんのお母さん困っちゃうし。

「いいでしょ?お母さんに電話するからね〜」

クックパッドを閉じて、実柚乃ちゃんはお母さんに電話。
ちょっ、えっ?
本当に泊まるなんてダメでしょ!

「いいって。泊まってって!」

「でも…」

「いいでしょっ!」

実柚乃ちゃんは、真美のカゴに入っている食パンを実柚乃ちゃんのカゴに移して、カゴを戻してきた。

「真美ちゃん、家帰って荷物まとめてきていいよ!実柚乃が買い物済ませとくから。そしたら真美ちゃん家行くから、それまでにまとめといてね!」

えええーーっ!
ここで断るのも断りにくかったから、家に帰って荷物をまとめる。
歯ブラシ、タオル、歯磨き粉、明日の制服、体操服…。
と、まとめているうちに実柚乃ちゃんが来た。

「もーしもーし、実柚乃だよーっ」

旅行バッグに荷物を詰めて家を出る。
カギをかけて、オーケー!

「突然ごめんねっ」

「うんん。さ、行こ!」

実柚乃ちゃんに手を引っ張られて、制服に旅行バッグの真美。
制服にスーパーの袋にスクールバッグという変な真美たちだった。

331:みぃ◆8Q 『終わる世界でキミに恋する』大好き!:2017/08/18(金) 17:32

20.お姉さんはお母さん!
実柚乃ちゃんの家はマンションで、マンションにしてはすごく広かった。
もしかしたらお金持ちかな。

「お邪魔しま〜す」

実柚乃ちゃんの家に入ると、実柚乃ちゃんのお母さんらしき人が顔を覗かせた。

「あら、実柚乃お帰り。その子が真美ちゃん?」

「はい。今日は本当にありがとうございます。多田本真美です。実柚乃ちゃんと仲良くさせていただいてます。よろしくお願いします」

ペコリと頭を下げると、実柚乃ちゃんのお母さんらしき人はニッっと笑う。
か、カワイイ〜。

「実柚可は、実柚乃の姉!み、ゆ、か。ね。よろしく」

お姉さんなの!?
実柚乃ちゃんは、玄関をスーッっと通っていき、実柚乃ちゃんの部屋に通してくれた。
大人っぽいな〜。
実柚可さん。

「真美ちゃ〜ん、今日は、実柚可のこと普通に話していいから」

は、はーい。
実柚乃ちゃんと同じで家庭科得意なのかな。
フライパン持ってたし。
それにしても、綺麗だな〜、ここ。

「実柚乃のお母さんが、実柚可。お母さんは亡くなったから」

そっか…。
実柚可さん、実柚乃ちゃんのお姉さんでありお母さんなんだ。
ジュワーっと音がして、ハンバーグが見えた。
今日はハンバーグッ!
真美が好きな食べ物だ!

「実柚乃先お風呂入るね〜」

パジャマを持って、実柚乃ちゃんがお風呂へ行くと、部屋はシーンとした。
キッチンへ行って、実柚可さんと並ぶ。

「真美が手伝えることありますか?」

「真美ちゃん、そういうときは、真美が手伝えることある?でいいの!」

笑いながらハンバーグにソースをかける。
うっわ〜、いい香り。

「お願いしたいところだけど、終わっちゃった。ハハハ〜」

実柚乃ちゃんも実柚可さんも、笑顔が素敵だな〜。

「実柚乃、ご飯出来たから早く出てきなさいよ〜!」

実柚乃ちゃん家中に、ハンバーグのいい香りが漂った。

332:薫◆4I (ノ ゜Д゜)ノdice4:2017/08/18(金) 18:27

真美ちゃんのお祖母さん、厳しいね……
私、ほっといてくれるよ。
でも、その分終わったら言い訳するな、自分の出来ることをやれ、って言われる。
でも、真美ちゃん偉いね!
自分に出来ることを頑張ってる!

333:みぃ◆8Q 『終わる世界でキミに恋する』大好き!:2017/08/18(金) 18:44

薫ちゃん、コメントありがとう。
真美ちゃんがちゃんとやってなさすぎて怒ってたね。
このことで、真美ちゃんは何を学ぶのか!
続くよ!

334:みぃ◆8Q 『終わる世界でキミに恋する』大好き!:2017/08/19(土) 09:57

21.ふーちゃんの願い?
実柚乃ちゃんの大きなベッドで、漫画を読みながらおしゃべりする。
最近、漫画にハマったんだって。
真美が漫画を読むのは初めて。

「八王子プリンスって言って、小説やドラマにもなってるんだよ!」

「ドラマ!?すごい作品…。八王子プリンスって、タイトルは聞いたことが…あるような…?」

うーん?
どこかで聞いたことがあるんだよね。
いつだろう。

「まあまあ、いつでもいいでしょ。一巻から読んで読んでっ!」

主人公の女の子が、八王子の男の子に恋する物語。
舞台は…私立学校。
八王子。
幼なじみの男の子に恋した!?
八王子の男の子って幼なじみだったってこと!?

「…真美ちゃん、気付くことない?」

「気付くこと?」

漫画をペラペラめくりながら、いろんなことを考えた。
主人公の名前が、若干実柚乃ちゃんに似てるとか?
ミキノだから。

「ミキノって名前は似てるけど、これ、ふみちゃんにめちゃめちゃ似てると思わない?物語」

ふーちゃんに!?
幼なじみに恋するところは…。
それに、真美と同じ立場の子出てきてるし、コヨも、実柚乃ちゃんも!
真美の立場の子の名前は、マコ!
ふーちゃんの立場はミキノだけど。

「この作品を書いているのは、ふみちゃんのお母さん。ふみちゃんは、お母さんの作品が大好きで、ずっと読んでるらしいの」

「あ〜。真美が聞いたことがあるのって、ふーちゃんからかも」

もしかしたら…!
どんどん読み進めていくと、最後にミキノちゃんとマコちゃんが仲直りしていた。
あとがきには、娘の願いの物語と書かれている。

「真美ちゃん、明日、仲直りしよう」

「うんっ!」

真美は、実柚乃ちゃんと一緒にベッドに潜り込んだ。

335:みぃ◆8Q 『終わる世界でキミに恋する』大好き!:2017/08/19(土) 10:09

22.隅木田くんからの電話
実柚可さんが、真美と実柚乃ちゃんを起こす。
時計を見ると…4時30分!?

「キャラ弁作るんでしょ?難しいんだから、早めに作り出さないと」

そ、そういうことですか。
体操服に着替えて、実柚可さんのエプロンを借りてキッチンに立つ。
 プルルルルプルルルル

「もしもし〜。あ、隅木田?はーい」

隅木田くん!?
実柚乃ちゃんに後から聞いたんだけど、実柚可さんって中2なんだって。
れっきとした彦宮生の。
知らなかったな。

「真美ちゃん、隅木田が電話」

え〜?
こんな朝早くから?
実柚乃ちゃん家にいるの知ってるの!?

「代わりました、真美です」

「実柚可の家にいるんだね。ビックリしたよ」

「どうしたんですか…?」

お願いします、悪いお知らせじゃありませんように。
祈りながら返答を待つ。

「受験勉強で明確ゼミやめるんだってね。明スイばっかりで。ごめん。真美ちゃんのおばあさんには、謝っておいたよ」

「いえいえ。真美の責任ですから」

隅木田くんは、ちょっとホッっとしたような息をついて、悲しげな声で言った。

「今日の明確ゼミで最後だよね。だから、それでパーティーを開くことになったんだ。その時、とりあえず一回目の闘いをする」

闘い…!
明確生に決めてもらう、アレだよね。
ゴックンとつばを呑み込む。

「出席できる?闘いにおいては、真美ちゃんは、作らない・食べない・教えないだから」

「出席します」

「じゃ、よろしく」

絶対、明スイが、勝つんだから!

336:みぃ◆8Q 『終わる世界でキミに恋する』大好き!:2017/08/19(土) 10:27

23.いざ団結神社へ!
先頭で、前田先生のとなり。
後ろが涼太くんと桜庭くんペア。
そのとなりがふーちゃんと実柚乃ちゃんペアが座っている。
ここは、バスの中なのです!

「前田先生ー、どこ行くんですかー」

「とりあえずは、クラスごと違う神社に行きますが、1組は団結を専門とする神社、団結神社へ行きます!」

そうそう。
昨日、ギリギリで前田先生と話し合って決めたんだよね。
もう、演劇会の練習も始まってるし、団結することって重要だよね!

「多田本さん、そろそろお菓子タイムにしましょうかね」

「はい。皆さんいいですかーっ?」

バスの中のマイクを使う。
よく、バスガイドさんが使うのだ!
カッコいい…。

「多田本さん?」

「はいぃ!皆さん、そろそろお菓子タイムにしたいと思います」

バスの中がドッっと盛り上がる。
お菓子の匂いがバス中に漂ったかと思えば、みんな交換。
めちゃめちゃハイスピードで食べる。
って、みんな楽しめてる!

「多田本さん、これどうぞ」

涼太くんが、ブドウ味のグミ。
桜庭くんが、イチゴ味のグミ。
実柚乃ちゃんが、手作りクッキー。
ふーちゃんが、ビスケットをくれた。
すっごく、楽しいな〜。

337:みぃ◆8Q 『終わる世界でキミに恋する』大好き!:2017/08/19(土) 12:20

24.みんなの願い
真美、実柚乃ちゃんは、団結神社でお守りを買った。
真美は、クラスが団結して、演劇会優勝出来ますように。
実柚乃ちゃんは、家庭科の時間、団結していい料理が作れますように。
っていう願いを込めて。
各神社全部、お守り買うことにしたんだ!

「今からは自由行動になりまーす。班長さんは、地図、カメラ、時計を取りに来てくださーい!」

いよいよだ!
地図、カメラ、時計をもらって、恋愛神社へレッツゴー!

「ま、まー、ちゃん」

「どうしたの…?ふーちゃん」

「恋愛神社へ向かうのは、時間的にもタクシーでいくのが効率的。タクシーで行きましょう」

えっ…。
ふーちゃんをマジマジと見ると「調べてきたのよ。さあ、行きましょう!」照れてる…。
実柚乃ちゃんがコソコソ言った。

「今がチャンスでしょ。仲直りっ!」

だよね。
やっぱり今だよね。

「ふー」

「ふみちゃん、行こっ」

涼太くんに話しかけられて、まっすぐ涼太くんの方へ。
あっさり手を繋いで…。
神社の長い階段を下ってく!

「カップルだね〜。まあ、ちょっと様子見るか」

実柚乃ちゃんも桜庭くんも境内を下っていったので、真美も追いかける。
ふーちゃん、願いは仲直りだよね?
なのに、逃げてない?
あたかも、仲直りしたくなさそうな。
真美は、ションボリ境内を下った。

※あたかも→まるでという意味です

338:薫◆4I 名前、変えようか迷ってる:2017/08/19(土) 12:37

ふみちゃんと仲直りできるといいね!
頑張って!

339:みぃ◆8Q 『終わる世界でキミに恋する』大好き!:2017/08/19(土) 19:51

ふみちゃんとねぇ。
仲直り出来たら、みんな嬉しいと思うんだけどなぁ。
コメントありがとう!

340:みぃ◆8Q 『終わる世界でキミに恋する』岬ちゃんみたいになりたーい!:2017/08/19(土) 21:44

25.恋愛神社で
 チャリン チャリン パンパン!
みんなでお賽銭箱にお金を入れて、手を叩く。
真美の願いは、中学生になったら、いい恋が出来ますように…!
神様、どうかお願いします!
お参りが終わって、お守り購入。
団結神社と一緒で、実柚乃ちゃんと色違いのお守り。
真美はオレンジ。
実柚乃ちゃんは黄色。

「ねえ、相川と多田本」

突然桜庭くんが前に出る。
ふーちゃんと涼太くんは、まだお守りを見てる。
バレないね。
なんかこの気まずいムード。

「杉田と涼太と俺に、避けてない?ふたりだけの世界すぎて困る」

「樹くんだって、青山野くんとふみちゃんとの世界に入り込んでる!」

実柚乃ちゃんと桜庭くんの言い合いに、ふーちゃんと涼太くんも気付いた。
ここは、やっぱり班長の真美が…。

「どうしたの、ふたりとも」

ふーちゃんがお守りを置いてこちらへやって来る。
このグループ、終わりかも。
ムードが気まずすぎ。

「実柚乃だって、ふみちゃんたちと仲良くしたいのに、3人で話してるから悪いんじゃん!」

「落ち着いて!まあ…みんなで仲良くさ、やってこっ」

みんなを見回すけど、実柚乃ちゃんと桜庭くんはピリピリ状態。
あ〜、どうすれば。

「実柚乃ちゃん、ごめんね。わたしたちがずっと。桜庭くん、ね…?」

ふーちゃんが割って入ってふたりに笑いかけると、この騒ぎは収まった。
真美だと仲直り出来ないのに、ふみちゃんなら出来る…。
もっと頑張らないといけないって証拠かなぁ。

「ごめんなさい、桜庭くん」

実柚乃ちゃんがボソッっと謝って、無事騒ぎは解決。
真美は、神様がいるところでお辞儀した。

「お騒がせして申し訳ございませんでした」

真美は、にっこり笑顔で輪に戻った。

341:みぃ◆8Q 『終わる世界でキミに恋する』岬ちゃんみたいになりたーい!:2017/08/19(土) 21:59

26.友情神社は友情専門!
またも、ふーちゃんの調べによって、友情神社へはすぐ行けた。
 チャリン チャリン パンパン!
ここでのお祈りは、もちろん。
このグループがいい雰囲気になれますように。
そして。
ふーちゃんと仲直りできますように。
お願いします!

「あれ?真美〜!」

境内からコヨが走ってくる。
コヨがいるグループは、美華ちゃんグループ。
よくあそこにいられるな〜。

「明確ゼミのパーティー楽しみにしててね」

ふと言われて思い出した。
今日、ひとつ目の闘いのこと。

「真美ちゃーん、行こ〜お守りー」

実柚乃ちゃんが言ってくれて、コヨをちょっとにらんで実柚乃ちゃんと一緒にお守りを買った。
今回の友情神社では、真美たちグループの絆ってことで、みんなオソロイのお守りを買ったんだ!
みんな紫で、可愛いの。
実柚乃ちゃんが選んでくれたの。

「ふーちゃんっ!」

境内を下ろうとしているふーちゃんを呼び止める。
コヨが、お守りを買うところからこっちを見てる。
真美とふーちゃんがいい雰囲気じゃないの、知ってるもんね。

「あの…この前はごめんなさいっ!真美のせいで…」

「まーちゃん…?」

頭をずっと下げていると、ふーちゃんが真美の肩を持ち上げた。
そして、にっこり。

「わたし、まーちゃんが悪いなんて思ってないよ。ただ、北山さんと遊びはじめて、北山さんに嫉妬してたの」

えっ…そうなの?
でも、真美はやっぱり悪いことしかしてないし…!

「仲直りって言うより、また、仲良くしてくれる?ねっ?」

「うんっ!」

こんなに真美は幸せになっていいのかな?
真美ばっかり。
ふーちゃんと境内を下って、みんなのところへ行く。
もう、実柚乃ちゃんと桜庭くんも悪いムードじゃない。
涼太くんとも、仲良く話してる。

「じゃあ、勉強神社へ行きましょう。電車で行くのが最適。勉強神社でお弁当食べましょ」

ふーちゃんのプランで、真美たちは勉強神社を目指した。

342:みぃ◆8Q 『終わる世界でキミに恋する』岬ちゃんみたいになりたーい!:2017/08/19(土) 22:23

27.秋の遠足の思い出
帰りのバスの中。
本当に思う。
今日は本当に良かったって。
お弁当は実柚乃ちゃんとオソロイで、おかず交換したこと。
グループ内で恋バナしたこと。
桜庭くんのこと、樹くんって呼ぶようになったこと。
他にいろんな神社行って、最後。
集合場所の勝利神社での記念撮影。
クラスみんなオソロイのお守り。
みんな寝てるバスの中、うっとりお守りを見る。
グループのお守り。
クラスみんなオソロイのお守り。
実柚乃ちゃんとオソロイのお守りの数々を。

「多田本さん、楽しかったみたいですね」

となりの前田先生がお守りを見ながら笑った。
前田先生の手には、3つのお守り。
恋愛神社と、幸運神社と勝利神社のお守りだ!

「先生も楽しかったみたいですね」

「ええ。みんな楽しそうだったもの」

前田先生と笑いながら、真美はまぶたを閉じた。


「みちゃん!真美ちゃん!」

はいぃっ!
揺すられて起きたときは、彦宮学園に着いていた。
実柚乃ちゃんが真美の顔を覗き込む。

「ごめんごめん!」

急いでバスを降りて、学年で集まる。
学年主任の小林先生が前に出る。

「秋の遠足はいかがでしたか?」

すっごく楽しかったです!
いろんな先生の話が終わって、解散となるとき。
真美は家に帰る決意をした。
実柚乃ちゃんにも悪いしね。

「本当にありがとう!荷物が実柚乃ちゃん家にあるから、実柚乃ちゃん家へは行くね」

「分かった。本当にいいんだね」

真美は大きくうなずいて、実柚乃ちゃんと実柚乃ちゃんの家へ。
向かった。

343:みぃ◆8Q 『終わる世界でキミに恋する』岬ちゃんみたいになりたーい!:2017/08/19(土) 22:41

28.意外な結末
荷物を持って、実柚乃ちゃん家を出る。家はスッカラカンだろうけど。
カギを開けると、すごくいい匂いがした。
ど、どうして?
キッチンへ行くと、いつものエプロンを付けたおばあちゃんがいた。

「おばあ、ちゃん…?」

「真美ちゃん、お帰りなさい」

どうして?
おばあちゃん、家を飛び出したんじゃないの?
キョトンとしていると、おばあちゃんは笑った。

「ちゃんと勉強しないといけないことが分かったかい?」

「うん。ありがとう」

涙もろいのおばあちゃんは泣いて、真美も部屋でずっと泣いた。
勉強しないといけないのが分かったのはもちろん。
おばあちゃんの大きな存在にもよーく気付いたしね。


 コツコツコツコツ
ヒールの高い靴を履くことになって、やや緊張ぎみ。

「多田本真美さん、明確ゼミ卒業!そして、明スイどちらに入るか闘い!」

梨歩佳さんの力強い司会で、パーティー会場のドアが開いた。
カワイイワンピースを着て、いざ入場だ!
真美は、お辞儀して入った。

344:みぃ◆8Q 『終わる世界でキミに恋する』岬ちゃんみたいになりたーい!:2017/08/19(土) 22:55

29.結果は?
明スイメンバーがスイーツを作るところから始まった。
どんな風になっているのかは黒い板で隠してあってね。
真美も、どんなスイーツを作るのか楽しみ。

「明スイを待っててくれる人は、こんな気持ちなんだよ」

梨歩佳さんがとなりでつぶやいた。
こんな気持ちなんだ。
じゃあ、すっごい楽しみだね。

「おおっ、露島先輩の方が完成しました!矢本先輩の方も…完成です!」

いよいよだ。
梨歩佳さんも審査員なので、会場の前に移動した。
ひとつは、シュークリーム。
もうひとつは、パフェ。
美味しそ〜う!
明確生が食べ比べて、結果は真美の発表になる。
えっと…シュークリーム派。
パフェ派、パフェ派、パフェ派…。
シュークリーム派、シュークリーム派、シュークリーム派…。
シュークリーム多くない!?

「結果は、シュークリームを作ったグループです!」

明スイの方を見ると、ガックリした様子。
負けたのっ?
コヨは、ギッっとにらんできた。

             (つづく)

345:みぃ◆8Q 『終わる世界でキミに恋する』岬ちゃんみたいになりたーい!:2017/08/19(土) 23:05

あとがき
               みぃ

初めまして!
『ここは明確スイーツ研究部!』略して明スイいかがでしたか?
今回は、いろいろありましたね!
ふみちゃんとケンカ。
コヨちゃんの出現。
新明スイ!?
おばあちゃんとの言い合い。
実柚乃ちゃんと桜庭くん…樹くんの言い合いなど。
皆さんはどこのシーンが好きですか?
今回も、皆さんに記念すべき10巻をお届けできて嬉しいです!

ちょっと雑談。
皆さんは親友いますか?
私はいません。
親友というのは、何でも打ち明けられる人。
そういうと…いるけど、その人は、私のことそう思ってないだろうし。
それなのに親友って言えるのかな?
親友がいるって心強いですよね。
それも、青春のひとつです。
青春を楽しみましょう!

ここでコメント!
薫ちゃん、いつもコメントをくれて本当にありがとう!
これからも真美ちゃんを応援してほしいな!

最後になりましたが、お礼。
ここまで読んでくださった皆さん、本当に本当にありがとう!
良ければ、コメントください!
これからもよろしくお願いします。

次回予告です。
学校のイベントは修学旅行!
だけど、第二回闘い!
真美ちゃんはどっちに入るの!?

次回もよろしくお願いします!

346:薫+*Mio+* ◆v. (ノ>_<)ノ ≡dice5:2017/08/20(日) 10:17

おおっ、完結!
真美ちゃんも、一難去ってまた一難、って感じだね。
明スイどうなっちゃうの⁉
次回も読むよ!(^o^ゞ

347:みぃ◆8Q 『終わる世界でキミに恋する』岬ちゃんみたいになりたーい!:2017/08/20(日) 10:38

薫ちゃん、ありがとう!
あとがきにも毎回出てるね(ごめん!)
感想もいつもすごい嬉しい!
次回もよろしくお願いします!

348:みぃ◆8Q 『終わる世界でキミに恋する』岬ちゃんみたいになりたーい!:2017/08/20(日) 10:42

『ここは明確スイーツ研究部!11』

人物紹介

多田本 真美
目立ちたくないを意識していた小学6年生。私立青山野学園を受験する。

坂宮 陽都
サッカー少年。
明確ゼミナールに通う小学6年生。
真美が好き。

矢本 拓斗
野球少年。
明確ゼミナールに通う中学3年生。

隅木田 優斗
勉強得意な少年。
明確ゼミナールに通う中学2年生。

349:みぃ◆8Q 『終わる世界でキミに恋する』レイよりトモLOVE!:2017/08/20(日) 13:18

1.放課後の児童会室
12月に入ったばかりの日のこと。
児童会メンバー全10名はずーっと悩みこんでいる。
わたし、多田本真美。
ここ、私立彦宮学園のれっきとした児童会長。
だけどね…。

「児童会長〜、無理〜」

児童会会計の戸部くんが投げ出した。
5年生なんだけど、やる気が全然ないから困ってるの。
真美たちが真剣に考えてるのに、ランドセルから漫画出してさっ!
漫画、持ってきちゃダメなのに。

「ちょっと、戸部くん!」

5年生の頼れる、児童会対応の河合さんは、この間まで入ってた華道部の部員なんだ。

「戸部くん、やらないなら帰って。すごく目障りで仕方ない」

5年生の児童会対応の、ちょっと冷たい横田さん。
メガネのレンズが光って見えて、真美もドクンとした。
他、児童会会計の古橋くん。
5年生のね。
頼れる6年生の、児童会書記の秀花ちゃん。
秀花ちゃんとペアの6年生の、児童会書記もうひとりは、野口くん。
落ち着いた様子の6年生の、児童会生活の柴田さん。
柴田さんのペアの6年生の、鈴木くん。
いつでも元気な6年生の、太田くん。
そして、真美。

「児童会長、これ」

横田さんが資料を渡してくれて、ザッっと目を通す。
文化祭の流れから演劇会の流れまで、きっちりパソコンで打ってある。

「ありがとうございます。横田さん。では、演劇会のお知らせプリントを作ってください。河合さん、横田さんと作ってください」

「分かりました」

修学旅行担当の6年生は…?
チロッっと6年生の方を見ると、みんな頭を抱えてる。
今週なのに…!
真美は、急いで6年生の方に入った。

350:みぃ◆8Q 『終わる世界でキミに恋する』レイよりトモLOVE!:2017/08/20(日) 13:31

2.修学旅行へ行ける!
柴田さんが、鈴木くんと仕上げていたプリントを掲げる。

「児童会長、これをしおりに印刷したら、しおりは完成しますよ!」

「ありがとう。じゃあ、鈴木くん。印刷してきて。柴田さんはこっち。秀花ちゃんたちと一緒に、電話かけて!」

手際よく行っていてちょっとホッっとしつつ、5年生の方も見る。
…って!
本当に戸部くん帰ったの!?
横田さんの目力強い!

「児童会長、お知らせプリント印刷終わりました!」

河合さんがプリントを見せる。
さすが河合さんと横田さん。
手際よくやってくれたね!

「では、学校に貼ってきてください。いつものところに。初等部だけでなく、中等部と高等部も」

「はいっ!」

うちの文化祭は、今年から初等部から高等部一緒に行うことになった。
この時、真美は全校の前でスイーツを食べるらしい。
彦宮生の第二回の闘いで、明スイが勝利したら、ね。
真美が、新明スイか、いつもの明スイに入るか決めるらしい。
第一回は負けちゃったけど、絶対勝てるよねっ?

「児童会長!電話かけ終わりました!全て計画通り進行出来ます!」

「ありがとう秀花さん、柴田さん。鈴木くんはどう?」

印刷室をチロッっと見ると、だいたい150枚ありそうなプリントの束を持っていた。
オーケー!
これで修学旅行へ行ける。
行き先は毎年変わって、今年は新潟県へ行くことになった。
学年全員で、スキーやったり、雪だるま作ったり、鎌倉作ったりね。
貸しきりなんだよ!
2泊3日で。
二日目の予定は、美味しいもの巡り!
これは、鈴木くんが行きたかったんだって。
秀花ちゃんも行きたいらしく、美味しいもの巡りに決まったんだけど。
学年主任の小林先生がめちゃめちゃ喜んでるんだよね。

「よーし!6年生も、文化祭の方やりましょうかね。演劇会のこと担当してください!」

絶対、絶対。
文化祭も演劇会も修学旅行も成功させるんだから!

351:みぃ◆8Q 『セカキミ』トモLOVE:2017/08/21(月) 18:24

3.離れない心
「ただいま〜」

ローファーを脱いで、先に児童会メンバーに配られたしおりをおばあちゃんに見せる。

「今回の行き先は、新潟県、美味しいものを巡りながら東京都へ。3日目はスカイツリーだよ!あと、キッザニアってところ」

「スキーだよねえ。ちょっと子供っぽいかもしれないけど、真美ちゃんが優樹さんにおねだりして買ってもらったシカのスキーボードならあるよ」

おばあちゃんは、物置からシカの子が写っているスキーボードを出す。
久しぶりに見たなあ。
真美は、ちょっとスキーボードをなでてみる。
汚れた感じが、使ってるってイメージだけど、一度しか使ってないんだ。
スキー場に行くのも二回目だし。

「さあさ、真美ちゃん。赤ちゃんの話だけどねえ。まあ何と双子だったらしいんだよ」

「ふっ、双子!?」

真美に、いきなり妹か弟がふたりも出来ちゃうの!?
嬉しーい!

「ひとりは女の子、ひとりは男の子だそうだよ。男の子の方は、もう名前は考えたみたいで、眞優くんだそうで」

眞優くん!!
カッコいい名前。
きっと、真美みたいな児童会長になれるはずだよ〜。

「女の子の名前も気になるねっ!」

「そうだねえ。やっぱりおばあちゃんの案は、真子かしらねぇ。野太いだろう?」

真子ちゃんかぁ。
それもカワイイけど。
 チュンチュン
外を見ると、真美が飼っている感じの鳥が鳴いている。
真由ちゃん。
名前がちょっとだけだけど、眞優くんと似ているかも。
眞優くんと来たら、『ま』を使うなら『眞』だよねえ。
真美が、本を見ながら考えているのは様々。
良ければだけど、真美の案も聞いてほしいな〜。
 プルルルルプルルルル

「もしもし多田本です…ああ、真美ちゃんですね。はい、はい…」

実柚乃ちゃんから電話がかかってきた様で、受話器を握る。
軽やかな、優しい声が聞こえた。

「真美ちゃん?実柚乃だよ」

「真美だよ!」

実柚乃ちゃんは、ちょっと間を空けてモジモジしながら言った。
あたかも、決意するように。

「秋の遠足で、真美ちゃんともっと仲良くなれて、実柚乃嬉しかった。真美ちゃんと離れたくないし、チャレンジしたいし、ずっとその気だったから」

スッっと息を吸い込んだかと思うと、実柚乃ちゃんは一言。

「実柚乃も青山野受けるからっ!」

「実柚乃ちゃんっっっ!」

絶対絶対、一緒に行こうね。
受験合格者票に、実柚乃ちゃんと真美の名前があるの楽しみにしてるから。

352:薫+*Mio+* ◆v.:2017/08/21(月) 19:51

実柚乃ちゃんも真美ちゃんも、頑張って!
双子なんて珍しい!
まゆう君……かな?あ、まやくんかも?(馬鹿でごめんね)

353:みぃ◆8Q 好きな人じゃない男の子とは楽なのにどうして好きな人は楽じゃないの!?:2017/08/22(火) 07:38

薫ちゃんありがとう!
双子だよ〜!
まゆう君で当たりだよ。
全然馬鹿じゃないからっ!
これからもよろしく!

354:薫+*Mio+* ◆v.:2017/08/22(火) 07:42

まゆう君か、可愛い!(いや、かっこいいの方が妥当?)
馬鹿じゃないなんて……ありがと!

355:みぃ◆8Q 好きな人じゃない男の子とは楽なのにどうして好きな人は楽じゃないの!?:2017/08/22(火) 07:55

4.修学旅行で児童会長
一階に降りて、スカートの裾を整え、昨日準備した荷物を確認。
よし、オーケー。

「さあ、行くかい?」

「うんっ!行こ行こっ!」

大きなバッグに入っているしおりを車の中で見つめる。
女の子が、真美、実柚乃ちゃん、ふーちゃん、初香ちゃん、エリちゃん、さやかちゃん。
男の子が、涼太くん、樹くん、太田くん、数学くん。
数学が得意だから、コッソリ数学くんって呼んでるんだ!
正直、名前を知らないんだけど。

「おばあちゃん!絶対絶対お土産買ってくるから待っててねっ!」

おばあちゃんに伝えて、彦宮学園前の広場へ足を降ろす。
今から、もう修学旅行は始まってる。
しおりをギュッっと握りしめて、前田先生にあいさつ。

「おはようございます」

児童会ということで、ちょっと早く来たんだよね。
今来てるのは、柴田さんと真美のみ。

「児童会長おはようございます!」

「おはようございます!」

柴田さんとは、二回同じクラスになっただけで、クラブも一回同じクラブになっただけ。
あんまり関わってなかったんだよね。
だけど、仲良くできて嬉しいっ!

「スキーボード、新しいの買ってもらったの。児童会長は?」

「真美は、昔買ってもらったのを」

充分それで使えそうなので、綺麗に磨いて新品くらいにした。
そのことを柴田さんに言うと「さすが児童会長です」なーんて。
汚かったから磨いただけなのに。

「児童会長〜」

秀花ちゃんが車から降りてきて、ふーちゃんも降りた。

「秀花ちゃんおはよ!」

「おっはよー!」

ふーちゃんはひとりでいるけど、すぐいろいろな人が来て、ふーちゃんもどこにいるか分からない。
みんな、普通の車で来るけど、美華ちゃんはっ!
リムジンにコヨを乗せてる…!

「秀花ちゃん、読み上げて。柴田さんは人数チェック1、2組を」

すぐ指示して、真美は校長先生にあいさつ。
皆さん、今日は本当によろしくお願いします!

356:みぃ◆8Q 好きな人じゃない男の子とは楽なのにどうして好きな人は楽じゃないの!?:2017/08/22(火) 07:56

分からない。
カッコカワ?
馬鹿じゃないでしょ!

357:みぃ◆8Q 好きな人じゃない男の子とは楽なのにどうして好きな人は楽じゃないの!?:2017/08/22(火) 08:14

ー訂正ー
全150名。
1〜5組。
体育祭では、い組ろ組は組に組ほ組。
夢花見京香、と遊んでいる琴ちゃんは転校してしまったと考えてください。
理由はそのうち明らかに!

358:薫+*Mio+* ◆v.:2017/08/22(火) 08:42

うん、かっこかわだね!
修学旅行、新潟なんていいなぁ!
私も秋に行くよ!
でも、ほとんど行ったことある場所なんだよね〜

359:みぃ◆8Q:2017/08/22(火) 08:47

薫ちゃん、コメントありがとう!
カッコカワかな…?
いいのか悪いのか普通なのかwww
新潟ねぇ。
焦って決めたところ。
薫ちゃんは行ったことあるところに行くんだね!
真美ちゃんのヘタクソなスキーに、笑った男の子たち。
もう休みなのに、指示が聞こえなくてひとりまだ練習していく真美ちゃん。
真美ちゃんを助けに行くのは…?

360:薫+*Mio+* ◆v.:2017/08/22(火) 08:54

おぉっ、なんか良い展開を期待しちゃう!
私は東京に一泊二日。
なんか前は二泊三日だったのに、変わっちゃったんだよね〜

361:みぃ◆8Q:2017/08/22(火) 17:31

期待できる内容かもだけど、文才なくてガックリするかもだからやめといた方がいいかも。
私は奈良に一泊したよ〜♪

では、本編どうぞ!

362:みぃ◆8Q:2017/08/22(火) 17:46

5.意外な出来事
 ガタンゴトンガタンゴトン
電車が揺れていて、エリちゃんとさやかちゃんより身長が高い真美は、吊革にぶら下がってるんだよね。
通学中の学生や、通勤中の大人がパンパンで揺れるときガクンとなる。

「エリちゃん、あそこ見て!」

さやかちゃんが指差していた先は、露島先輩と、隅木田くん!?
ど、どうして!?

「何か話してるねぇ。高等部の王子様と中等部の王子様!」

「本当だね。さやちゃん行ってきたらいいじゃん。それが修学旅行」

ふたりが盛り上がっているのをボーッっと眺めながらも、隅木田くん達をジッっと見る。
するとっ!

「イヤァァァ!」

ウグッ。
つい叫んじゃった…。
同じ車両に乗っていた人達の視線がジリジリと集まってくる。
やだなあ。
頭を下げながら、しゃがみこんだ隅木田くんを見つめる。
露島先輩にほっぺたを叩かれた隅木田くん。
痛すぎて、しゃがみこんでるんだよね。真美分かるよ。
やられたことあるもん。
もう解決したけど。
そんなことを考えていると、次の駅へ向かうため、電車が発進してしまう。
絶対、助けてあげるから。
真美じゃ何にもならないかもしれないけど。
必ず何とかして見せるから!

「あのぉ、あのぉ」

エリちゃんのとなりに座っていた男の人が言った。

「座りますか?」

「いえいえ。絶対大丈夫です。わたしは立ってますから」

「いえ…」

男の人はカバンを持って立ち上がる。
何か、座らない方が失礼かな。
せっかく譲ってくれてるし。

「ありがとうございます」

椅子に座ると、ため息をついてエリちゃんの方を向いた。

363:みぃ◆8Q:2017/08/22(火) 18:01

6.乙女の恋
バスを降りて、新幹線で新潟県へ向かう。
真美は初香ちゃんのとなりで、将来の夢の話をしていた。

「初香はね、特に将来の夢ないけど、強いて言うならディズニーのダッフィー関係のお仕事だよ」

へぇ〜。
きっとだけど、初香ちゃんは優しいから、おっとり癒しタイプのダッフィー関係のお仕事は剥いてると思う。
真美の夢って…何だろう。
とりあえず、結婚して、子供産みたいだけかもしれないな。
とりあえず、ね。
子供は欲しいし、結婚はしたいし、結婚しなきゃ子供産めないしね。

「真美ちゃんは?」

「特に決まってないかな。ごめんね」

「いやいや、全然大丈夫!」

初香ちゃんはバスの外を見ながら、前の樹くんの頭をポンポンした。
好きなんだって、樹くんのこと。
付き合ってたこともあって、別れたらしいけど。
ま、初香ちゃんはカワイイし、樹くんも初香ちゃんにお似合いだよ。
ぜひとも付き合ってほしいなっ!

「何だよ初香」

樹くんは、他に好きな人がいるみたいで、初香ちゃんの気持ちに気付いてないらしい。
かなりアピールしてると思うけど。

「班一緒になれて良かったぁ」

「そう?俺と一緒になって?」

「うん!もーっちろん!」

乙女ってこういうののことか。
真美って乙女だと思ってないから、恋してる女の子を見ると、乙女!
って反応しちゃうんだよね。

「オソロイの何か買おーねー!」

「あ、ああ」

樹くーん、初香ちゃんの気持ちに応えてあげてよね〜?
すると、樹くんは真美を見た。

「真美が笑った顔ってカワイイよな」

「はぁっ?急に何言い出すの。ほら、初香ちゃんが笑った顔の方がすごくカワイイけど」

樹くん、お願い。
そろそろ気付きなさいよ!
でも気付かなくて、チラッっと初香ちゃんを見る。

「え、何それ樹くん。真美ちゃんはカワイイのに、初香はカワいくないの。正直、顔には自信あったのにぃ」

「初香もカワイイよっ!気にしなくていいって。顔に自信持てよ」

樹くん、気付いたかな。
真美はホッっとしながら、初香ちゃんの恋を眺めた。

364:みぃ◆8Q:2017/08/22(火) 18:44

7.乙女のお願い
『わぁーーーー!』
みんな、スキーボードを握りしめて、スキー場へ飛び込む。
樹くんは、雪を見た瞬間。
 ボフッ
真美の肩を抱きながら雪の中へ倒れ混んだの!

「ちょっと、樹くん!」

「わりぃわりぃ、ハハハッ!」

もーう。
すぐそういうことするんだから。
雪でも湿らない手袋で樹くんに付いた雪も払う。
本当にダメなんだからっ!

「真美ちゃん、こっちこっち〜」

班の女の子が手を振っている。
はいはーい。
スキーボードを持ち直して、初香ちゃんのとなりへ行く。

「真美ちゃんって樹くんと仲良しだから羨ましいな」

「初香ちゃんも仲良しじゃん。もっと仲良くなりたいよね。今日、みんなで目一杯遊ぼっ!」

初香ちゃんはうなずいて、エリちゃんの肩をポンポンつつく。
よーし。

「じゃあじゃあ、ガーッって上がってく乗り物で一番上まで行ったら、そこから一番早く降りた人が、好きな人と1日過ごせるね。いない人は、適当に選んで」

初香ちゃんの樹くんのとなりに立ちたいという願望も込めて、みんなで乗り物に乗る。
二人乗りだったので、初香ちゃんとふたりで乗る。

「真美ちゃんにお願いがあるんだ…。樹くんのこと、取らないでほしいの」

「あ、そういうつもりじゃないの。初香ちゃん応援してるし」

初香ちゃんはホッっとしたように笑って、スキーボードを直す。

「強く言ったように捉えないでね?」

初香ちゃんがボソッっと言ったのには気付かなかった。

365:薫+*Mio+* ◆v.:2017/08/22(火) 18:54

おおっ、なんか予想通りといいますか。。。
続きが楽しみ!

366:みぃ◆8Q:2017/08/27(日) 11:59

薫ちゃんありがとう。
予想通りでしたか!
続きは予想通りに回るかな…?

では、どうぞ。

367:みぃ◆8Q:2017/08/27(日) 12:36

8.闘いのトラブル
みんな木々の間を通り抜けながら気を引き締めて立つ。
好きな人はいないから、好きな人がいる人が、その人と過ごせるように。
真美は、乙女に協力するためにゆっくりしようかな。

「真美ちゃん、みんなでバトルするけど、実柚乃ともバトルしよう!」

「あ…うん、いいよ」

どうしよう。
初香ちゃんに協力しなきゃ。
でも、どうせ上手く出来ないし、比べるほどじゃないよね。

「いくよ〜、よおい、どん!」

エリちゃんが掛け声を出して、真美たちはスタートした。
実柚乃ちゃんは、器用に木々を通り抜けて、ダントツ1位で滑っていく。
負けちゃうな、真美。
せっかくの修学旅行で、上手く出来ずに終わるのはイヤ。
よーし、頑張るぞ!

「真美ちゃん速いよぉっ!」

初香ちゃんが苦戦しながら叫ぶ。
真美の後ろは初香ちゃんだけ。
みんな前。
すると。

「真美ちゃぁんっ!」

初香ちゃんは、坂が急なところでボードごと転倒した。

「初香ちゃん!」

真美は、近くの木に掴みながら、ゆっくり初香ちゃんに近寄る。
ギュッっとふたりで手を握りあって、ゴールしようとした…けど!
初香ちゃんが方向を決めてて、自分目線から見てたから。
真美は大きなトゲトゲがいっぱいの木に突撃しちゃったっ!

「あっ、真美ちゃん!」

でも、もう遅かった。
もう木はなく、雪ばっかりの坂。
真美と初香ちゃんの手は離れ、トゲトゲとジャンパーの裾が絡まって!

「初香ちゃ〜ん!」

「…」

ここからは、ちょっとした急斜面で、上手くスピードを調節出来ない初香ちゃんは、恐らくスピードを上げて滑り降りる。
つまり…。
ゴックンと唾を呑み込む。
ちょっとずつ雪の降る量が増える。
みんなは見えない。
微かに、前田先生の声が…。

「前田先生ーーー!」

「…」

どうしたらいいの?
全然取れないトゲトゲ。
誰もいない雪の中。
そして…寒い。
初めはそんなに寒くなくて、薄い方を着てきて、今は寒い。
お願い初香ちゃん。
一番下へ行って。
先生に伝えて、真美を助けて。
真美は、パサッっと雪の中に倒れた。

368:みぃ◆8Q:2017/08/27(日) 12:52

9.知っている真実
初香のせいだ。
ギリギリ、木の横を滑ったかと思えば、真美ちゃんが…。

「初香ちゃん、真美ちゃんは?」

「そろ、そろじゃない…?」

初香の声は強ばっている。
今、前田先生が呼び掛け中。
あとふたり帰ってきてない。
いや…三人。
真美ちゃんと樹くんと坂宮くん。

「はぁぁっ!」

坂宮くんが帰ってきた!
スキー場の小さな家で、暖炉、ヒーターに当たりながら待つなんて。
真美ちゃんがどこにいるのか知っているのは初香だけ。
でも、話したら疑われる。
何か知ってるならって。
初香が真美ちゃんを置いてきたこともバレちゃう。
そんなの怖いから、ヤダ!

「多田本さんと同じ班の子来て」

前田先生が家に入ってくる。
どうしてこの班だけふたりも…!

「多田本さんと桜庭くんのことについて、知っていることありますか?」

「はいはーい!初香ちゃんと一緒にいたのが見えましたー。実柚乃が一番に滑ったら〜、初香ちゃんが倒れて〜、真美ちゃんが助けてて〜、それからは雪が降って〜見えませんでしたー」

実柚乃ちゃん!
真美ちゃんのことは知らない設定なのに!
前田先生に見られてギクッ。

「実柚乃ちゃんの言う通りです。ですが、そこからは初香ひとりで滑れたので知りません。真美ちゃんは、体勢整えてました」

実柚乃ちゃんと前田先生にギロッっとにらまれる。
でも事実だし。
初香は悪くないしっ!
初香は、平静を取り持っていた。

369:みぃ◆8Q:2017/08/27(日) 13:11

10.仲間を守った行動
ハッ!
ゆっくり目を開ける。
まだトゲトゲが絡まってる。
立ち寝してたんだ、真美。
トゲトゲをまた取りながら、どうしようか考える。
前髪が微妙に凍ってる…!
風は強く、なぜか上の方は弱い。
一番上へ行って、練習しながら様子を見ようかな。
…真美は、最高に寒い雪山を上る。

「お〜い真美〜!」

「真美いるかーーー?」

この声は、坂宮に…樹くん?
上の方はだんだんはっきりくっきり見えてきて、雪も降っていない。

「真美!」

「早く帰ろう真美!」

右は坂宮。
左は樹くん…。
っと…!

「真美ちゃ〜ん!初香よーっ!」

初香ちゃん?
バランスを崩しつつも姿を見せる初香ちゃん。
が…!
倒れちゃうっ!

「樹くん、初香ちゃんを!」

真美は初香ちゃんを樹くんの方に押して、体勢を崩して木々の間に転がり落ちていく!
初香ちゃん、これで樹くんと仲良くなれたよね。
坂宮、今までありがとう。
なんか亡くなる感じの感情。
どうしてこんなこと考えてるの。
そんな真美の手を掴んだのは。

「真美!」

坂宮だった。

370: 薫+*Mio+*◆v. 受験合格*プロジェクト!:2017/08/27(日) 16:27

やっほー!なんか久しぶりだね!
真美ちゃんと坂宮くん、どうなるのかな?
あと、みぃも勉強頑張ってね!

371:みぃ◆8Q:2017/08/28(月) 09:47

久しぶりだね!
コメントありがとう。
真美ちゃんたちの新たな恋行進だよ!
勉強、薫ちゃんも頑張ってね。

372: 薫+*Sena+*◆T. 受験合格*プロジェクト!:2017/08/28(月) 10:13

お互い頑張ろう!
恋も楽しみだし。

373:みぃ◆8Q:2017/08/28(月) 10:23

そうだね!
楽しみにしてくれててありがとう。


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